先日キーボードを買ったじゃないですか、直後にマウスの方が壊れました…。右クリックが反応したりしなかったりで、FPS系のゲームでサイト(照準)を覗くときの動きがダバダバしていておかしかったので気づきました。これだけなら分解して接点復活剤orスイッチの交換でも済むのですが、少し前から親指で押すサイドスイッチが沈んでしまっていてソフトウェアで無効にしていたのです(サイドスイッチは構造上分解しても交換が不可能)。まぁ5年使えばダメにはなりますよね。
ということで購入したペリックスのperimice-718R。おそらく強烈にマイナーなブランドの強烈にマイナーな機種です。だってレビュー記事探しても1つもなかったんだもの(左手用で1つだけ日本語の記事を発見)。前置きが長いのでさっさと現物を見たい方は目次から「開封の儀」」以下を参照してください。
また、商品リンクはアフィとかじゃないので安心してお踏みください。
マウス選びの苦悩…
購入に至るまですっごい悩みました。というのも私の場合長時間のデスク作業とは別にゲームという趣味もあるからです。で、今まで使っていたマウスが、詳しくは後述しますがマイクロソフトの「Sculpt Ergonomic Mouse」、エルゴノミクスマウスなのです。
エルゴノミクスでワイヤレスでゲーミングで…なんてマウスは存在しないのでどこかで妥協は必要。一応ウリ文句として「左右非対称=エルゴノミクスです」と謳っているゲーミングマウスはありますが、ぶっちゃけ殆どがちょっと傾けた普通のマウスです。それでも十分使いやすかったりはしますがね。
地元のいくつかのショップもめぐりましたが、品揃えも悪ければとにかく実際に握ることができるサンプルが少なすぎる。都心部のヨドバシやツクモを見習えと…。
ゲーミング+エルゴノミクスに絞ってみると
いくつかヒットしますが、形として本当の意味でちゃんとしているのは「 GXT 144 Rexx Vertical Gaming Mouse 」これ1つです。
値段も手頃で良さげ、現物も東京のツクモで一度触っているので知っている、ということで候補ではありましたが、レビューを見るとどうやら同時押しに対応していないとかなんとか。ということで見送りになりました、ケーブルも邪魔だしね。
ワイヤレス+エルゴノミクスに絞ってみると
この組み合わせはかなり沢山ありますので列挙できませんが、大半が中華製のよくわからないブランドが多いです。それを除いてよく出てくるのは「Jelly Comb」でしょうか。一応アメリカのブランドらしいのですが、サクラチェッカーにかけると実際の評価がなかなか恐ろしいことになっており、低価格とはいえ手を出すのに躊躇してしまいます。あと中華だと「HAVIT」あたりは問題なさそうですね。
予算が許すならド定番のLogicoolやEvoluentでしょうね。
そして今回結果的に選んだペリックス、ここも低価格帯がメインながらそこそこの信頼性があるようです。
ゲーミング+ワイヤレスで絞ってみると
これも最近は選択肢が多いです、とは言えレスポンスの信頼性を考えると独自技術のあるLogicoolかrazerの2択になるとは思いますが。
一番重要なのは「無線」、次点で「手が疲れない」ことだった
で、絞りきれないので条件に優先順位をつける。まず無線であることは譲れない、私の場合MIDIキーボードを配置している関係上ケーブルがすごく邪魔になりますし、マウスバンジーを使って持ち上げるのも位置的に無理なのです、形の理想はエルゴノミクス、妥協しても左右非対称で右手用になっている、そして私は「かぶせ持ち or かぶせ持ち寄りのつかみ持ち」をする人なのでサイズが大きめである、ということが重要でした。
ゲームは勿論快適に遊びたいですが、よく考えたら先代も別にゲーミングじゃないけど普通に遊べていたし、dpiもずっと800固定です。ワイヤレス環境に置いて支障がでるようなレイテンシや通信の遮断さえなければ別にそれでいいかな、と。
高いマウスは実際試せるようになってからでいいや
とりあえず試せない以上高級マウスは除外しましてーの、ゲームと仕事兼用も諦めて専用に2つ持とう、ということになりました。てかゲーム用はLogicoolがMX518のワイヤレス版、マイクロソフトがIE3.0後継機のワイヤレス版を出せば私的にはゴールなのです、なぜいつまで経っても出さないのか(両方ともエルゴではないですが非常に使いやすかったです)。…とりあえず今は繋ぎで仕事をメインに見据えて低価格帯から選ぶことに。ペリックスとは別にエレコムの「握りの極み」も最後まで候補でした、これはサンプルで試せましたしね。ボタン数が少ない方なんてほぼ捨て値な安さです。
ただ、エレコムは耐久面で全然信用できないので(実体験)安いことを考えてもいまいち食指が伸びず(色んな人のレビューでも壊れやすい、て書いてありますしね)。
Sculpt Ergonomic Mouse をリピートすればいいのでは?
価格から見ればとても良くできたマウスです。
でも新しいのを試してみたいじゃないですか。あと難点が2つあり、本体が厚すぎてリストレストが無いと使いづらかったのです。正直リストレストとはおさらばしたいという気持ちもありました。また、サイドボタンが1つしかないのも地味に不便です、そのくせWinキー専用のボタンが1つあるという意味不明っぷり。
エルゴノミクスマウスとしては角度が控えめで普通のマウスからも移行しやすいです。価格も変動しますが5000~6000円ぐらいの範囲なのでお手頃で入門には良いと思います。
perimice-718Rを選んだ理由
どこにも詳細なレビューがなかったから
まじでこれです、要は人柱になろうということです。またこのメーカーはエルゴノミクスデバイスを数多く排出しておりサイズ展開も豊富、公式にてちゃんと手の大きさに対して適正なサイズをプッシュしているという気配りを信用して選びました。マウス全般そうではあるのですが、特にエルゴノミクスを選ぶ場合、手の大きさがマウスに合うかってのはむちゃくちゃ重要なことなのです。
開封の儀
お待たせしました、それでは実際のブツを見ていきましょう。
全体の質感と機能など
ボタンに対して親指が被さるような位置関係ではなく少し上になりますので、押す時は親指を動かす必要があります。
dpiは800、1200、1600の3つから選べますが、現在の設定を確認する場所がないので都度マウスを動かしてみるしかありません。また、ホイールにチルト機能はありません。
使用感
全体の質感
基本マット仕上げなため、黒色ではありますが指紋は目立ちません。滑りづらく力を入れて掴まなくても手を軽く置いてそれぞれの指を指定の場所にセットすればちゃんとホールドされます。
ボタンの感触
メインの2つは少し重めでカチカチと音が鳴ります、静音ではありません。親指側のサイドボタンは反面フニャフニャで、押した時の沈み感はあるもののスイッチ的な気持ちよさはありません、耐久性が低そう…。ホイールは固くはありませんがスムーズタイプではなくコリコリ抵抗があるタイプです。「一番よくある無難なやつ」と言えばいいでしょうかね。
無線の安定性
この手のレシーバータイプは間に遮蔽物があると不安定になることもあります。先代のマイクロソフトでもたまにそういった現象が見られたのですが、こちらではそういったことは今の所起きていません。
ゲームには(相当な)慣れが必要
先代よりも更に縦型で、かつ完全なかぶせ持ちタイプですから相当慣れなければエイムは安定しません。安定したとしても、かぶせとつかみを切り替えられる汎用デザインのマウスと比べればどうしても精度は落ちてしまいます。ただ、元々腕だけでエイムする人ならあまり気にならないかもしれません。腕と手首のハイブリッドや手首エイムメインの人はなかなか厳しいでしょう。
専用ドライバは使ってはいけない
入れた瞬間基本的な動作すらまともでは無くなりました。ボタンへの機能の割り当て、マクロ対応、プログラムごとのプロファイル切り替えと、使うことができたらかなり便利だったのですが…。Windowsの汎用ドライバで動かすのであれば全く問題ありません。
総評
質感、使用感は高級マウスには当然劣るが安っぽいわけでもない。手のサイズに合うのであれば非常に楽に操作ができ快適。価格も手が出しやすく、試しに買うぐらいでも損はしない。
前述している通り、ペリックスは手のサイズに合わせてサイズ展開をしております。 この718Rはその中で一番大型です。女性や手が小さい人向けのものもちゃんとあるのでご安心を。エルゴノミクスマウスはニッチなため、どうしても汎用デザインのものより価格が高くなりがちで、安いのは怪しい中華ばかりです。その中でペリックスは信頼性もあり、エルゴノミクスに力を入れているブランドでありながら低価格帯で展開しているという非常にありがたい存在だと思います。
(余談)左手にはトラックボールを置いているよ
ついこの前、何が新しくなったのか全くわからないこのタイプの新モデルが発表されました。これを使っているユーザーは市場から在庫が消えるたびに「ついにディスコンか!?」とビクビクしているのです。私もかれこれこの子が4代目になります。
ただ、次はもうやめてタッチパッドにしようかと思っております。補助デバイスとして考えた場合、拡大、縮小、回転等が簡単にできるタッチパッドの方が作業効率が良さそうなのです。問題は、デスクトップ用のタッチパッドはトラックボールやエルゴノミクスマウス以上に狭い、ニッチな市場ということです…。