【レビュー】荒い部分と適当翻訳が許せればかなりの神ゲー、レムナント2の話

ゲーム

歳を取ると時間を短く感じるようになる、というのは誰しも経験していくことだと思いますし「ジャネーの法則」として有名なことではありますが、私的には同時に「時間の使い方が下手になった」という感覚があります。子供の時ってなんで20分程度の休み時間にサッカーやらドッジボールが出来たんでしょうね…。5分、10分という短い時間を今も全力で使うことができればきっと色んな事が続けられるのでしょうが、どうしても体力的につらい。

さて、そんな中でもゲームはやる、だって趣味だから。ということでレムナント2のレビュー記事です。最近出来た友人からのオススメで「KA=YAさんの趣向なら絶対合いますよ!」と言われて、ちょうどセールをしていた時期なのもあり勢いで購入。文字通りガッツリハマったとさ、投稿しておいて言うのもなんですが、ボリュームもあってまだまだやり込んでいないところが沢山あります。元々気にはなっていたゲームなので背中を押してくれた友人に感謝。

良いところ

巷で「ソウルライクシューティングアクション」と言われている通り、かなり参考にしたんだろうなぁと思われる部分がそこかしこにあります。全体的なビジュアル、UIデザイン、キャラクターの操作感、難易度バランス等々。ただそこに独自のエッセンスが入っていて、それがちゃんと個性として生きているのが単なる模倣では無いというところですね。

豊富なキャラビルド要素

アーキタイプという職業(クラス)をベースとし、そこにサブアーキタイプ、アミュレットや指輪等の装備品、武器に付けられるMODやミューテーション、特性というキャラクターのパッシブ能力の振り分け、これらを組み合わせて独自のビルドを組んでいきます。ある程度最適化されると偏ってはくるものの、それでも特定の組み合わせでシナジーを起こす要素もあるので完全に要らない子になるものは少ない印象があります。

状態異常(属性)要素もあるのでそれに特化させるとか、遠距離スナイピングで火力が上がるようにするとか、発射レートが高い武器をメインに自動リロードやリロード短縮を積んでひたすらトリガーハッピーするとか、スキルクールダウン短縮して強力なスキルをブッパしまくるとか、ワンちゃんと召喚使役をして基本お任せするとか、とりあえず色んな方向性でビルドが組めると思います。

デスペナルティが無い

死んでも失うものがありません、強いて言えばチェックポイントまで戻される&雑魚が復活するのでリトライする必要があるということでしょうか。そしてその分結構思い切った難易度調整になっているようにも思えます。リスクが無いことで削がれる緊張感や「一旦戻る」という選択肢がスポイルされてしまう面もあるかもしれませんが、遊ぶ上で気軽であることに違いはありません。

程よい癖と重さのある操作感

それこそかなりソウルシリーズに近い要素の1つで、独特の重さや癖はありつつも鈍重なわけでもなく、アクションとして良い塩梅の制限具合だと思います。

ちなみに装備重量による回避アクションや無敵フレームの差異も存在しています。回避重視で軽装備にするのも、ガチガチに固く重装備にするのもお好みで。

自動生成感が薄い自動生成マップ

このゲームでは舞台となる3つのワールドとそれぞれに配置されているダンジョンがありますがどちらも自動生成です。かなり自然な生成のされ方をしていて、遊んでいて明らかに「こんなもんだよね」なんて言わせないポテンシャルを感じます。

ただ、複雑に要素が絡む分生成パターンは若干狭いようで、似たような形、構造になるケースが度々見られます。また、各ダンジョンの入り口や特定のイベントに関わる周辺は完全固定パターンです、流石にそこまで完璧に精巧かつランダムにできる技術はどこの開発会社にもまだもっていないんじゃないだろうか…。

良い具合のスパイスになる中モブと赤モブ

雑魚の中にちょっと強い中モブと、その中モブがランダム確率で強化される赤モブがいます。大抵雑魚ラッシュの後半~ラストに出てくるのですが、結構な強さをしておりパターンをわかっていないと普通にタイマンで負けたりもします。

ディアブロとか遊んだことある人には伝わると思うのですが、赤モブはランダムの「バフ要素」を持っていて、その組み合わせによってはえげつないほど強く(時に理不尽に)なることがあります。

周回と相性の良いストーリー(報酬)分岐

ボスやNPCとの会話での選択肢や、手に入れたクエストアイテムの使う用途によって得られる結果が変わります。ストーリーとしては勿論のこと、それによって得られる報酬にも変化があるので基本的に1週で全てを網羅することはできません。クエストアイテムによっては1週で1個しか手に入らないのに用途が4パターンあるとか、特定のスタート地点を連続で引かないと手に入らないクエストアイテムが必要な分岐とかもあります。

あとボスも1週では1回しか戦えませんが、特定の部位を破壊した状態で、とか、同時出現する雑魚を無視して、とか、倒し方によって得られるアイテムが変わります。

アドベンチャーモードの存在

このモードは特定のワールドを選び、そこだけを「いつでも好きな時に」リロールし直せるモードです。特にワールドを跨いだ達成条件が無いアイテム等はこちらでも手に入るため、ストーリーモード放置でこっちでひたすら周回してアイテムを集めたりレベルを上げたりすることも可能です。

難易度別の報酬がほぼ自己満

正直殆どのビルドに必要な9割のアイテムは最低難易度の「サバイバー」で周回していれば手に入りますし、装備の強化上限まで必要な素材も手に入ります。上の難易度になると経験値の割合アップとか、クリア後の報酬とかで差別化はされているものの、時短やコンプリート目的とかでも無い限り別に遊ばなくてもいいと思いますので間口が広いです。

あ、でも各種パラメータを補正する「遺物フラグメント」は難易度が上がるほど高補正値のものが出やすくなる傾向があるみたいなので、それを求めるなら頑張るしかないですね。

賛否両論&もう一歩

ずっと暗いダークファンタジー

海外…といっても欧米も北欧もアジアも色んな開発会社がありますから一概には言えませんが、ダークファンタジーは完全に定着していて数多とありますのでもはや新鮮味はありません。ぶっちゃけ世界観とビジュアルに関しては「見飽きている」レベルで良くある感じ。

ただ好きな人はずっと好きだと思うんですよ。かくいう私も救いのないずっと鬱々とした世界観というのは定期的に接種したくなります。

ボス系は比較的シンプルなパターンが多い

死にゲーとは言いつつもボスは結構サクッといけてしまうんじゃないかと思うところです。基本素直なんですよ、変なフェイントとかディレイが殆どなく、あってもそれ自体が「ちゃんとディレイかけますよ~」とか「事前に合図がありますよ~」感が出ていてわかりやすい、見づらい攻撃には特徴的な「音」が鳴ったりと優しめ。初見でもフレーム回避がわりと安定するぐらいには優しいことが多いです。

道中で雑魚に囲まれたり、一定確率で出現する赤モブの方がずっと苦労しましたね…。

数の暴力で難易度を上げている傾向が強い

1対1より1対2の方が大変だし、だったら1対多になったらもっと大変だよね、という当たり前の事を当たり前にやってくるレベルデザイン。ちょっと他のゲームと異なる点があるなと思うのは、同時に一気に襲いかかってくると言うより波状攻撃な感じで「いつまで追加が来るんだろう…」と思うシーンが多かったなと。

雑魚ラッシュモードに入るとキィン!という効果音とともにBGMが始まります。この時自分を中心とした半径xメートル範囲の敵が全てアクティブになりこちらを認知するようで、正面は勿論後ろやら横道やらから順々にこちらめがけて近づいてくるんですよね。この仕組みが波状攻撃になりやすい要因かと。

行動パターンの緩急

本家ソウルシリーズとかだと「この敵はコンボが終わった後にアイテムを使う隙がある!」とか、そういったパターンがあってうまく回復を挟んだり等できるのですが、このゲーム敵は割りとその辺りの調整が雑に感じます。いつまでたっても攻撃が途切れないとか、途切れても短くてアイテムを使うほど猶予をくれないとか、そういうシーンに結構な頻度で遭遇していますね。まぁアイテム使用時の硬直時間を短くするとか、他手段で瞬時に回復するとかできるゲームなのでそういう工夫をしてくださいよ、てことなのかもしれませんが。

若干遠距離攻撃優遇か

まぁ「シューティング」が主体ではあるみたいですし…。ビルド自体でカチカチにして殴りながらリジェネで回復するゾンビ戦法が出来たりもするのですが、全体的にレベルデザインは遠距離をベースにしている傾向が見られます。そもそも空に浮いていて近接で届かねぇ!みたいな敵も居ますし。一応投げ斧とか投げ槍が近接枠にあるので、近接縛りプレイで遊んでもクリア自体は出来るのかもしれません。

全体的にリロードが長め

バランスを取る上でこのようにしているのだとは思いますが、他シューター系のゲームから来ると基本的にどの武器もリロードが遅く感じます。人によってはリロ短縮系の装備が呪いと化してしまうかもしれませんね。

フレンドリーファイア有り

今どき珍しいタイプだと思います。特性で味方へのダメージをカットするというものがありますが、攻撃する「側」がポイントを振っている必要があるため、迷惑野良とかだとカット無しで範囲攻撃をブッパしてくるプレイヤーもいたりします。当たり前ですが巻き込まれれば速攻で死にますね。

身内でやいのやいの言い合いながら遊ぶ分には適度なストレス要素として面白いと言えるでしょう。

範囲攻撃系が控えめ

範囲攻撃を出来る手段自体が少ないですしね。まぁフレンドリーファイアがあるマルチゲーなのでガンガン範囲攻撃できてしまったら阿鼻叫喚ですが。ただ、基本雑魚が群れて襲ってくる関係上もう少し範囲攻撃の選択肢やビルドの幅があったら快適だったなぁと思うことがしばしばあります。

探索と謎解きとやり直しのループ

敵を倒してレベルを上げる、というのも基本としてあるのですが、とにかく探索がメインです。特性に振り分けるポイントも探して見つけるタイプですし、ビルドを構成する要素に関しては基本的に探索と謎解きによって手に入ります。とにかくワールドを隅々まで回って色々拾って攻略し、ボスやNPCの会話&行動選択肢を試し、一通り終わったらリロールして再度やり直す、という流れですね。

手に入れたアイテムをインベントリでくるくる回して調べていたら隠してあった鍵が見つかった!みたいなこともあります、バイオハザードみたいですね。ひたすら潜ってひたすら敵を蹴散らしてハムハムしたい、というトレハン層には若干合わないかなーというところ。

マルチプレイでないと取れないアイテムが極一部

そもそもソロでは達成できずマルチでも野良ではなく、VCとかで意志やタイミング確認をしないと無理じゃね、という謎解きが極一部ですが存在します。孤高のソロプレイヤーで完璧主義の人はご注意を。まぁ開発会社がこのゲーム自体マルチで遊んでと言っていますし、コンセプト的に納得するしか無いと思います。

防具のバリエーション&着せ替え要素の制限

武器は(範囲攻撃系の物足りなさはあるものの)結構バリエーションがあるようには感じますが、防具は絶対数が少ないなぁと感じます。また、重量による動作の違いに加えて重ね着や色変え等の要素もないため、着飾ろうとするとかなりビルドに対しての制限がかかってしまいますね。

まぁ「性能重視にするか」「見た目(自身のコンセプト)重視にするか」というのを悩むのをこの手のゲームの1つの面白いところではあったりします。

悪いところ

導入の弱さ

一番最初のオープニング→チュートリアルはとりあえず置いていて…。

このゲーム、そもそも開始ワールドとエリア自体も幾つかの選択肢からランダムで選ばれるため、人によってスタートが違います。ヤイシャは特に過去作との繋がりが強く固有名詞が多すぎてわけわからん、ネルードは鬱々とした雰囲気にだだっ広いフィールドで探索の面白みが薄く、割りとバランスが良いのがレソムでしょうかね?ブラッドボーンの初期に似ていますし。

何れにせよ一気に引き込まれる感じではないので、最序盤で「うーん、よくわからん」と離れてしまうとちょっと勿体ないな、というところ。

あまりにも酷い翻訳

マイナーなインディーズ系であればこのぐらいの酷さのゲームに当たることはありますが、一応売れ行きとか知名度で考えればそれらよりはまだ上のタイトルだと思うんですよ。

文法的におかしい、意訳になっていない、性別的に言動がおかしい、そもそも原文と意味が変わってしまっている、というのは当たり前に存在し、そもそも訳されておらず原文のまま表示される説明文とかもあり、日本語の中に偶に英語が入り混じります。「回転努力」てなんだよ。あと「ため息」とかをいちいち字幕にしないでください。

とりあえず英語が少しでもわかるなら日本語で遊ばないほうがいいです、意味がわからないぐらいならまだいいんですが、アイテムの説明自体が違っていたり、却って謎解き難易度が上がってしまうケースも結構あるのです。

発売当初は英語で遊ばないと条件が達成されないバグがあったみたいですが、流石にそれは修正されているみたいですね。

ストーリーが前作までの流れを知っている前提&説明不足&固有名詞どっさり

一部NPCがこれまでの流れを説明してくれるシーンや会話もありますが、とりあえず感強いし何より最初から説明不足感たんまりで速攻置いていかれます。レムナントとしては2作目ですが、その前にクロノスという作品があり、ストーリー的には3作分全部繋がっているようなので中身も理解して進めたかったら調べながらプレイしたほうがいいですよ。固有名詞についても一応説明はしてくれますが、その説明自体が「???」になってしまう可能性も高いです。

ガバ翻訳も含めて会話字幕がカオスすぎて笑ってしまうことすらあります。

ただ、大筋的には「ルート(世界を蝕むウイルスみたいなもの)をなんとかしないと人類は絶滅だ!」という単純なラインなので、その時その時で何をするべきか、何を目的にしているのかぐらいは掴めます。

謎解きの体を成していない謎解きが一部ある

謎解きって解に対しての導線やヒントがあってこそだと思うんですよね。「こんなん気づくわけねーだろボケ!」みたいな謎解きもちょこちょこあります。実際データ解析で見つかった解法とかもあるみたいですし、デバッガーレベルで試していないと無理じゃね?っていう。そこはもう諦めて攻略見よう!て潔さがうまくこのゲームと付き合うコツだと思います。

Redditで開発会社がコミュニティに参加してヒントを出したりしていたので、一部は自力で解けるかどうかを基準としておらず、SNSを通じて意見出し合ってみんなで見つける、みたいな方向性なのかもしれませんね。

クロスプレイが出来ない(実装予定)

そもそも勧めてくれた友人と一緒に遊べないんですよ…友人がPS5、私がPCなので。このゲームは身内でボイチャしながらCoopするのが本当に楽しいらしいのでマルチで遊びたいです(野良もつまらないわけではないですが)。

公式的には実装を予定しているとのことなので素直に待ちます。まだDLCも2つ残っていますし、どこかのタイミングで一緒にくるでしょう、きっと。

総評

シューティング要素を強化し、探索、謎解き、ビルド要素を全面に押し出したソウルライクゲーム。ストーリーは気になったら調べよう、遊ぶだけではきっとわけがわからない。

「ゲームAのこの要素とゲームBのこの要素が噛み合ったゲームがあれば楽しそうなのになぁ」をうまく実現できているタイプの1つだと思います。各要素は何かしらのゲームで見たことがある感じではあるのですが、それを「ソウル系」基盤にうまく融合させて独自色を出せています。ところどころ粗さは感じますが「面白いゲームを作る」ということに関しては丁寧な仕事をしているなぁという印象を受けます。コンセプトとやりたいこともはっきりしているのがなお良し。

「このままもっと沢山のワールドを探索してみたい」と思うぐらいにはのめり込みました、3つ+ストーリーモードのみ更に2つ固定生成のワールドの計5つのワールドがあるわけですが少なく感じます。

ストーリーも大筋はよくある見慣れた系ですし新鮮味はありませんが、色々調べて知っていくとなかなか面白いじゃないの、て感じなので気になった人は深掘りしてみてもいいと思います。ヤイシャの種族間の問題とか結構複雑ですよ。

ソウルシリーズは勿論ですが、borderlands、Division、Destiny2、Warframe辺りのルーターシューター系を好み、かつ探索や謎解きにアレルギーがなければオススメできます。