【レビュー】アプデによって本当に完全版となった不朽の名作とも言える真・女神転生Ⅲ~HD REMASTER~の話

ゲーム

最近プラモ熱が再燃しております。年末年始はいつも何かしら1台プラモを組んでいるのですが、今回初めてラッカー塗料の筆塗りをやってみて、それが楽しくて仕方がないのです。塗装ブースの電源が駄目になっていてエアブラシが使えなくなったから筆にしただけなのですが、水性塗料とは全く違った塗り方と塗面になるのがなかなか新鮮でしてね。

ちなみに塗装ブースは2世代前のブログで製作日記を書きましたね。軽自動車から引っこ抜いたシロッコファンを使っていて、それを動かすのにジャンクのPC電源の+12VとGNDを取り出して流用していたのですが、流石にこの電源がもう駄目になっていました。別にまたPC電源買ってくれば使えるのですが、結構取り出すのがめんどくさいのでファン自体をコンセントで動かすパイプファンにしてしまった方が楽な気がします、その改修が終わったらまたエアブラシ塗装にも復帰できるでしょう。

さて今回レビューするゲーム、リマスター版なのでオリジナルはPS2ですね、世代的にはレトロゲーに足を突っ込んでいるはずなのですが、その現実が恐ろしくなってきます。好みの差はあれど、非常に完成度の高い傑作RPGなのでプラモだけではなくこの記事にも筆を走らせることにしましょう。

ちなみになんでこのタイミングかと言いますと、発売当初は移植が雑でクオリティに問題があったので放置していたのです、改善アプデが出たことで問題が解消されたからですね。

概要

シリーズとしての歴史は古く、初代「女神転生」はファミコンで発売されました。当初、開発会社としてのアトラスは既に存在していましたが発売元は「NAMCOT」となっています。また、オリジナルの内容でもなくてSF作家である西谷史さんの小説「女神転生」をゲーム化したものです。初代はまだウィザードリィチックな雰囲気が残っていましたが、金子一馬さんのイラスト、増子司さんの音楽、そして悪魔を仲間に出来るシステムと、既に「基本構造」が完成している作品ではありました。その後、ファミコン後期に女神転生2が発売し、ここから完全にオリジナルストーリーとなっています、特殊チップを積んだ大型カートリッジでとにかく音楽が凄い、全体の完成度も相まってシリーズ中でも名作扱いを受けていますね。

その後スーパーファミコンで真・女神転生1と2、他ハードにも派生し外伝作としてラストバイブルシリーズ、魔神転生シリーズ、デビルサマナーシリーズ、ペルソナシリーズと増えていきますが、本流はPS2まで長いことお預けとなっていました。ゲームは既に3Dの時代になっており、悪魔も金子一馬さんのデザインに忠実にモデリングされ、シリーズファンとしては「あの悪魔たちが3Dでグリグリ動くんだ!」と期待したものです。

ただ、それまでにあったシステムや細かい仕様がかなり変更され、作曲者も増子さんから現在ペルソナでも活躍している目黒将司さんを筆頭に土屋憲一さん、田崎寿子さんと代替わりしており、本流とはいえ大きくフルモデルチェンジされています、まぁ時代の流れみたいなものでしょう。

この作品はPS2の時点で「無印」「マニアクス」「マニアクスクロニクル」3つのバージョンを経ており、リマスター版は最終の「マニアクスクロニクル」が元になっています。無印→マニアクスは色々な調整や追加要素が入っていますが、マニアクス→マニアクスクロニクルは権利上の関係で登場するゲストキャラが置き換えられているだけです。しかもリマスター版はそのゲストキャラもDLCで購入できますので、本当に文字通りの完全版となるでしょう。

良いところ

3Dでグリグリと動く悪魔たち

「あの悪魔たち」に生命が吹き込まれた気がします。まぁ新規置いてきぼりの感情ではありますが、ゲームが3D化されたのならやっぱ一枚絵よりポリゴンモデルの方が良いでしょう?

シリーズの「おきまり」は踏襲

舞台が日本(あるいは更に絞り東京)であること、日常との繋がりが強い世界観であること、思想によるマルチエンディングであること、それに伴う知人の敵味方変化があること、等でしょうか。ゲーム自体はフルモデルチェンジされても、このゲームは確実に「女神転生」なのです。

絶妙なオシャレさがあるBGM

増子さんのHR/HM主体のBGMもかっこよく魅力的でしたが、目黒さんのクラブミュージック要素があるオシャレなBGMも非常にゲームに合っています、というよりゲームに合わせたのでしょうね、完全無比な「オシャレ」ではないのです。部分部分でロックを感じさせる展開や歪み系ギター多めのアレンジになっていて、それもまた最高にグッドなのです。

スキルの継承

過去作でもスキル自体の継承はあったのですが、そこまでがっつり有用なものではなく、後述する悪魔自体のパラメータが固定なのもありあくまで強さに少しプラスアルファする要素でした。今作はスキルをランダムではありますが厳選することで自由に継承させることができ、リマスター版では厳選どころか自由に選択可能な仕様に変わったため、好きな悪魔に好きなスキルを継承させるハードルが大幅に下がりました。

特に「耐性系」をスキルとして扱え、弱点を補えるというのが強いですね、これによって悪魔自体が持つ弱点特性すら克服できてしまうため、本当にやりたい放題になります(とはいえ「無効」「吸収」系は揃えようとするとそれなりに苦労する)。

悪魔が強くなる

これまでの作品は悪魔のレベルやパラメータは基本固定で、自身のレベルと進行具合に合わせて「合体」を繰り返して強い悪魔に乗り換えていくシステムでした。今作でも同じように合体によって強い悪魔にしていくというのは変わらないのですが、悪魔自体がレベルアップしパラメータも成長していくため、弱い悪魔でも育てれば非常に強くなります。

また、一定の確率で自分の持っているスキルをランダムで変化させたりグレードアップさせたりでき、それでないと覚えない強力なスキルもあります(属性に対する無効、吸収はこのあたり)。これは場合によっては有用なスキルを要らないスキルにしてしまうこともあるので結構なギャンブル要素ですけどね。

一番最初のピクシーのレベルをマックスにして強いスキル継承させた人とか沢山いるでしょ?

神話や過去作を知っているとより楽しい特殊会話

今回は仲魔にスカウトスキルを持たせることで敵悪魔と会話をさせられるのですが、一部の組み合わせで特殊会話が発生します。これらは同種で起こるものが多いですが、一部は過去作の因縁?や神話モチーフのものもあるのです。わかりやすいのはバロン⇔ランダ、サルタヒコ⇔アメノウズメ、ヴァルキリー⇔ロキ、とかですかね。

悪魔全書システム

最初からは使えないですがかなり序盤で解禁されます。一度仲魔にしたことがある悪魔はお金を払うことで自由に呼び出せることが出来るのです。しかも上書き登録さえすれば、レベルや経験値、スキル構成等も自分が育てた段階の状態にすることができます。

ただまぁ結構高額ですけどね。純粋な1周目プレイでは本当にポイントポイントで活用するぐらいにしかならないでしょう。後発作は全体的にもう少しコストが安くなっています。

ロードが皆無

これ、リマスター版に限った話ではないのですよ。むしろリマスター版はアップデートが入るまでオリジナル版よりモッサリしていたのです、アプデでようやく同じぐらいになりました。しかもオリジナル版はディスクメディアですからね、それでいてロードを感じさせることが殆どないというのは素晴らしいです。

16:9の解像度に対応

当たり前ですがリマスター版の追加要素です。昨今のTVもSwitchのモニターも16:9なのに4:3のままだったら流石に雑移植言われるでしょう(まぁアプデ前はそれ以外の部分で雑移植でしたが)。

難易度をいつでも変更できる

リマスター版の追加要素です。マニアクスでは基本難易度はゲームスタート時に選び変更することができませんでした。道中で自由に変更できれば、ちょっと手応えが無いな~と感じたらHARDに、逆に難しすぎるな~と思ったらNORMALに、みたいなことが臨機応変にできますからね。

難易度「 MERCIFUL 」の追加

リマスター版の追加要素です。NORMALの下に更に簡単な難易度が追加され、開発側が「ボタン連打でクリアできる」と明言しています。

実際の戦闘の難しさだけに留まらず、エンカウント率の低下、取得できる経験値やお金がガッツリ増えていることから、単純に進行はNORMALやHARDで進めるけどレベル上げはMERCIFULで、みたいなことも可能なわけです。

有料DLC

私は買ってはいないのですが、経験値や悪魔を簡単に成長させられる追加ダンジョンが有料DLCとして販売されています、安いので時短に済ませたい人は買うと良いでしょう。また、版権問題によりクロニクルで「ライドウ」に置き換えられたマニアクスでゲスト出演した「ダンテ」も買えます。注意点としては、あくまで置き換えなので両名を仲魔にすることはできない、ということでしょうか。

賛否両論

主観視点ではなくなった

ゲーム自体が3Dになったというのもあり視点が変わりました。今風に言うならFPSからTPSになった感じです。あとマップもウィザードリィのような入り組んだ「如何にも」なダンジョンみたいな感じから、建物や構造物を意識させるようなものになっています。

主観視点は好みが分かれるところではあるので、より万人にとって受け入れられやすいスタイルにはなったと思いますが、わたし個人としては少し寂しい変化なのです。一応視点変更はできますけどね、でもマス目構造で無くなったのであまり意味がない。

マグネタイトは無くなった

悪魔召喚中は移動にマグネタイトというリソースを常に消費し続けるゲームだったのですが今作で撤廃されました。マグネタイトはDARK系悪魔を倒した時に手に入り、作品によってはお金と交換できたりもしました。

確かに「常にリソース管理に追われる」というのは煩わしい部分もあり、これ以降の作品群でもマグネタイトのシステムは復活しておりません。わたしとしても正直嬉しい面が大きいのですが、やはり一葉の寂しさは感じるのです。

ストーリーは薄味

過度な演出やムービーは無く、必要なところに最小限イベントが置かれているぐらいなので薄味です。まぁそもそもこのゲームのプレイヤー層はその方が嬉しいでしょう。

メインキャラクター群がうーん…

「仲が良かった味方同士が思想の違いで段々道を違えていく」というのはシリーズ的な要素の1つで、プレイヤーは主人公を通じてそのうち誰かに同調し進めていくスタイルになるのですが、その「ついていくキャラクター」の魅力が低めなのがこの作品のストーリー全体があまり評価されない理由の1つでしょう。

味方の思想の偏り方が「おまえ、いきなりどうしたん?」と言いたくなるような変化なのですよね。その過程が見えにくいというかなんというか。そして従来作に比べるとその思想を支える意志の強さが見えにくいというか納得し辛い感じなのです。あと中立の人がそもそもちょっと…ね…。

装備「品」の概念は無い

ストーリー上の主人公の扱いの関係もあるのですが、武器や防具といった概念はありません。元々シリーズ的には装備部位も多く、剣や銃を使い分ける面白さもあり、RPGとして純粋に装備を整えていく楽しみというのもあったので、スポイルされてしまったのは良くも悪くも、でしょう。

代わりに主人公は「マガタマ」を装備でき、これは基本シナリオの進行、道中のミニゲームや一部のジャンクショップ等で手に入り、装着することでパラメータの補正と弱点等の特性変化が与えられます。また、規定のレベルに達することでそのマガタマに対応したスキルを習得するので、そのマガタマの特性と合わせてスキルの構成を考えるのが装備品の代わりみたいなところはあるでしょう。

スキル枠は8個固定

主人公も仲魔も同じ枠数になります、新しく覚えようとするなら何かを忘れなければなりません。仲魔に関してはまぁこの仕様でも全然問題ないと思います、何でも覚えられたら本当に強くなり過ぎですし、合体を使えば忘れたスキルでもまた覚え直すことが可能ですから。

主人公はちょっと問題です。レベルアップによってマガタマで習得できるスキルは「一度きり」なので、忘れてしまったら二度と使えるようにはなりません。どうせ有用なスキルは後半にドバっと増えてくるので、序盤に覚えたやつは順番に忘れていっても構わない…と思うじゃないですか、んなこと無いのですよ。序盤から最後半までずっと使えるスキルや、序盤に覚えるくせして最初はあまり使い道がなく、後半の強力なスキルを運用するようになると頭角を表すスキルも(本当に数は少ないですが)あるのです。ちなみに最初から最後まで使えるのは補助魔法系です。ゲームバランス上このシリーズはずっとバフデバフゲーですから。

とはいえ覚えたスキルを自由に付け替えが出来る、とかにするとバランス崩壊してしまうので難しいでしょうね、制限があることで完全無欠な主人公を作れず、それが面白さにつながっているところはありますし。とりあえず何かしらの厳しい条件や莫大なコストを払ってでも「覚え直し」が出来るようにはして欲しかった。リマスターに置いて非常に残念な部分の1つです。

プレスターンバトル

今作の醍醐味であり、面白い部分の大幅を占める要素でもあるのに「賛否両論」とはなんぞや?と思うかもしれませんが、単純にこのシステムは「バランスは」良くないです、というかバランスを良くすることが「できない」システムです。ツボにハマったときの快感は本当に凄く大きいのですがね。

素早さ順に行動する通常のターン制とは違い、SRPGのように「味方のターン」「敵のターン」が分かれていて一斉に行動をします。そして1ターンには仲魔の数に応じて行動できる回数が決められているのですが、特定の行動を取ることでこの消費を抑えたり、あるいは一気に減らしてしまったり、ということが起こるわけです。

特定の行動、わかりやすく言えば「自分たちにとって有利なこと=相手の弱点を突く、クリティカルを出す」等をすると行動の消費が1/2に抑えられ、「自分たちにとって不利なこと=相手に攻撃を無効化される、吸収される、躱される」等をすると消費が倍になったり、強制的に相手ターンに移行したりします。もう分かると思いますが「有利であればあるほどそちらに天秤が傾く」システムです。仲魔全員が有利な行動を取った場合は倍の回数行動ができますから、圧倒的な余裕を持って殲滅もできれば、これが敵サイドに起こると為す術もなくやられたりもします。

そして行動回数を増やす特技を限定で持っている敵もいるのです。プレイヤーなら誰しも「モト劇場」は悪夢だったでしょう。「獣の眼光(ターン回復)→マカカジャ(魔法攻撃力上昇)→マカカジャ→マカカジャ→獣の眼光→マカカジャ→マカカジャ→マカカジャ→メギドラオン(全体高威力魔法)」でみんな死にますよ。

まぁこんな例は極端ですが、基本は雑魚、ボス共に味方の攻撃手段、耐性を適正に揃えて弱点を突かれない、逆に弱点を突く、という構成を進行度に合わせて変化させていく事になります。攻略を見るとはっきり言って難易度だだ下がりでつまらなくなり、一切見ずに全て初見で進めると、やはりパトるシーンは増える(死んで覚える)というゲームとなり、どの面で見てもやはりピーキーにならざるを得ない。

プレスターンを採用している限りは「有利不利が極端に傾く」という根本的なところは変わりませんが、それでも後発作品は理不尽レベルでピーキーなところは解消されてきています。

キャラクターにボイスが付いた

リマスター版の追加要素です。まぁ今風になったと言えるでしょう。単純に私的にイメージしていた声と実際に当てられた声が違っていたというのと、そもそもどのゲームでもボイスをちゃんと聞かない人なのです。文章読んだら喋っている途中でも次に進めちゃう。

悪いところ

敵先制からの理不尽な死

マニアクスになって仕様が変更されたので難易度HARDで無い限りはそうそう起こらなくなりましたが、それでも「イービルアイ→HP1→攻撃」とか「ムド即殺」で何も出来ず落ちるパターンは存在します、該当する悪魔が出るところは耐性マガタマとかで対応するしかないですね。

主人公が死んだらゲームオーバー→セーブポイントから

上記したプレスターンの仕様や敵先制によって死にやすい要素があるのに主人公が死んだら情け容赦無くゲームオーバー、そしてドラクエのように教会に戻してはくれず、無慈悲なセーブポイントへロールバック。後発作品では主人公が死んでも「仲魔が頑張っている」みたいな文章とともに自動行動になってくれて、仮に全滅してもお金を払うことでロールバックはされなくなりました。

無印時代、またはHARDだと本当に何もできずにやられることが多いゲームで、ゲームオーバーの演出が某アニメに似ていることから「パトる(パト=パトラッシュ)」というスラングが生まれました。そしてこのゲームはパトってからが一人前だとも。

プレスターンの仕様上、雑魚戦でも常に緊張感があり、死亡ネタ自体も面白く、クリア時の達成感も大きいため一概に「ダメ!」とは言えないのかもしれませんが、単純にゲームとして考えた時に「何もできずに死ぬ、あるいは死ぬケースが常に隣り合わせなのにリカバリー手段がない」というのはあかんでしょ。

まぁこれ以前の過去作も基本「人間キャラ」が死んだらゲームオーバーでリカバリーも無かったですけどね。

仲魔の必要経験値の多さ

強くなるようになったのは良いのですが、基本的に必要経験値が多めです。ゲームバランス的には普通に進める場合は副次的要素で、従来通りガンガン合体させていってね、というメッセージだとは思うのですが、「その地点で仲魔になる悪魔は全部全書登録していきたい、覚えるスキルは全部覚えさせてから合体したい」という完璧主義者は辛いと思います。

これから遊ぶプレイヤーにアドバイスするとしたら、本当に仲魔のレベルと覚えるスキルは気にしないほうがいいです。これをちゃんとやろうとすると、プレイ時間も長くなるし主人公のレベルが上がりすぎてしまいます。

無印に該当する難易度がない

マニアクスのNORMALは無印より簡単で、HARDは無印より難しいです。私は全体のバランスは無印が一番良かったと思っています。理想はバックアタックの仕様がマニアクスのNORMALでそれ以外の所々バランスが無印、て感じなので、リマスターで用意してくれていたらなおのこと良かった。

アサクサパズル

ミニゲームなのですが、コンプリート報酬がマガタマなためやらざるを得ません。そして長い上後半のパズルが本当に難しい。全部自力でクリアした人は本当に凄いと思います。コレ自体を1つのパズルゲームとして臨み、時間をかければやれないことは無いでしょうが、所詮ミニゲーム、後半は攻略を見て進めたほうがストレスも少ないでしょう…そもそもこのパズル自体が楽しくないですし。

悪魔会話はただのランダム運ゲー

まず会話そのものがシンプルになり、悪魔の問いかけに対していくつも会話パターンがあるようなものではありません。基本「話しかける→アイテムや金や体力を貢ぐ→最後の質問に答える→納得してもらえれば仲魔に」という感じで、ただの貢ぎゲーです。ちなみに質問が来ない場合もあります。

この質問が厄介で「明確な正解が無い」のです。2択で答えるのですが、例えばとある悪魔に質問されて答えたら外れの方だったとしましょう。そしてまた同じ悪魔に話しかけて同じ質問をされた…当然もう1つの選択肢を選びますよね?それでも外れることがあるのです。

つまり答え自体がその時々でランダムになっているので、ただの2択の運ゲーになってしまっているわけです。どうもゲーム内部的には、そのモンスターの性格に合わせて正解に「なりやすい」選択肢というのがあるみたいなのですが、RTA勢で検証していた人がいて、その人は「これはもう運」て言っちゃっているんですよね。

デビルサマナーシリーズに代表される複雑な悪魔会話でも確実な正解というのは存在せず、偏りがありつつも反応や次に来る質問はランダムに変化します、またその反応自体もこちらの知力パラメータで変化したりします。それぐらいバリエーションが多ければ不安定さ自体を「会話」というシステムの面白さと捉えられるのですが、今作はただの貢ぎゲーなので正解のランダム化が悪い方に印象づきます。

単調なシステムになってしまったので何も考えずダラダラトライ&エラーを繰り返してもいいですが、仲魔のスカウトスキルを複数用意して目的の悪魔に合わえて運用するのが最終的にはストレスになりません。

悪魔の総数が少ない

これはもうしょうがないのです、しょうがないけど評価すると悪いところに入れざるを得ない。3Dに起こす労力を考えたら今作の分だけでも十分頑張った、と言えるレベルです。でもやっぱまだまだ登場していない悪魔も沢山いますからね…。

総評

システム面やバランスは色々荒削りだが、それが良い具合に癖のあるバランスを生み出していてかえって唯一無二感がある。シリーズとしての雰囲気は極力損なわず全体の世界観や雰囲気、BGM等がモデルチェンジされており、リマスター版のアップデートによりネックだった悪魔のスキル継承も簡単に。間違いなく真の意味での完全版。

このゲーム自体が独特過ぎて、モデリングとか少し絡む時事的なものを除けば古さを感じないですね。このシリーズは世界観や雰囲気はある程度共通していても作品毎に「色」が大分異なっていて、このⅢに関してもそれまでの作品、後発の作品と比べても唯一の「色」を持っています、故にずっと離れないファンもいるのでしょう。

初のプレスターンバトル採用作というのもあり厳密に言えばバランスは荒く、スキル周りは継承選択によって大分快適になったとはいえ、やはり根本が荒削りなのは否めません。しかし、それがまた個性としても生きてしまっているというのが良くも悪くも罪深い。

悪魔の総数が少ないことや、悪魔会話が淡白になりすぎてしまっているのは明確に残念なとこでしょう。

ストーリーの大筋とキャラクターの魅力的なところは、シリーズ関連作と比べると及第点な感じは見受けられますが、それでも圧倒的な「ゲーム」としての面白さが勝ってしまうため「RPGはストーリーが全てだ!」みたいな人でない限りは問題ないでしょう。

今では派生作品の「ペルソナ」の方が人気は高いように思えますが、やはりわたしは「女神転生」が好きです。退廃的なところや世界系チックな雰囲気もさることながら、わたしが良い感じるのは絶妙な「ダサさ」、ペルソナはスタイリッシュすぎるのです。なんかちょっとズレているところや泥臭いところに生まれてくるダサさに好感が持てますね。モビルスーツで言えばガンダムみたいなワンオフ機のカッコ良さではなく量産型のカッコ良さみたいな…あ、だから本流なのにペルソナ(ワンオフ機)に抜かれたのか。

完全な未経験に勧めるのがちょっと難しいRPGですが、戦闘やその準備が好きな人はハマる可能性は高いでしょう。また、作品自体が醸し出す雰囲気や世界観は特徴が強い分伝わりやすいと思いますので、それ自体に何か魅力を感じるのであれば、その期待は裏切らないので手にとっても損はしないと思います。