【レビュー】求めていたものと根本的に違ってしまっていたメタルマックスゼノリボーンの話

ゲーム

ここ最近鉄分のサプリを飲み始めたのですが、その御蔭か日中に眠くなることがなくなりました。昼食後はどうしても眠気が襲ってきますが以前よりはずっと楽で、昼寝しなくても一日過ごせるように。また、元々夜の寝付き自体も悪いのでメラトニンも同時に飲み始め、こちらも効果が出ていて布団の中で何時間もゴロゴロすることが無くなりました。

さて、評判があまりに悪いのでAmazonから届いて開封するか返品するかずっと悩んでいたのですが、やはり自分で遊んで実態を知らなければ!ということで遊びました。まだしゃぶり尽くしたわけではありませんのでまた記事の内容を多少変えるかもしれませんが、とりあえず結果そこそこ楽しんではいますが「求めていたメタルマックスの続編」では一切無かったです、面白い部分は色々ありますけどね。一応都合上、ゼノ無印と共通する部分もこちらで普通に評価させてもらいます。

ゲーム的な粗さはともかく現時点ではバグが本当に多くで酷いです。一部の不親切な仕様とバグに関してはパッチで修正するつもりがあるようなので、皆さんはその後に遊ぶようにしたほうがいいかもしれません。

※少し加筆修正しました。

  1. 概要
  2. 良いところ
    1. グラフィックやモーションは言われているほど悪くない
    2. 新しいイラストは好みです
    3. 賞金首が復活する
    4. 女性キャラのパンツは容易に見れる
    5. 味方のセリフバリエーションが多い
    6. クエスト系は自動更新、自動終了
    7. ドッグシステムは戦闘中以外使用タイミングを問わない
    8. 金属探知機は持っているだけで効果がある
    9. 落ちているアイテムが本当に豊富
  3. 賛否両論
    1. ポチが仲間になる!…のに弱い
    2. 戦車搭乗時の操作はまるでシューター系のようだ
    3. 2つの異なる戦闘システム
    4. 装備やアイテムは最初から全部店に並んでいるぞ
    5. 進行にフラグなんてほとんどない、どんどん進め
    6. 序盤はガンガンレベルが上がる、お前ソシャゲかよ
    7. 戦車が無個性
    8. 賞金首が強すぎる
    9. 手に入れたアイテムは全て四次元ポケットに
    10. 全滅のデメリットが一切ない
  4. 悪いところ
    1. ロードが長い
    2. 低予算丸出しの世界設定
    3. まさかのシナリオ大幅カット
    4. 簡単に気づけてしまう無限錬金
    5. 致命的とも言える人間の操作性の悪さ
    6. ビック・アトリウム
    7. 仲間キャラに当たり判定がある
    8. 照準のデフォ位置が砲塔の向きじゃなくてカメラの向き
    9. 搭乗中にアイテムを使うといちいち降りる
    10. 回復シーケンスの演出は要らない
    11. 余りまくっているキー、存在しないキーコンフィグ
    12. メニューを開く時の変なラグとレスポンスの悪さ
    13. アイテムを見る際にページ送りができない
    14. 装備中のアイテムを「誰が」装備しているかひと目でわかるようにして
    15. 拾ったアイテムはカテゴリアイコンを表示して
    16. アイテムを連続で取得した際待たされる
    17. 会話送りがA(○)でしか出来ない
    18. 改造時の結果表記で妙に待たされる
    19. 全体マップで自分の位置を表示して
    20. ファストトラベルした瞬間賞金首に絡まれる
    21. スキルツリーの派生先が事前にわからない
    22. VATSシステムもどきのコマンドと射撃モードの煩わしさ
    23. 射程範囲がコマンド選択時までわからない
    24. 戦闘中に何が起きているのかよくわからない
    25. オートアタックのリピートが適用されるものとされないものがある
    26. SPゼロからシャシー破壊まであっという間
    27. レベル差のある雑魚は逃げてくれ
    28. 戦闘バランスが割と火力とSP(装甲タイル)一辺倒
    29. 仲間と離れすぎています!
    30. 移動時のコマンドは直前のキー判定が残る
    31. 戦車の乗り降りの演出と選択がいちいちめんどくさい
    32. 結局レア度厳選のリセマラは存在する
    33. ゲーム内で一切説明されない仕様や機能
    34. エンディングがスキップできない
    35. とにかくバグが多い
  5. 総評

概要

FCから続く(とは言え3が出るまでむっちゃ間が空いたけど)老舗のRPGです。「竜退治はもう飽きた!」のキャッチフレーズで世に登場し、「中世ファンタジー風の世界観で勇者がドラゴンや魔王を倒し姫様を助けて世界を救う」なんていうテンプレートが出来上がっていたときに「戦車と荒野と油の匂い」という世界観で攻めてきました、まぁぶっちゃけマッドマックスなんですけど。

名作と言われるSFCの2以降、派生作品がいくつか出たもののどれも微妙な完成度で死に体になっていましたが、DSで正統続編である3が発売し、多少荒い出来ながらも納得できる完成度でシリーズが復活します。その後、更にブラッシュアップをした2のリメイクである2R(リローデッド)が発売され、おそらくシリーズ随一の名作なのですがプロモーションが足りず、初回限定版が捨て値で1年以上ワゴンで放置されるような自体に。そして4が3DSで発表されるわけですが、ちょっと独特すぎるキャラデザと個性抜群なパッケージが炎上を呼び、更に集金地獄のDLC展開もあって中身は非常に面白いがそれ以外の叩けるネタが多かったばかりに不遇な評価を受けます。

その次にPS4で出たのがメタルマックスゼノ。世界設定の時点で中身が薄く、実際出来上がったゲームもやっぱり中身が薄く、加えてセックスしか頭にないのかと言いたくなる登場キャラと下品なテキストでこれも微妙な評価に。そのゼノを完全に作り直したというレベルで仕様を変えてきたのが今作である「メタルマックスゼノリボーン」です。

良いところ

グラフィックやモーションは言われているほど悪くない

巷だとグラフィックに関してはあまりよろしくない評価が多いようですが、開発規模とか考えれば十分だと思いますよ。「PS2レベル」なんて声も聞きますが、テクスチャの解像度やポリゴンの頂点の多さ等見ても流石にそれはないでしょう、PS3レベルかな。

新しいイラストは好みです

特に男性イラスト、とても好みです。女性イラストは人によって評価がわかれそうですが、私はこちらの方が好きです。

賞金首が復活する

プロトタイプとしてではありますが復活してくれます!このゲームは兵器それぞれにレア度があり、レア度が高いほうが性能も高くなります。で、賞金首は固有の強力な兵器を落とすわけですが、今までのシリーズだと1回切りだったので戦闘前にセーブ→倒して目的のレア度の兵器を落とさなかったらリセット、という作業を繰り返していたわけです。

ハクスラ要素を入れてきたのに一回しか手に入るチャンスがない、てのはそもそもミスマッチ感半端なかったわけですから、これは非常に良い改善点です。

女性キャラのパンツは容易に見れる

いいですか?すごく重要なことです。もう一回言いますよ?すごく重要なことです。

昨今ではスカートの中がブラックホールになっていたり物理法則を無視した鉄壁スカートになっていたり、カメラマンが最後のギリギリの角度で力尽きて仕事をしてくれないパターンがよくあるので、潔く見せてくれるのは非常に素晴らしいです。

味方のセリフバリエーションが多い

拠点であるアイアンベースに帰ると仲間NPC含めた味方キャラと会話ができるのですが、結構会話のバリエーションが多いのでマメに話しかけるといいです、シナリオがほぼ皆無になってしまった分、こういったところから色々な背景を知ると良いと思います、というかここで補完してくれって感じの内容になっています。

クエスト系は自動更新、自動終了

よくあるじゃないですか、最初に依頼者に聞きに行って、目的を達成したらまた依頼者に報告に行くやつ。あの手のクエストって本当にめんどくさいですよね。そういった煩わしさは一切ありません。

ドッグシステムは戦闘中以外使用タイミングを問わない

従来だとドッグシステムというアイテムによって可能だったものですが、もうただのファストトラベルですね。各チェックポイントに瞬時に移動できます。人間でも戦車でも関係ないし、降りた状態で使っても拠点のアイアンベースに戻りさえすれば戦車も帰ってきます。

金属探知機は持っているだけで効果がある

手に入れた瞬間からフィールド上でアイテムがあるところは光るようになるので、従来のようにアイテムから使う必要はありません。探知範囲も無限です、こりゃ便利。

落ちているアイテムが本当に豊富

装備や兵器等も沢山手に入りますからね、ガンガン進みながら組み替えて強くしていくのは快感ですし、マップの「点」の場所に行くのにワクワク感があります。

賛否両論

ポチが仲間になる!…のに弱い

ポチってある種シリーズのマスコットキャラクターなのです。だから仲間になってくれるのは素直に嬉しい。ただあまり戦力になりません、放っておくとすぐ死にます。一応育てまくれば戦車以上に固くなるのですが…そうじゃないんだよ、筋肉の向こう側に到達した時の強さが欲しいわけじゃなく、通常進行時の過程で役に立って欲しいんだ。

生身戦では人間以上に強いのですが、本作だとそもそも生身戦の機会と必要性が過去作に比べてずっと少ないのです、戦車乗り降りして攻略するようなダンジョンとか無いですしね(従来のように戦車で戦う敵がいるところを生身で闊歩しなければいけないところがほぼ無い)。2Rではポチ専用の小型戦車が導入され、戦車戦でもそこそこ役に立つようにバランスを取り直してくれていました。なんでこういう仕様を引き継がないかなー…。

戦車搭乗時の操作はまるでシューター系のようだ

あの、これRPGですよね?なぜそこにリアルな挙動を入れようと思ったのだ…。

左スティックで動き回れるわけではなく、アクセルとバックがあり、砲塔旋回があり、慣性があり、よくあるFPS、TPS系シューターの乗り物の操作を彷彿とさせます。ぶっちゃけ煩わしいことこの上ないのですがそこまで大変な操作ではなく、慣れてきて思い通り動かせるようになるとそれはそれでちょっと楽しい。ただちょっとした起伏で向きが変わるのやめてください、砂丘が連続しているところとか真っ直ぐ進むだけで時間がかかってしまう。

また、その砂丘とかを乗り越えるときに軽くジャンプしてガッシャンと着地する挙動とか、そういうところは割とよく作っているなぁと思います。

2つの異なる戦闘システム

戦闘そのものはシームレスに移行するわけですが、フィールド移動時の仕様と戦闘状態になった時の仕様が大きく異なり、これに関しては「2つ戦闘システムが存在している」と捉えたほうが整理しやすいと思います。

まずフィールド移動時、敵がこちらに気づいていない、あるいはまだ戦闘状態に入っていない場合、コマンドからターゲットを選択して先制攻撃が可能です、一撃撃破できる相手なら戦闘状態にも入りません。この時は武器の「射程」の概念が生きていて、向きと距離が合っていなければならないわけです、遮蔽物も機能します。遊んだことがある人にはフォールアウトシリーズのVATSシステム、と言えばすぐに理解できるでしょう。

で、戦闘状態に入った場合、完全に「コマンド式ターンバトル」になります。射程の概念はなくなり、遮蔽物も互いに貫通するようになるのです。一応自由に移動できますが、撤退に使う以外特に意味はありません。あれですね、ドラクエ11やったことがあるならあの戦闘システムそのまんまだと言えばわかりやすいでしょう。

面白い試みではあるのですがちょっと練り込み不足ですね…それぞれがうまくシナジーを起こしていないと言うか。ただ、強敵や賞金首に対して前者で先制攻撃を仕掛けたら、すぐに撤退して遮蔽物に隠れて敵の戦闘状態を解除、また先制攻撃を仕掛けて…という独特の戦い方もできるので幅は広がります。

装備やアイテムは最初から全部店に並んでいるぞ

拠点が1つしかない都合上、最初から強い兵器が買えます(金さえあればね)。ドラクエ3で言うならアリアハンにドラゴンキラーとか置いてあるようなもんです。なので、ちょっとずつレベルを上げ、ゲームを進めて新たな町で装備を更新する、みたいなカタルシスは自身がそういう方針でプレイしない限り得られにくいです。

反面、お金を工面することさえできればどんどん更新していける面白さがあり、工夫次第で遊び方の自由度が広がるという捉え方もできます。また、 一応メインの進行に合わせて更に追加されますし、非売品が大量に落ちていますから最初から最強装備が手に入るというわけでもありません。

進行にフラグなんてほとんどない、どんどん進め

うまく敵をかわしていけばいくらでも先に進むことができます。フィールド自体は広いですが結局ゾーン毎に分かれた一本道仕様なので、先に進めば進むほど拾えるものが良くなり敵も強くなる傾向があります。

賛否はあると思いますが、リスクを犯して進んでもいいし堅実にレベルと装備を整えながら進んでもいい、という選択の自由はありですよね。フリーゲームになりますが、私ネフェシエルとかイストワールとか、そういう遊び方ができるの大好きでしたし。

序盤はガンガンレベルが上がる、お前ソシャゲかよ

敵を倒すよりクエスト系をクリアする方が多く経験値が貰えます。で、最序盤はアイテム収集系とかの細かなサブクエストがいっぱいあるので、落ちているもの拾ったりちょっと戦車とか兵器を改造するだけでわっさわっさレベルが上がるのです。20ぐらいまではサクサクな感じですね。なので序盤の「ちまちま苦労しながらレベル上げ」ていうRPG独特の楽しみは無いです。

今風と言えば今風な仕様ですね、別に頭ごなしに否定する気は無いです。

戦車が無個性

固定兵装無くなりましたし、どの戦車も穴が5つ、チップが5つで何を使っても変わりません。穴が8つ開けられるけど車体が重いとか、固定兵装持っていて自由度が低いけどその分特徴的な攻撃性能を持っているとか、そういう差別化ができなくなっています。

見た目好きな戦車に乗りたい、て考えるならむしろ無個性の方が良いので、まぁどっちを取るかって話でしょう。2Rとかみたいにシャシー改造の過程で分岐するようにできれば一番なのですが。

賞金首が強すぎる

強い事自体は全然ウェルカムなのです、ただちょっと強すぎと言うかレベルデザイン的にどうなのかなって。過去作とかだと「強いけどその進行状態で装備とレベルを整えればギリギリの戦いで勝利もできる」みたいな絶妙な感じだったと思うのですが、今作だと「基本無視してガンガン先に進んで金溜めるor強い兵器を手に入れてから殴りに行く」みたいなのが最適解な感じ。反面、生身戦限定のボスは正直マイルド、うーん極端、というか生身限定の10万クラスの賞金首がそれより手前に出る大型雑魚より弱かったりするのですが設定ミスですか?

あと、敵の持っている武装の火力があまりにも極端すぎるのです。普通に戦っていて全然ダメージ受けないなーとか思っていたらミサイル連発してきて1ターンでSP半分ぐらい持っていかれたり、多段ミサイル持ちの雑魚とか下手な賞金首より強いですよ。

これに関してはそもそも「ゲームの進行にフラグが存在せずどこまでも進める」という根本的なコンセプトに合わせた形でもあると思うので本当に良し悪し、そして好みの問題だと思います。武器バランスがピーキーで、遊び方次第で無双もできるしあっという間にやられたり、てのはある種メタルマックスらしいとも言えます。

手に入れたアイテムは全て四次元ポケットに

人間状態でもスクラップや鉄くずは入手できますし、道中どれだけ兵器を拾っても全て四次元ポケット的な何かに入るので重量の心配は要りません。非常に便利になった反面、従来のエンジンの積載量とにらめっこしながら装備や積むアイテムを考えるのが好きだったのでちょっと残念。それこそ「メタルマックスらしさ」があるリソース管理システムの1つでしたしね。ただ、ひたすら埋まっているものを集めて回る今作のようなコンセプトだと相性は悪いのでしょうし、昨今のRPG事情から見てもリソース管理という要素自体が好まれていないのは理解しています。

全滅のデメリットが一切ない

ただアイアンベースに強制送還になるだけで失うものがありません、とりあえずガンガン先に進んで、賞金首にも突っ込んでいけばいいのでは?

私個人としては、全滅するとその場に戦車が置き去りにされる旧来の方式が好きでした。大抵戦車もボロボロですからレンタルタンクに乗り込み1台ずつ牽引して持って帰ってきて…ていう妙なリアルさが良かったのです。まぁDSで戦車回収屋ができた時点で既に形骸化してしまった仕様ですけどね。

悪いところ

ロードが長い

ファストトラベルでの移動ですが、10秒以上のロードを挟みますね。そこまでデータ量の多いゲームでもないだろうに…。

低予算丸出しの世界設定

ゼノ無印の時点でそうなのですが「世界が破壊されて文明も崩壊し、人類が絶滅寸前です」て設定、明らかな予算削減のあおりですよね。これによって拠点が1つ、人間も限りなく少なく、フィールドも代わり映えしない、そんな造りが許されることに。

悪いところに書きはしましたが、限られたリソースを別のところに割くために削った部分と考えれば英断でもあるでしょう。実際ゼノ無印は「限られた中でちゃんとRPGを作ろうとした」という頑張りが見て取れますしね。

まさかのシナリオ大幅カット

ゼノ無印の時点で「セックス!」な下品なシナリオは非常に評判が悪かったのですが、評判が悪かったのでまるごと削除されました。いや、ちげーだろ!5chだかで「この牛丼屋、肉はいいけど米がまずいんだよな、て思っていたら米を抜いて出してきやがった」て例えレスがあって非常に秀逸だと思ったのですが、まさにその通りで、まずい米なら美味い米に変えるのが普通であって、普通牛丼から米抜かないだろ!ていう。

別に「人類がほとんど死に絶えて女性もいない→繁殖できない」という絶望感は別にありだと思うのです。だからといってそっちにばっか内容が偏るのがおかしい(いや、ある意味リアルなのか?)ってだけで、別にオブラートに包むなりテキストの変更とかでやりようがあったはず。

それだけじゃなくてそもそも主人公にも目的はあるのだから、そこにフォーカスを当てる方向でテキストを組み直してもいい、他の生き残りとか残った文明を探す目的だってあるので、そっちを掘り下げてもいい。何にせよ削除は最悪です。元々「自由度が高いRPG」とも言われているシリーズなわけですが、それは進行に必須なフラグが最小限というだけでイベント自体の数は十分他のRPGと同等にあります。

消されたのはその下品な部分だけじゃないですからね、OPすら無くなっているのでゲーム内じゃ主人公の目的もわからないし、最初から持っている「形見のペンダント」も誰の形見かわからない、義手の理由も不明。一応アイアンベースでの会話と各地に多少追加されたフレーバーテキストである程度補完できるようにはなっていますが、ゼノ無印にあった割とメインの世界観に関わる演出とかもなくなっています、あとキャラ同士の絡みがあるイベントも無くなっているわけです。なんなんでしょうこの乱暴なやり方は。

簡単に気づけてしまう無限錬金

知っていれば最序盤でも強い装備揃えることが可能ですね(錬金時間はかかりますけど)。一応やり方は伏せておきますが、多分簡単に気づけます。それこそ拾った兵器をあれこれ改造したり部品から製造したり、んでまた資金繰りのために売り買いして、てことをやっていればそこのお金の動きで「あれ…これもしかして…」てなりますよ。

いや、ホントどうなってんだよサイコロでも振って価格設定したのか?

致命的とも言える人間の操作性の悪さ

おそらく10人プレイしたら9人は「クソ」て言うと思います。移動自体に慣性があり方向転換をする度に減速するするので非常にストレスです。ちょうどこのブログでアサクリオデッセイとかディビジョン2のレビューを書きましたが、あの手のアクションやシューターの操作性を「もっと」劣悪にした感じ。

開発的には戦車との速度の差別化とか、人間を不便にすることで戦車の快適さを際立たせたいとか、あと多分ですが戦闘からの撤退がやりにくいようにって意図もあると思います。まぁ諸々の理由で変えているようなのですが、少なくともメタルマックスとして重要なことではないと思います、別に歩行速度が速くたって構わないゲームです。そもそもデフォの時点で遅く1.2倍してもいいぐらい、それに加えて方向転換で減速されちゃたまらない。てかなんでRPGのただの移動で気を使わなきゃならんのだ。

これのおかげで人間限定のリメインズ(ダンジョン)やアイアンベースがとてつもなく苦痛になります。一応左スティックでの方向転換を極力減らし、右スティックでカメラを動かし進行方向を常に正面にするように調整するといく分かストレスが軽減されるので、頑張ってプレイしている人はそれを意識してみてください。

ビック・アトリウム

極力戦闘回避して入り口から最後まで1時間弱かかったのですが…最奥に人間用の最強防具が2つ落ちているので、もし人数分集めるなら8周かな?アイテムライブラリ埋めるならアイテム違いであと一周ですね。

人間で移動する場所は全体的に遅すぎてだれますが、この場所は本当に厳しい。ギミックがあって悩んだら迷ったりした上での1時間弱ではなく、ただ歩いているだけだもの。オートラン機能も無いし。

仲間キャラに当たり判定がある

狭い場所で引き返すとき、戦闘状態から撤退したいとき、すごく邪魔です。戦車にしろ人間にしろ一回衝突判定が起きて速度が減衰するとトロくなってしまうのでかなりのストレスになります。これ、憶測ですがゲーム上での動作を見る限り操作キャラと仲間キャラはプログラム上ちゃんと別のクラスで動かしているようなので、当たり判定を無くすこと自体は容易なはずです、なので意図的っぽいんですよね。

そもそもリメインズ(ダンジョン)の広さとか敵配置関係とかがこの仕様に全然合っていないのです、フィールドでも至る所に瓦礫があるので戦闘時とかしょっちゅう「狭くてゴチャゴチャして身動き取れねーぞ!」て状況になります。シームレス化も含めてもうちょっと考えて、どうぞ。

照準のデフォ位置が砲塔の向きじゃなくてカメラの向き

慣れれば別にそういうものだと受け入れられるのでプレイ上の支障は全く無いのですが、挙動とか色々辺にリアリティ求めているのになんでここはシステマチックなのでしょうか?

搭乗中にアイテムを使うといちいち降りる

戦闘中はまぁいいのですが移動中ですら毎回降りてこられるのはくっそだるいです。別に降りてもいいですが瞬間移動して。

回復シーケンスの演出は要らない

アイアンベースに戻る度にポMが「回復シーケンスを実行します」て言うのですが、戻ったら自動で全回復ですぐ操作させてくれていいと思います。プレイヤーが何度も繰り返し行うものはできる限り快適性が重視されるべきでは?宿屋が一番町の奥にあるような不便さと似たストレスを感じます。

余りまくっているキー、存在しないキーコンフィグ

このシリーズってもともとすごくユーザビリティとか操作性に気を使ってきているのです。キーコンフィグとかアイコン配置とか、戦闘時の演出、速度等、細かなところがイジれてプレイヤーが自分に合った環境を作れるよう配慮がされていました。

ところがどうだよ、ショートカットを配置してもいいだろうに機能していないキーが沢山、それどころかキーコンフィグすら無いって。

メニューを開く時の変なラグとレスポンスの悪さ

一瞬変なラグがあり(たまにロード状態にすらなる)、コントローラの操作に対して反応が悪くなる時があります。どんな処理しているのか…似たような操作感は当ブログでレビューしている「東方幻想魔録」でもありましたが、メニュー操作時はフレームを落としている&入力を受け付けるフレームが限定されているのでしょうか、妙にもっさりしていますしね。

アイテムを見る際にページ送りができない

沢山アイテムが溜まっていくと探すのも一苦労なわけですが、残念なことにページ送りがありません。↑と↓キーで1つずつ送っていくしかないのです。十字キーの←と→が余ってるでしょうよ…なんでページ送り機能つけていないの?加えてR3押し込みとかにソート条件切り替え機能(Xキーの切り替えではなく、一覧から選べる方)つけてあげればかなりマシになりますよね。

装備中のアイテムを「誰が」装備しているかひと目でわかるようにして

戦車の場合は「どの戦車が」になりますね。アイテム欄だと「E」マークが付いているだけで、選択すると「現在『主人公』が装備していますが~」的な文章が出てわかります。カーソルを合わせた段階でわかるようにしてくれると親切です。

拾ったアイテムはカテゴリアイコンを表示して

名前だけしか表示されません。「アイテムを拾いました→右下に「サンダーバード」の表示」これでなんのアイテムかわかります?シリーズプレイヤーならわかると思いますが新規には優しくないです。アイテムのカテゴリ自体にちゃんとアイコンが作られているのだから、それをもっと活用して。

アイテムを連続で取得した際待たされる

フィールドに固まってアイテムが落ちていた場合、一回一回取得する時の表示で待たされます。こんなのログ表示の行を増やせばいいだけじゃないですか…。

会話送りがA(○)でしか出来ない

次に選択肢が表示される場合、誤って選んでしまう可能性があります。だいたいB(×)でも送れるようにするものだと思いますが…。

改造時の結果表記で妙に待たされる

兵器改造した後の結果表示ウィンドウで、なんか数秒間操作を受け付けず待たされる間があります。

全体マップで自分の位置を表示して

地下道とか経由して移動したときとか、地表に出た時の自分の絶対的な位置がわからないのです。まぁ初回だけですけど。

そもそも全体マップ自体が開ける操作がなく、ファストトラベルするときに見れるぐらいです。まずそれをできるようにしてください。

ファストトラベルした瞬間賞金首に絡まれる

何箇所かそういう場所があります、狩ってあれば勿論いないですけど。ファストトラベルって基本その場所自体は安全圏であるべきでは?

というか全体的に仕様とマップ構造や広さのミスマッチ感半端ないです。一部ロクに考えずに賞金首配置していない?基本いい具合に逃げたくなるようなところにいますが、詰め込んだだけみたいなところがちらほら。

スキルツリーの派生先が事前にわからない

スキルツリー式のゲームで今時こんな不親切なのある?リセットがいつでも可能ならともかくアイテム使う必要がありますし。

しかも「キャラ毎に汎用スキルツリーに異なる特有のスキルを持っている」のです。メカニック系のキャラならリペアというツリーを伸ばしていくと習得条件がクリアできる段階の時にそのキャラだけが習得できるスキルが表示されるのですが、どのキャラがどのツリーに固有スキルを持っているのか、事前に教えてくれる要素がゲーム内に一切ありません。

VATSシステムもどきのコマンドと射撃モードの煩わしさ

消耗せず戦いを進めるために非常に重要なシステムなのですが、ザコ敵が多い箇所とかはちょっと動く度に「コマンド→武器選択→(射撃モード移行)→ターゲット選択」という一連の操作をさせられるのが非常にめんどくさいです。

せっかくのシームレスなのだから射程圏内に入ったらLやRでターゲットを選択して、武器は←と→で使うものを選べるようにすればコマンドを開く動作すら要らなくなります。射撃モード画面?そもそも命中するかしないかはあくまで計算で確率が算出されるわけで、照準合わせが飾りにしかなっていないんだから必要ないでしょ、オートターゲットで撃てるようにすればそれでいい。

射程範囲がコマンド選択時までわからない

ある程度遊んでいると感覚で理解はできるようになりますが不便なことに変わりはありません。薄っすら円形の表示とか出すだけでも良かったのではないでしょうか?あるいは範囲に入った敵は少し光らせるとか。

戦闘中に何が起きているのかよくわからない

何の攻撃を受けたとか、何のデバフを与えたとかってログが一切ないので画面上にポップアップする表示を追うしかありません。この手のRPGなら大体敵味方それぞれのステータスのところにバフデバフアイコンを置いたり(味方サイドはわかる)、一時停止してログ参照できたりするものですが…。

突然こちらの攻撃がしばらく100%外れ続ける現象があるのですが、これがバグなのかなにかの条件発生なのかもわかりません。

オートアタックのリピートが適用されるものとされないものがある

ラッシュ系はリピートされるのに連撃系はされません。単発撃ちは弾数制限があるものでもリピートされ、弾切れになったらちゃんとコマンド入力があるので残弾関係でもなさそうなのです、よくわからない。

SPゼロからシャシー破壊まであっという間

敵に多段ミサイル攻撃持ちが多すぎるのです、それだけならまぁ良いのですが、そのミサイル一つ一つに通常1発分と同じ破損の確率判定が行われているので、SPが無い状態で6発とか8発の多段攻撃食らうとあっという間に兵器&シャシーが持っていかれます。

SPゼロになってからどれだけ継続で戦えるか、ていうハラハラ感も欲しかったですね。迎撃システム全然仕事しないし。

レベル差のある雑魚は逃げてくれ

少なくとも今作の仕様だと敵が強かろうが弱かろうが一定の手間が確約されているので、これを維持するなら弱い雑魚は寄ってこないでください。

戦闘バランスが割と火力とSP(装甲タイル)一辺倒

戦車の守備力や兵器の耐久力等パラメータ自体は存在しているのですが、これらを強化しても正直恩恵をほぼ感じられず、ひたすら軽くしてSP積んだほうが安定します、前述した通り、SPが無くなるとそこから戦車破壊までがあっという間なので。

冷気やビーム等属性攻撃による相性もマイルドな感じでとりあえず一番攻撃力が高いものを選んでいる方がいいような…キャラ毎の運転レベルも撤廃されているせいで誰がどの戦車に乗っても強さがその戦車の装備に依存します。加えて戦闘レベルもないので「こいつは戦車に乗るより生身のほうが強いぜ!」的なわかりやすい差別化の要素もありません。

生身に関してはキャラ固有のスキルがあり、汎用スキルツリーは自由に伸ばせるのでプレイヤーの判断で差別化する感じですかね。

RPGとしてのバランスと言うか、考える部分に関してはゼノ無印の方が全然良くできていたなーという印象。まぁ戦車の防御力があまり機能していないのはシリーズ通しての共通点でもありますけどね…。

一応まだ全難易度で遊んだわけではないので、最終的なバランスに対する評価は変わる可能性があります。

仲間と離れすぎています!

撤退するときにわりとよく起こる現象。撤退指示状態なのに仲間はなかなかついてこないのですよ(よく瓦礫等のオブジェクトに引っかかって止まっている)、で自分の操作キャラだけ離れようとするとこの警告が出て逃げることができない、じゃあ逃げ遅れているキャラに切り替えて操作していると、先に逃したキャラがなんか勝手に動いていたりする。この仕様根本的におかしくない?

それこそドラクエ10や11のように戦闘状態になったら一定の範囲までを円形で表示して、とにかくその円の外まで逃げればオーケー、て仕様にした方がいいでしょう?

移動時のコマンドは直前のキー判定が残る

ちょっと分かりづらい表現ですが、例えばスティックを上に倒して進んでいる最中にコマンドを呼び出したとします。そうすると選択されているコマンドが一番上のデフォルトのものではなく、一回上を押した一番下のものになってしまっているのです。「進んでいる最中に進行方向に敵がいるからコマンド呼び出して~」て操作は飽きるほど繰り返すので、非常に地味ですが確実に積み重なるストレス要素です。

戦車の乗り降りの演出と選択がいちいちめんどくさい

履帯なのに瓦礫を乗り越えられない貧弱戦車のおかげでちょくちょく降りて移動することがあります。その際いちいち各キャラがどの戦車に乗り降りするか確認し「確定」ボタンを押す画面が出るのです。また、その後1秒弱ですがハッチを開けてよっこらしょ、て動く演出があります。

いやもうこの一連の流れ全部要らないから。↑に乗り降りショートカットが割り当てられているので、押した瞬間降りる、あるいは元々乗り込んでいた戦車に乗る、演出は無しで瞬間移動でいいじゃないですかそんなの。戦車の乗り換えをしたいときだけコマンドから乗り降り画面を呼び出せるようにすれば解決です。

結局レア度厳選のリセマラは存在する

これは別に今作に限っての悪いところではありません、今までもそうだったので。ドロップ自体は賞金首の復活でリセットの必要がなくなりましたが、製造で結局リセマラします。

投入素材量を多くしたり、高難易度限定の素材を実装して、それらで高レアが確実に生産できるとか、あるいは低レアからランクアップできるとかに変更した方が良くないですかね?

ゲーム内で一切説明されない仕様や機能

移動中に操作キャラの切り替えがY(□)でできるのは左下のガイドを見ればわかりますが、戦闘中でも可能なことに気づけた人はどれだけいますかね?

戦闘中は基本直前に行ったキャラを操作できるのですが、このキーを押すことで好きなキャラに切り替えられます。実はこれ凄く重要なのです。仲間に当たり判定があるせいで撤退する際邪魔されてしまったりする場合、一番敵から遠い仲間を操作すればスムーズに撤退することができます(離れすぎています!の警告さえ出なければ)。

また、攻撃した際敵に攻撃ダウン等のデバフを与えることがあるのですが、それが戦車やキャラの特性なのか兵器の特性なのか、そしてその条件もわかりません。

キャラ毎に歩行速度違いますし、戦車の歩行&旋回速度、それからシャシー重量が関係するかわかりませんが飛び跳ね易さも違うっぽいですね。地味にキャラの歩行速度が違うのが仕様的に腐っていて、リメインズとかでうっかり足の遅いキャラを連れてきてしまうと普通に歩いているだけで「仲間と離れすぎています!」が発生します。リアリティを求めた結果、ゲーム的にはただの足枷にしかなっていないわかりやすい例です。

どうも他にもちょいちょいチュートリアルにも無く説明もされていない要素や仕様があるようなのです。

エンディングがスキップできない

ドロップアイテムのために何度もラスボスと戦うゲームなのですが…。

とにかくバグが多い

私自身が遭遇していないものもありますが、フリーズ、エラー落ち、文字化け、アイテムを持ちすぎると何故か個数が変動(減少)していたり、製造リストに載ってはいけない兵器が載っていたり(素材が揃っているのに作れない)、ソート順が機能していなかったり、wanted情報の賞金首のグラフィックが表示されなかったりそもそも変になっていたり、特定の敵を囮り寄せすると確定暗転フリーズしたり、そしてセーブができなくなるという割と致命的な不具合もあるようです。調べたところPS4版、PS4DL版、Switch版、SwitchDL版でそれぞれ微妙に起きるバグが違ったり、頻度の度合いが異なったりしているようです。内容を見る感じ原因的にメモリ管理の不十分さと変数の処理が関係してそうなのですが、どちらもプログラム的には基本的なことですし、環境で差異が出たりするってことは相当雑な処理がされているのでしょうね。

総評

力を入れるところを根本的に間違え、なおかつそれ自体が未完成な状態な上、他の基本的な部分すらおろそかになってしまった、まるで素人がやりたいことを詰め込んで収拾がつかなくなった作品のよう。

このゲームの随所に見られる要素や仕様はかなり洋オープンワールド系の影響を感じとれます。VATSもどきシステムなんてまさしくそうですし、移動時の慣性や仲間キャラの当たり判定とか、またクエスト達成経験値が多いとかも向こうゲームにはよく見られるものです。また、多くの仕様や機能が必要なものかどうか、このスタイルのゲームでそれが面白い要素になり得るのか、というのをきちんと精査したようには思えません。

リメイクに当たり「普通のRPGから脱却したい」という意志が感じ取れ、その気概は大いに評価したいところなのですが、きちんと整合性がありバランスも取れて、仕様としても完成していなければそれも意味のない話。

もっと根本的なことを言ってしまうと、私としては中身は「普通のRPG」でよかった。順当にゼノ無印の良くなかった点をブラッシュアップし、中身を濃くし、バランスを再調整し、より遊びやすいゲームにして貰えればそれでよかったと。リアリティとか独自要素とか、別に戦車の挙動がリアルかどうかなんてどうでもよかった(それ自体に1つの面白さを見いだせるのは別のこととして評価はしている)。そういうのはあくまで土台ちゃんと「メタルマックスなRPG(というかゲームとしての一定水準)」ができている前提でなければならないのでは?

また、シナリオを大幅カットしたことで本当に「ひたすらマップを歩き回り敵を倒すだけ」のゲームになっています。まぁ私はそれ自体楽しめる人間ですし、ゆるいハクスラ要素もあるのでいいのですが、正直虚無ゲーに近いです。オープンワールド系で延々と落ちている素材を収集するのが苦じゃないとか、キャラ育成ひたすら頑張れる人でないと続かない気がします。

強い怒りを感じるのはこれが「商業作品」であることです。予算が足りないのか、スケジュールがきつかったのか、技術力が足りないのか、あるいはそれらが全部なのかはわかりませんが、少なくともそういった諸々を込みで考え、やりたいことよりまず先に「ちゃんと完成させることができる仕様で組む」というのが商業でありプロの条件です。勿論予定通り進まないのも世の常ですが、実際延期もしていてこの状況。開発が暴走した結果なのか、角川が足りないリソースで無茶な要求した結果なのかは外部の人間にはわかりませんけどね。

どうしても譲れない強い拘りがあるのならアーリーアクセスでもいいしぶっちゃけ同人でやれや、て話にもなってきます(IPは使えないけど)。クラウドファンディングで資金を募り成功したゲームもあります、今の世の中では取れる手段が他にもあるのに、なぜこういった形になってしまったのか本当に悲しいです。

また、UI(ユーザビリティ)をおろそかにしているのが個人的に本当にダメです。ゲーム自体の仕様や独自のシステムはどうしても1から組み上げる分試行錯誤しなければならず、開発環境が良くなければ荒削りになってしまうのはわかります。ですがUIなんてのはゲームという文化が進めば進むほど、作品が世に出れば出るほど模倣できる、あるいは反面教師にできる資料が山程手に入るのです。他のまともなRPGをちょっとでも触れればこのゲームのUIのどこがダメかなんてすぐに分かるレベルで完成度が低い、2000年前後のゲームにタイムスリップしたような不親切さです。

荒削りではありながら光る部分もあり遊んでいてそこそこ楽しめるのですが、それ以上に膨大な駄目な部分がその可能性を覆い隠してしまっていて、それ自体が自業自得という悲しいゲームです。