やあ☆(ゝω・)vキャピ
もうここには記事は書かないかなーと思っていたんだけど、
移行先の新しいサイトがまだ動かせないので、とりあえず備忘録的に書いておこうかな、と…。

普通にゲームをライトに遊んでいる方々には「なんのこっちゃ」てレベルの知名度のタイトルなんですが、
Steamで普通に1,000円以下で買えるメトロイドヴァニア型ゲームです。
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「メトロイドヴァニア」とは、「メトロイド」と「キャッスルヴァニア」から来ていて、
同タイプを模したゲームを指しています、特徴としては「2D探索型」で主人公の成長要素や、
その成長に応じて探索範囲が広がっていく系のゲームデザインです。
余談ですが、日本よりやたら海外に人気があります(外人のメトロイド好きの多さはなんなんだろう…?)

この「Environmental Station Alpha」は、ほぼ一人の筋金入りのメトロイドファンのクリエイターにより製作され、
極めて完成度の高いゲームとなっています。
かくいう僕も昔から、それこそ初代メトロイドから始まり「キャッスルヴァニアシリーズ」も総舐めする程のファンで、
「Shadow Complex」や「Axiom verge」等良質メトロイドヴァニアを遊び尽くし、探しに探してたどり着いたタイトルの1つです。
そして同時に、おそらく本家を除いたらこのジャンルでは最高傑作の1つとも言えるゲームでしょう。
難点は日本語サポート無しということと、クリア後のやり込みに言語解読のギミックがあり、
それが英語前提なのでそれなりの語学力がないと辛いということでしょうか。ストーリー理解とAエンディング到達ぐらいならば、
中学卒業レベルで問題ありません。あ、ちなみにマルチエンディングです。
それでは追ってレビューをしていきます。

このゲームはストーリーに置いてもゲーム性に置いても、前半と後半でガラッと変化します。まずストーリーの部分から。

あらすじとしては
「原因不明のトラブルにより連絡が途絶えていた宇宙ステーションから急に救難信号が届いた、お前行って様子見てこい」
というごくごくSF系のベースとしてはありふれたシンプルなものです。
ちなみにプレイヤーは人間ではなくロボットですね、だから容赦なく送り込まれるわけです。

探索中、各地にコンピュータ端末があり、そこのログを読んでいくことでステーションで何が起きたか真相が明らかになっていきます。
そしてその原因を突き止め、解決し帰還するのがAエンドであり「前半」です。解決、と言いながら実は…というのは遊んでのお楽しみ。
与えられた任務とそれの原因解明が前半であり、スタンダードなSFものな展開です、ログから徐々に解明されていく謎は
なかなか先が気になるものでよく出来ていると思います。
そして後半は「ステーションが建造された星そのもの」や先住民、文明を絡め、更に深い謎を紐解いていくストーリーになってきます。
同時に、コズミックホラー要素が表立って目立つようになり、ドット絵ながらの恐怖を感じるシーンがチラホラと。
SAN値チェックが必要になるような感じの展開が多く入ってきます。
最終エンドは…SF小説好きなら「あー、これ明らかにあの影響受けているでしょ」的な終わり方をしてくれますので、
ぜひ最後まで遊んでほしいですね。

さて、次はゲーム性について。
メトロイドヴァニアではあるんですが、実際探索範囲が「広がる」のは後半からです。
前半はアイテム取得→行けなかったところに行けるようになる、という部分がかなり1本道に近く、
ボス→アイテム入手→アイテムを駆使して進んだ先にボス→アイテム…という繰り返しになります。
多少の寄り道によりライフアップ等を先に入手することはできますが、本家程の自由さや次に行くところがどこか迷う感じはなく
シーケンスブレイクもできません。前半の終わり頃になりようやくある程度動き回れる状態となり、
本格的な「探索」は後半に入ってからになるでしょう。

ただ、そういった調整だからこそレベルデザインも素晴らしく、単純に言えば「高難易度」ですが、
トライ&エラーのバランスがよく出来ていて、嫌になるほど繰り返さないけど、初見で突破できるほど甘くはない、
というラインの調整となっています。
また、「これ取っておくとボス戦楽になるぜぇ」的な武器アイテムが隠し的な場所にあり、
割りと序盤に1つ、Aエンドラスボス前に1つ(満遍なく探索しまくった人は、ひょっとしたら2つ)入手が可能なのもよく出来ているかな、と。
辛い人に対する救済措置かな、ボス倒せなくてひたすら探索していたら手に入る、みたいな位置づけです。

後半は装備が揃っているから楽勝…と思いきや、装備制限を受けたり、繊細な操作が前提のギミック等が用意されていて、
基本一貫して難易度は高めです、ボスも基本はずっと強いまま(強い装備を比較的早く取得できたら、その直後ぐらいは弱く感じるかも)。
謎解きも、ヒント自体はゲーム内に全てありますが、要素そのものはゲーム「外」を注視しないと気づけないものまであり、
全て英語なのも相まってテキストをよく読みじっくり取り組まないと、場合によってはずっと先に進めないかもしれません。
でも、全て解けてうまくいったときのカタルシスはかなりのものです。

ビジュアルと音楽について
見た目はレトロゲームのような8bitドット絵で統一されていて、この解像度の低さがまた孤独感や何とも言えない恐怖心を刺激します。
それこそメトロイドのように、色んなエリアがありますが絵的にも十分差別化されていて、実際のマップ以上に広さを感じるつくりですね。
音楽もFMやPCM音源で縛っているわけではないようですが、生楽器やそれに準ずる音色は無し、シンセのみです。
DTMer的には「なんとなくAbsynthっぽい」て言うと伝わりやすいかもしれない。
構成的には環境音楽っぽいアプローチなんですが、音色の影響か耳には残りやすく「幻想的だけど不気味」な印象を多く受けます。
サントラも出しているぐらいですしレベルは高いです、実際このゲームの雰囲気により深みを与えていると思います。

不満点なんて殆どないんですが、強いてあげるなら前述もされている通り、前半の自由度の幅の狭さでしょうか。
難易度とどっちを取るかの世界なので難しい。それに前半に制限されるからこそ、動けるようになった時の自由の喜びは大きいわけで、
そのあたりは本家のほうが緩やかというか、序盤から探索の楽しさがあるんだなぁと改めて思いました。
*追記
後から思ったんですが、本家にもメトロイドフュージョンのように制限の強いタイプはあり、
このESAは設定や調整がフュージョンっぽいので、最初からそのスタンスを目指したのかもしれません。

あとは、難易度は人によっては受け付けられないでしょうね。
ストーリーに関して言えば、掘り下げ方はうまいけど題材と展開そのものはありきたり、エンディングはマルチでありながら基本的に
ちょっと「モヤモヤ」が残るので、すっきりしたい人には不評かもしれません。

総評です、
謎解きもギミックも、ホントよく考えて作ったんだなということが遊べば遊ぶほどよくわかります。
「なるほど!」と「やった!」が随所に散りばめられたゲームで、難しくもよく考え、繰り返せば「詰む」ことはない難易度も絶妙の一言。
そして孤独感を煽るビジュアルと音楽、あれ、これまさしく感想がメトロイドそのものじゃん?なんて書きながら思っていました。
それぐらいメトロイド愛に満ちています、でも十分オリジナリティも感じますし、なんだろう、凄いですねこの作者。
Axiom vergeも製作者は一人ですし、メトロイドヴァニアの世界のクリエイターはなんなんでしょうね…。

このゲームを勧めるとしたら、勿論メトロイドやキャッスルヴァニアのような探索2Dゲームが好きな人、
SFホラー、コズミックホラー、孤独感を煽られる世界観がゾクゾク来る人、
ゲーム性で言えば昨今のソウルシリーズや、同じ2Dで言えば「Salt and Sanctuary」とか好きな人、
高度な謎解きで投げない人、

辺りかと思われます。