【レビュー】MMOの核コンテンツを濃縮したようなソシャゲだったグランブルーファンタジーの話

ゲーム

先月乱視矯正のメガネを作ってデビューしたわけですが、本当にマスク生活が辛いです、曇りまくり。曇り止めクリーナーがあれば大分快適にはなりますが、体感週1ぐらいで塗り直さなければならないしでコストも嵩む。コンタクトも作ったほうが良いかなぁ…でも四六時中付けているわけではないのです、必要な時にかける感じの使い方なのでコンタクトまで投資すべきかどうか果たして…。

さて、今回レビューするこのゲーム、今更感が拭えません。だってサービス開始してから6年だぜ…もう古株も古株のソシャゲです。私も配信初日にインストールしている初期組なわけでして…でも多分休止期間をトータルすると4年ぐらいプレイしていないことになるので全然進んでいません(プレイ時間より休止期間の方が長い)。ちなみに開始当初からずっとボッチ騎空団です、古戦場も1人で頑張っています。

そんなダラダラプレイの人間が続けられるというのも古株の1つの良さでしょう、不人気ゲーだったらいつの間にかサービス終わっているレベル。

概要

ソシャゲ界隈では一応「当たり側の」会社と言っても良いであろうCygames開発、モバゲー運営のソシャゲです。コンシューマのIPの流用とかではなく完全新規IPなのですが、所謂ファミコン~スーパーファミコンのRPG世代狙い撃ちなゲームなのは見た目の雰囲気からすぐわかると思います。実際イラストの雰囲気や起用している音楽作家さん、全体の世界観等がまさしくその当時の「日本のRPGの王道中世ファンタジー」となっていて、当たり前ですがストーリーも当時ファイナルファンタジー(FF)系に胸踊らせた人たちをグッと掴むようなものになっています。

とはいえやはりソシャゲ、ガチャはありますし格差もあります。また、タイトルにも書きましたが「MMOの戦闘と育成まわりのゲーム性をソシャゲに落とし込んだ」ようなスタイルとなっています、とにかく「積み重ね」。デイリー等に追われるようなゲームではないですが、低確率なドロップ品を集め、様々な素材を様々な用途で湯水の如く消費し、それらでキャラや装備を強化していくタイプなので、色々なバトルをこなしコツコツこなしていないと強くなっていかないのです。勿論ガチャでSSRを引かないと根本的な戦力増強もできないのですが、キャラの育成にも色々な素材を要求されますし、キャラと同等なぐらい武器や召喚石が重要で、それらはプレイを積み重ねて行く必要があります。

昨今のソシャゲは瞬間的なガチャ課金より継続微課金に舵取りをしているものも多く、そういったタイトルは同じように積み重ね系なので、作業要素の強いものはどんどん増えてきている印象ですね。時代がグラブルに追いついたか?

良いところ

新規はスタートダッシュが可能

最初にこれを持ってきたかった。長期運営のゲームならではのメリットでしょう。古参が苦労して乗り越えたコンテンツを運営の配慮によりダッシュで通り過ぎることができます。

通常賛否ある配慮ではありますが、グラブルの場合特にこれが良い方に働くところが特に強く、大抵新規が挫折するのが一番最初の「マグナ編成」を作るところなのです。最序盤を抜けるとまずこれを完成させるのが最初の目標になるのですが、これが完成するまで戦力も低く、行けるコンテンツも少なく、イベントも完走できない、そんな状態が続き、しかもこれが結構大変だったのです(昔は)。

今だとマグナ編成用の武器がだいぶ手に入りやすくなっているため、そこまで時間をかけること無く初期型が完成させられます。わりと苦労せず一気に行けるコンテンツも増え、イベントも一通り遊べるようになるわけです。グラブルの一番面白い時期はマグナ編成完成~編成強化をしているぐらいの段階だと思います。かなり長いことマグナ編成(あるいはその発展型)で遊ぶことになるのですが、その期間が一番コンテンツの楽しみが多く、育成の進捗も実感しやすいのです。

メインディッシュをゲームを始めて程なくして味わえる、というのは後発参加のメリットでしょう。運営がスタートダッシュの匙加減を間違えるとその先に待っているのは虚無ゲーですが、一番美味しい時期までショートカットできるようにしてくれているのは非常に良い塩梅だと思います。

…あー、ちなみにマグナ編成の上の世界はリアルガチャ運絡んでくるので、無課金勢お呼びでない感じではあります。

リセマラの必要が無い(というか難しい)

「やってみようかな?」と思ったらすぐ始められるというのは非常に強い。とあるソシャゲなんて「やってみようかな?」て思って手を出した時からリセマラ終了まで3日かかったりしたので…。

アカウントの仕様上リセマラ自体が難しいというのがまずあります。絶対無理、というわけではありませんが、やるメリットが限りなく薄いというか、労力にリターンが見合わないのでさっさと始めるのが良いでしょう。

なので基本は最初に手に入れたSSRをメインに進める形となります。しばらくの間、それ以外のSSRキャラや召喚石はガチャで手に入れるのではなくてサイドストーリーのクリア報酬から集めることになるでしょう、普通にかなり強いキャラが多いので中途半端にガチャるより安定すると思います。というか無課金なら天井(9万円分)まで溜めて放出する以外で中途半端にガチャらないほうが良いです、基本。

PCでも遊べるぞ

「どこ」で始めたかによりますが、一番本家であるモバゲー版で始めれば、PCにAndapp版を入れることでどちらでも同じデータで進める事が可能です。

今日び、端末1台限定とかセーブデータ共有できないソシャゲなんて遊ぶ気になれませんよ…。メインのスマホ+PC版アプリ or Nox or Bluestacksを使うのが基本でしょう?(スクリプトは利用しないよ)。

アプリのアップデートが無い

スマホアプリ版でも仕組み上ブラウザを動かしているようなものなので、アプリ内のアプデが殆どありません(あっても一瞬で終わる)。

これは私がそうなだけなのかもしれませんが、実はソシャゲ離れの一番の原因が「アップデート」なのです。ゲームを起動して「新規データをダウンロードします(xxxMB)」とか出た瞬間落としますね、待たない。「あ、それなら後でアプデしとこ…」てなってそのままフェードアウトです。特にソシャゲは余暇にちょっと起動して動かす、という遊び方が多いのでこれがあるとガン萎えするわけです。コンシューマやPCゲーみたいに「よし遊ぶぞ!」て気持ちで起動するなら待つんですけど。

昨今だとイベントの開始&終了時や定期メンテナンスの度にこういったアプデが挟まるので、大抵私はそのどこかのタイミングで熱が冷めてフェードアウトしています。ソシャゲって1日ログインしなくなるともうどうでも良くなることが多いので。

グラブルはその心配が一切無いというのが本当に心強い。1年休止していたってアプリ起動して即遊べるんだぜ。

今の30代~を狙い撃ちな世界観と雰囲気とBGM

ここからゲームの評価へ。概要でも書きましたがこのあたりの世代で子供の時にRPGを遊びまくっていた人たちには刺さりまくることでしょう。それこそFFシリーズに対して「…なんかちょっと違う方に行っちゃったんだよなぁ」て感じている人は「こういうのを求めてたんだよなぁ」てなると思います。

起用している音楽作家さんも植松伸夫さん(とその弟子の成田勤さん)がメインで「これもうスクウェア全盛期のRPGじゃん」という感じなのです。

王道JRPGなファンタジー感溢れるストーリー

ストーリーね、本当に良いです(蒼の少女編までは)。特に私のような世代には「懐かしさ」も感じます。完全なる王道展開なのですが、割と結構ストーリーを追いたくて次のアプデはよ!なんて状態にもなっていました。登場キャラも良い具合に立っているしとにかく描写が丁寧です。

サイドストーリーとイベントストーリーも丁寧だぞ

これらはメインとは異なり、箸休め的なコメディタッチなものから、主人公グループとは違う登場キャラに焦点を当てた真面目なもの、コラボ系と幅広く、それら1つ1つも非常に丁寧に良く作られています。

サイドストーリーの報酬は、武器(キャラ)も召喚石もなかなか強力なものが多く、一部はガチャ産に匹敵します。最初はメインストーリーとサイドストーリーを交互に進めていくのが最も効率が良いでしょう。

真面目系では「どうして空は蒼いのか~失楽園~000(トリプルゼロ)」までプレイして欲しいけど、まだ000がサイドストーリー化されていないんですよねぇ…。メインストーリーが地上波放送だとしたらこの3つは劇場版、みたいな感じで面白いですよ、ただちょっと腐臭がしますけど。

イベントシーンはスキップしてもあらすじが表示される

今のソシャゲではこの方式も珍しくは無くなりましたが、私が知る限りグラブルが最初だったと思います。また、それ以降最近になるまでこの方式を採用しているゲームも割と少なかったです。

キャラの寸劇は見たくないけど話の流れだけは把握しておきたい、というニーズにも答えられる良いスタイルだと思います。私も正直、このゲームを始めて最初の頃はずっとスキップしてあらすじだけ読んでいました(だんだん「あれ?これなかなか面白くね?」て思い始めてスキップしなくなった勢)。

イラストは統一感がある

ソシャゲは絵師さんによって全然絵のタッチが違っていて、一応ゲームの運営側でレタッチして合わせてくれていたりするものもありますが、それでもやっぱ統一感というのはなかなか出ないものです。グラブルは誰か特定の絵師さんが書いているわけではなく、グループでの制作になっていることで長いことずっと同じスタイルのイラストを維持し続けています。一時期Twitterとかで「絵をグラブル風に処理する」なんてやつ流行りましたね。

グリグリ動くSDキャラはカッコ可愛い

よくブラウザベースでここまで動かすなと…。ソシャゲって結局どこまで言ってもキャラゲー枠なので、キャラが見たくなるかどうか、ていうのは結構重要だと思います。その点では非常に高い合格点を上げたくなるゲームです。

うまい具合にデフォルメされたキャラがこれでもかと派手なエフェクト撒き散らしてグリグリ動くのは気持ちが良いですよ。

「ぐらぶるっ!」は面白いぞ

サブコンテンツの漫画です、ゲームをインストールすれば読めるようになります。一応公式のコンテンツなのに、完全に本編のキャラと世界観崩壊のゆるいギャグ漫画です。もしかしたら賛否両論に書くべきかもしれませんが、私が個人的に好きなので…。

数年ずっと遊んでいない時期があって、その時はまだ漫画は全く読んでいなかったのですが、久しぶりにアプリを起動して「ちょっと読んでみようかな」と読み始めたらこれが止まらない、その時ちょうど1200話ぐらいまで公開されていたのかな?一気に全部読んでそのままゲームにも復帰しましたね。

というか途中から本編のキャラ性格の方にも「ぐらぶるっ!」の個性が侵食してきている気が…。

豊富なコンテンツ量だが(多分)迷うことはない

古株故の膨大なコンテンツが用意されているのですが「何からやればいいのだろう?」はおそらく起こらないと思います。どのコンテンツもバトルも出来るようになるまで何かしらの制限があるので、順番にこなしていかないと基本的には遊ぶことができません。最初期から出来るのって結局メインストーリー、サイドストーリー(過去のイベント)、(開催されているのなら)イベント、エキストラクエストぐらいでしょうか。

最初期にやることなんて結局メインストーリーとサイドストーリー進めるぐらいしか無いです、イベントは読み物の部分だけ進めてもいいでしょう、それだけでガチャ石貰えますし(バトルは一番難易度低いやつぐらいしかクリアできないかな)。エキストラクエストは素材系や経験値を効率よく集めることが出来るクエストですが、イベント系の方が効率が良かったりするので一部を除いてあまり活用されなくなっています。

デイリー的なものは無い

その日その日の達成報酬、みたいなものはないです。ただあらゆるバトル系コンテンツが(自発)だと1日の回数が限定されているので、それがデイリーみたいなものでしょうか、その回数限定のバトルで手に入るドロップ品が基本強くなるのに必要不可欠なので、結果的に毎日それを繰り返すことにはなります。まぁ明確に報酬が用意されているのは共闘クエぐらいですね。

よくソシャゲ界隈は「今日のデイリー消化しないと…」みたいなのを聞くことがありますが、そもそもデイリー無いので追われません。ガチる人は毎日自発を回数上限までやるのでしょうけど、私はその時自分がやりたいバトルだけ自発して特に気にもしていません、遊びたい時に遊びたい分やるだけです。

主人公のジョブ

PT編成が主人公+仲間3人+控え2人というスタイルなのですが、役割が固定される仲間とは違って主人公は「ジョブ」によって役割を変えることができます、この辺りもまたFF的というかなんというか…。

そしてね、主人公のジョブコスプレがね、凄く良いよ。

シンプルながら戦略性もあるバトルシステム

敵のHPや必殺技を使ってくるタイミングが見えるタイプです。ターン毎に敵のゲージストックが増え、満タンになると必殺技、とわかりやすいですね。また、攻撃を当て続けるととテンションゲージみたいなものが上がっていきマックスになるとオーバードライブ、その状態で更に攻撃を当て続けるとブレイクとなり、通常時、オーバードライブ時で敵の使ってくる必殺技が異なり、当然後者の方が強力です。逆にブレイク状態になると、一定ターンの間ゲージストックが増えず、必殺技もうってきません。

このあたりをコントロールするためにこちらの行動(スキル)と攻撃タイミングを上手く合わせていくことになるわけですね。オーバードライブにならないように調整したり、逆に一気に削ってブレイクまで持っていったり、というのを考えて戦局を動かしていくわけです。

まぁこの仕様も途中から全然役に立たなくなるのですが、それは賛否両論にでも書きましょう。

初心者ガイドが充実

強化と装備システムがちょっと独特で、それこそ私もそれが苦手で最初は敬遠していたのですが、今ではかなりガイドが充実しています。本当に超基礎的な事は漫画で教えてくれますし、装備編成ガイドみたいなものを参照すると編成難易度も表記されていて、それぞれの武器をどこでどうやって手に入れるか、みたいなのも参照できます。

強制チュートリアルみたいなやつだと煩わしいことこの上ありませんが、そういったものは最小限に抑えられていて、見たければあくまで自分で見に行く、という置き方をしてくれているのでストレスもありません。

サプチケはずるい

サプライズチケット…3000円で10連が引けて、かつ1体好きなキャラをプレゼント!

これはね…本当にずるい、何度買いそうになったことか(一切の無課金勢)。基本3000円なんて普通にガチャ10連やって終わりですからね。そこに躊躇する気持ちというのは「たかが10連では当たりが出るかわからない」という気持ち。でも1体確定で好きなキャラ貰えるなんて事になったら、そりゃ3000円ぐらいなら安いか!?て考えにもなります。

こういった切り売りやり始めたってどのゲームですかね?私が知る限り当時はグラブルぐらいしか知りません。昨今だと他にもあるっぽいですけど。

「楽しませて貰ってんならそんぐらい金落とせよ!」て言わないでくださいね。私もそうは思っているのです。でもソシャゲに関しては「一切の無課金でどこまでいけるか」というのを一種のポリシーにしているところもあって、そっちに準ずる気持ちの方が強いのです。

賛否両論

初見殺し系の難易度調整が目立つ

戦闘システムの面白さを良いところに上げましたが、割と早い段階からこれが形骸化します。「知っていないと終わり」タイプの難易度調整のバトルが増えるのです。具体的にはHPの減り具合がトリガーになる行動や、こちらの特定の攻撃、バフデバフに対応した行動を取る相手が増えてきます。こういう難易度調整はブレイブフロンティアを思い出す…。

基本それを「やっちゃった」あと取り返しが付くようなバランスではないので、最初から攻略サイトを見て行動パターンを予習しておき、かつ相性の良いメンバー構成のPTを組んで準備を万端にしてから挑むバランスです。死にまくって自分で攻略法を確立しても良いとは思いますが、相当な苦行だとは思いますよ。あとマルチに初見予習無しはちょっとあかんです。

敵が特殊行動を取ると、それまで溜っていたゲージストックは空になるため「お前のそれはなんのために存在しているんだ」と言いたくなります。また、逆に特定のHP以下で強制的にストックをマックスにしてくる敵もいます。やはり「お前のそれはなんのために(ry。結局途中から「ひたすら火力を追求して、あとはキー行動になるものだけ予習」というのがバトルの大半になります。まぁそれでもそこそこ考えること多いですけどね。

さらに上位のコンテンツになると、最初からこちらの行動を固定してバトルを進行させていかなければならないことも増え、パズルのような要素も加味されてきます。

マルチだと特に注意が必要です。「特定のタイミングでは行動を控える」とか「ゲージストックを削る行動をしてはいけない」とか、相手によって作法があったりして、それを守らないと参加している全員が辛くなる、ということも起こり得るので。

素材やドロップ品集めは過酷だがつまみ食いがしやすい

様々なアイテムを要求されるということは、言い換えると様々なコンテンツを回る必要がある、ということです。手元の作業で考えればずっと同じバトルを再戦ポチポチしている方が良いのですが、気分的には色々回っている方が飽きにくいと思います。

私は「今日は順番にレイドバトルを回ろう」とか「今日は共闘メインでエレメント集めよう」とか「今日はアーカルムの転世を進めよう」とか、その時の気分で遊ぶコンテンツを選んでいますのであまりルーチン化はしていません。

まぁそれでも「特定のドロップ品」を狙っているときなんかはずっと同じバトル繰り返したりってことはありますが、それはどんなソシャゲでも同じことでしょう。

ストーリーは長すぎる故に評価も…

ゲームが長い故にどんどん長期ものに…それ以降もあらすじ自体は別に悪いわけでもなく、それぞれの独立した部分はよくできているのですが如何せんダルくなってきております。だって記事執筆時点で140章ですよ、気持ち的に流石に「これいつ終わるのかな」感が強くなってきております。

一応ゲームだけ楽しむ場合、メインストーリーは特定章まで分割でスキップが可能で、かつそれまでに手に入る報酬が貰えるので安心です。というか所々に壁クエみたいなやつもあるのでとりあえずスキップしちゃって報酬貰って、ストーリー気になるなら別枠で読むほうが良いと思います。

レイドバトルは協力という名のPvP

基本レイドはこのゲームのメインコンテンツです。強力な敵をみんなで倒して、そのドロップ品を集めて自パーティを強化していく、という流れなわけで、自発だと素材も消費するし1日に回数上限もあるので積極的にレイドに参加していくことになります。

が、このレイドが殴ったもん勝ち仕様になっていて、与えたダメージに応じて貢献度ポイントが獲得でき、バトル終了時にMVP、順MVPが決まります。そして固有のレアドロップ品は「自発者」「MVP」「順MVP」の抽選テーブルにしか(基本は)入らないのです。なので如何に他の参加者より貢献度を稼ぐか、というレースになるのがこのゲームのレイドバトルです。どうしてもレースに勝てないのなら自発でコツコツ集めましょう。

また、仕様を逆手にとって一部の高難易度バトルは「適正戦力では吐いて捨てるほど手に入る素材だけど、序盤だと貴重品」というドロップ品が存在します。そういうところに初心者や明らかに見合わない弱さのプレイヤーが入ってきて、「1回だけ殴って放置する」というワンパン戦法が横行しています。

これ自体は殆ど問題にはなりません、30人上限のレイドでは正直数人戦力になる人がいれば大抵勝てるので。ただ上限人数が少ないバトルや、フルメン全員がきっちり働かないと勝てない難易度のバトルでワンパンマンが入ってきた日にはもう…。そもそもそういうのは身内やレイド募集でやれや!て話にもなってきますが。

ということで、このゲームの他プレイヤーは味方でもあり敵なのです。

スタミナ(APとBP)はあってないようなもの

「スタミナ回復したからその分だけ遊ぼう」という遊び方だと、おそらくいつまで経っても先に進まないし強くなれません。プレイヤーランクが上がっても全然上限は増えませんし、1度のクエやバトルで要求される量が非常に多いためあっという間に無くなります。ちなみにBPの方はレイドに参加する時に消費する専用のスタミナです。

その代わり、回復するアイテムが湯水の如く手に入ります。ログインボーナス、イベントガチャ、古戦場ガチャ、一部の期間限定クエスト等々…とにかく様々な場所で手に入るので、ライトに遊んでいる人でも数千個は余裕でストックしているだろうという具合です。

なので、本当に「遊びたい時に遊びたいだけ」遊ぶゲームだと思います。普段から意識的に溜めていけば相当短期集中で遊び一時的に赤字になることがあっても、ストックが枯渇するレベルで消費する事は無いであろうぐらいは手に入るのでご安心を。最初のうちはランクアップ回復で上限カンストし続ける状態が続いて、それが無くなる辺りにはアイテムストックが十分ある状態になると思いますよ。

ガチャイベントは局地放出型

よく「この期間は毎日10連無料!」とかやるじゃないですか、あの手のイベントは本当に少ないです。年に1~2回ぐらいの頻度で、例えば「xxxx万人突破キャンペーン!」とか「年末年始!」とかの名目でやっていたりします。回数が少ない分かなり美味しく、その間は毎日「(最低)10連無料」で更に条件とか運によって最大200連まで回せたり、SSRが1体手に入るまでずっと回し続けたり出来るような大盤振る舞いをします。

最終的には運ではありますが、体感でこの期間は平均毎日SSR1~2体手に入る感じです、それが2週間~1ヶ月と長い期間やっていたりします。ちょうどこの記事を書く前の12月~1月の間のイベントで、ちょうどそこでガチャ石9万個放出して天井まで回したのもあって、2ページが1つ新規のSSRで埋まるぐらい手に入りました(キャラ数にして40)。召喚石も当然手に入れているので、手に入れたSSRの総数は50ぐらいでしょうか。

私はソシャゲ云々の問題ではなく、本当に人生そのものが運の悪い人なので(筋金入りの運の悪さなのを友人にも認定されている)、神様に気に入られている人はもっと沢山SSR手に入ると思います。

バトルシステム2.0

途中から導入され、今では一部の高難易度バトルにのみ採用されているバトルシステムです。仕様自体がちょっと複雑にはなったのですが、初見殺しや行動パターン予習に関する部分がある程度柔軟に対応可能になっていたり解消されているところもあり、私個人としては結構好きです。むしろ全バトルこの仕様に置き換えてほしいわってぐらい(それをやると今のバランスのままでは無理なので、全部パラメータから行動パターンから練り直さなければいけないわけでまず現実的ではありませんが)。

悪いところ

UIは煩雑

デザイン自体はよくできていると思うのですが、視認性だとか受け取りやすさという面で見るとちょい及第点な印象を受けます、システムもちょっと複雑ですからね。また、各強化関係のプロセスも余計な手間を挟む感じです。倉庫と手持ちの受け渡しもやりやすくはなく、手持ちが色々と多くなってくると整理している時間が非常に長くなります。

一応条件設定での絞り込みや一括売却やリサイクル等のコマンドはあって便利なのですが、基本的にアクセスの頻度や必要な情報を見るまでの階層の深さがあまりよろしくない感じです。

手持ちの少なさがちょっと…

武器や召喚石の所持上限が、手に入る量から考えるとちょっと心許ない。勿論ガチャ石を使って拡張したり、別枠の倉庫を増やしたりも出来るのですが、昨今だと持ち物で困るってことが無いって設計だったり、倉庫枠みたいなところを手持ち枠と同じ扱いで処理できる設計のソシャゲもあるので、どうしても時代錯誤感が拭えませんね。

RとSRには90%価値がない

古株ソシャゲあるあるですね、育成すればSSR並に強くなる、とかそういうお情けはありません。ガチャにおいてSSR以外は全て外れなのです。

武器や召喚石はエレメント化することで素材が手に入ったり、キャラは一部のR限定、SR限定クエストで必要にはなるので100%ではありません、でも90%は価値がないでしょう。

詫び石、配布石は渋い

これも古株兼、一時期でも覇権であった故かもしれません。あまり石はばら撒かない運営です。本当に振る舞っているゲームは暫くログイン続けているだけで天井まで回させてくれるようなものすらありますからね。

天井は9万円分、つまりガチャ石9万個必要で、このゲームの入手頻度だと普通に遊んでいるぐらいでは年1回が限度です。色々頑張っていればあと1~2回引けるみたいですが、私には無理です。

プレイを始めた初年度は色々なところで貰える石が多いので、多分ライトに遊んでも年2回引けるのではないでしょうか。特に1回目が重要、ここまでプレイを続けられると天井で好きなキャラが手に入り、300連の副産物で沢山SSRが手に入るので、一気に編成に遊びが出来て楽しくなります。

流石にキャラ増えすぎ問題

息の長いソシャゲには避けて通れない問題だとは思いますが、このゲームも例外ではありません。増え過ぎです。一応同じキャラでも複数の属性や能力で扱いが分かれているのでその分で増えている分もあるにはありますが、ストーリーやキャラの個性を1人1人重視しているゲームでもあるのでちょっと収集付かなくなっているんじゃないかと思います。

オート戦闘まわりは非常に不親切

昨今だと使用スキルを個別に設定したりとか、できるだけオート中でもプレイヤーが思う通りに動かせるような仕様にしてくれているゲームもある一方、非常に原始的な仕組みしか持っていません。

オート中は手持ちのスキルは回復し次第ブッパしますし、プレイヤーが介入できるのは奥義のオンオフだけです。なので基本手動時の編成とオートで最適化出来る編成、というのが全く変わってきます。

また、戦闘自体のループ等も無いため毎回戦闘後にポチポチする必要があります。放置して置いておくことはできません。

古戦場の仕様は流石に今の時代に見合っていない

2ヶ月に1回ぐらいのスパンで、1週間の間開催される騎空団同士のバトルイベントです。直接戦うわけではなく、これも特定の敵を狩ることで手に入る「貢献度ポイント」を稼ぎ、そのポイントが多い騎空団が上位戦に勝ち抜ける、という内容となっています、上位の報酬はゲーム内では非常に貴重なアイテムとなるため、みんな躍起になって欲しがるわけですね。

が、まず上位に入るのは無理でしょう(プレイヤー層が固定されつつある現環境では尚更)。だってトップ層なんて朝5時からその日の集計が終わるまで1日張り付いているんですぜ?「 戦争に向けてギルド強化するので仕事辞めてくれませんか? 」コピペを思い出します。そうでなくても上位勢はかなり私生活を犠牲にするレベルでグラブルに金も時間もつぎ込んでいるので、エンジョイ勢はまず予選突破すら出来ないと思います。

ポイントに応じて貰える報酬や古戦場ガチャ回しているだけでもそこそこ旨味はあるので参加そのものには意味はありますし、どれだけの時間をつぎ込むか、はユーザーサイドの問題ではあるのですが、全体的にこの古戦場全体のシステムは時代錯誤と言わざるを得ないでしょう…そもそもオートで勝てるぐらいの強さの同じ敵を延々と嬲り続けるという行為に楽しみの欠片もない…とか言っちゃうとそれが育成のメインコンテンツであるロマサガリユニ全否定になっちゃいますかね?

ちなみに古戦場のバトルで救難を出すと、自分が4人で奥義打っても1cmぐらいしかHPゲージ減らせない相手に1ターンで全部削る人が入って来て、新規と古参の差に絶望しますよ。まぁずっとプレイしているとその「1ターン」で全部削る側になってくるのですが。

騎空団探しは大変

悪いところとして上げるべきか悩みますが…。騎空団に所属すると色々とメリットがあるのですが、一番は結局古戦場のため、というのが大きいと思います。それ故により自分に合うところを探すのが、より大変なゲームになっているとは思います。

単純に戦闘中に使えるポーションの回数が増えるとか、経験値がアップするとか、共闘がやりやすくなるとかそういった恩恵だけ受けられればいいや、と言う場合、なかなか受け入れてくれる騎空団は無さそうです。で、古戦場を見据えた場合、ガチでやりたくないからエンジョイ系に所属したら、古戦場が始まってもみんなログインしてこない、自分ばかり頑張って他メンバーが全然ポイントを稼がないとか、できるだけ上位に入りたいからガチ系に所属したら、いつ仕事してんだってレベルでみんなログインして狩り続けていて、自分も頑張ったけど貢献度は追いつかず、「君全然貢献してくれていないから首切るね」とリストラされた、とかあるようです。古戦場が絡むことで同じ「温度」で遊んでいる仲間を見つける難易度が高くなっている印象。

すみませんね、ずっとボッチ団なので実体験ではありませんが「某掲示板」とかだとこういう話が流れてくるのです。自分に合う騎空団を探すのは大変みたいですよ。

総評

古株だからこそテコ入れによって苦行少なくメインディッシュにありつけるという良さがある。細かな仕様に時代を感じるが、それでも安定した動作と完成度の高いシステムで安心でき、キャラゲーとしても非常に個々に個性があり魅力的、イラストの統一感も○。昔のJRPG好きにはたまらない雰囲気とMMOのような育成スタイルは刺さる人にはガッツリ刺さる。

「今更始めてもなぁ…」みたいな声は当たり前のように聞きますが、ゲームなんていつ始めたって良いんです。勿論古参には追いつけません、でも追いつけないと何か不都合でもあるのかしら?明確な競技性があるもの以外結局自分のペースで楽しんだら勝ちなのです。

実際レイドとかやっているとランク100未満のプレイヤーとか沢山いますし、今でも緩やかに人は入ってきているのだとも思います(それより引退勢の方が多いかもしれないけど)。古株ソシャゲであるパズドラやモンスト等もずっとランキングに居座っていますし、意外と新規自体の定着率は昨今の新しいソシャゲより古株のほうが高いの「かも」しれません。結局長く続いているというのは、それだけ支持する層が居着いている、居着いているということは何らかの魅力があるということですから。

…まぁソシャゲはリアルマネーが絡む分「もうただの惰性だけど、これまで投資した分を考えると引退できない」て人は結構多そうですけどね。

で、このゲームは配信当初から当時競っていたその他のゲームより作業感が強いというか、苦行が多い印象は確かにありました。良いSSR引いたら溜め込んだ強化素材ぶっこんで前線へドーン!てことが出来ないので(強さに依存する武器や召喚石が基本ドロップ品を強くしていくバランスなため)、MMOっぽいというのは経験者には懐かしさもありますが、ちょっと暇な時に遊ぶソシャゲとしては重い部分もあるのです。また、実際のMMOみたいに「ゲーム内息抜き(ミニゲームやハウジング、マップ放浪等)」が無いのもより作業感を強めているでしょう。

ただ、最近のソシャゲが継続してプレイヤーに居着いてもらいたいのか、ガチャ煽りより継続課金、素が強いキャラより育成強化、等作業的要素が多いものが増えてきていて「それだったらグラブルで良くね?」と思考が帰ってきた次第です。新しいソシャゲがリリースされる度につまみ食いしていると、古株大手の規模というか安定感というか、やはりそういうどっしりしたものを感じるわけです、昨今ではキャラ個性やストーリーなんて特別なものではないですが、結局力の入れ具合とか予算規模が全然違う感じ。サービス開始時のお祭り感が楽しくて色々渡っていても、結局どこかに戻って来てしまいます、私の場合、グラブルがその1つのゲームになっているのでしょう。

なんでもそうなのですがソシャゲは基本つぎ込んだ先に待っているのは苦痛の方が多いです、程々に遊びましょう。いずれそのタイトルの良い部分すら忘れてしまい、下手すると運営への恨み辛みを垂れ流すことにもなりかねませんしね。