【レビュー】そこそこの独自性もあり、無課金でも遊びやすいフルフルの話

ゲーム

皆さんどうおすごしでしょうか?私は仕事が減って暇が増えてきました。少し前まではやれテレワーク導入だのでセキュリティ強化の相談を受けたりVPN環境の構築とかで若干バタバタしていましたが、落ち着いたらその他の仕事はめっきり入ってこないという、COVID-19のあおりを受けていますね。まぁ予想していたことなのでそこまで致命的なダメージはありません。

さて、最近このゲームのBGMを演奏した動画をTwitterに投げていたわけですが、肝心のゲームの話を一切していなかったのでこの記事にてレビューしていきたいと思います。ちなみにこのゲーム、サービス開始前は「プリコネのパクリが出てきた!」とか言われていたのですが、正直全然違います、一部のシステムで参考にしたであろうところはありますが、そのレベルのゲームであれば数多に存在していますし。

ソシャゲである以上、運営のさじ加減で色々と環境が変わる可能性がございます。読まれる方は記事の投稿日時をご確認ください。

いいところ

SDキャラがかわいい

昨今のソシャゲはSDキャラの質が良いとかなりアドバンテージを稼げます、この点は非常に良く出来ていると言えるでしょう。尚、立ち絵に関しては絵師が複数いらっしゃる以上好みが分かれるので評価しづらいです。

りんごハウスのりんごちゃんがかわいい

りんごちゃんは一応ナビゲーターとしてメインキャラを務めているわけですが、この子のハウスを覗くことができます。ただ覗くだけじゃなくて、ゲームとしてはスタミナや強化アイテムが一定時間で溜まるので定期的に取りにこなければなりません、プリコネのギルドハウスみたいなものですね。

で、このりんごちゃん…とてもかわいい、そして時には不憫。時間毎に行動が変わるわけですが、それのバリエーションが少ないのと完全固定なのが残念。欲を言えばこの機能、アップデートして他キャラ配置とかできないですかね?

UIが見易い、デザインが良い

パット見でのUIの視認性とデザインが素晴らしい。特に私がUIフェチなところがあるので、見づらかったり操作性が悪かったりデザインがだめだったりフォントが汚かったりすると、それだけで遊ぶ気が失せるんですよね。まぁ操作性だけに関していえば「あと一歩」なところもあり、手放しで褒められるところではありませんが。

戦闘時のキャラの向き

基本キャラが見えるタイプの戦闘画面って無難なサイドビューですよね、味方を手前に置いてしまうと映るのは「背中と後頭部」ですから。このゲームは少し変わっていて、右奥側が味方、左手前が敵、というクオータービュースタイルで、なんと言ってもSDキャラを正面に見据えて遊ぶことができる!小さなことですがこれが素晴らしいわけです。

無課金でもエンドコンテンツに行ける

果実の塔、降臨戦あたりがエンドコンテンツになるでしょうか、無課金でも攻略できます。果実の塔はどうしても途中からある程度厳選された高レアキャラが必要になってくる感じですが、低レア縛りとかで頑張っている動画もあるので必須では無い模様(私はそこまで極めていません)。

育成要素がシンプルでわかりやすい

複雑な育成要素を実装し、それに紐付ける形で半ば課金やマラソンが半強制になるようなゲームもあるのですが、このゲームは(キャラ覚醒以外は)比較的育成がしやすくわかりやすいです。レベル、好感度、スキル、進化、覚醒、あとは装備する武器ですかね。

また、昨今では育成にリアル時間が一定必要とか、戦闘に出さないと育たない要素があるとか(そしてそれを課金で時短できる要素とか)がシステムとして組まれていゲームが増えてきており、せっかくキャラを引いても前線の1軍にすぐ組み込めないことが多いです。その点、素材さえ確保してあれば一気に育成してすぐに投入できるわかりやすさはとてもありがたいです(覚醒だけちょっと大変かな~)。

フレンドとは別の「フォロー」機能

このゲームは非常に長い期間助っ人を頼りにせざるを得ません。フレンド機能はよく聞く機能ですが、難点として「初心者ほど強いフレンドが欲しいのに、当然強い人はなかなか初心者は許可してくれない」という状況です。それを解決するのがフォロー機能!フレンドとは別に設けられていて、フォローされた側は自身のフレンド枠は消費しません。フォローした側は助っ人として強いキャラを借りることができます。これはWin-Win。

BGMがとても良い

とにかく良いです。ジャンルが偏っていないので具体的な良さの説明が難しいですが、ギターの激しいメタル調もあれば、ラップが後ろで流れているようなファンキーなもの、ストリングスメインの簡易オケ系まで幅広いです。

最初の段階で歌入りPVとか作っていましたし、実際BGMには力を入れていると思います。

本格ターン制RPG!

これ公式の触れ込みです。ソシャゲには珍しく全キャラに行動選択、毎ターンのスキル利用、MPの概念とかがあってコンシューマRPGに近い感覚でプレイできます。意外と少ないですよ?こういうタイプ。

また、ロールがはっきりしておりそれぞれが機能しているのも良いです。タンク、アタッカー、サポーター等役割を持たせてパーティを組む必要があります。

フルボッコシステム

フルボッコは専用のスロットにキャラを複数設定し、その性能に応じてダメージ量が変わる奥義みたいなものです。がっつり育てたキャラが沢山いればかなり強力ですし、ゲージ効率の上がるスキルを持ったキャラをメインに編成すれば毎ターン打てるようになったりと戦略に積極的に組み込めます。

反面、フルボッコパーティは効率アップ&全体攻撃持ちor多段持ちのキャラを配置する必要があり、相手によってはフルボッコはあまり使わず、単体デバフや攻撃が強いキャラでパーティを組む、という構成もあるわけで、使い分けができるという点で良く機能しているシステムです。

ウェーブチェインシステム

一回の戦闘がよくあるwave制なのですが、これをスキップするチェインシステムがあります。各戦闘で出現する敵を最終waveまで引っ張り最後に全部と戦う、という形になりますね。上記したフルボッコシステムと非常に相性がよく、こちらの戦力に余裕があれば時短でクエを済ませられます。

また、最終waveがボスの場合、1つ手前までチェインしてそこでHPやMPの準備を万端にして雑魚を一掃、ボス時は雑魚がいない状態を作る、なんてこともできるわけで、シンプルでありながら色々と考えながら活用できる良いシステムです。

スキップチケットは無駄遣いしなければ基本黒字になる

スキップチケットが普通にドロップアイテム扱いなのでそこまで枯渇することがありません。最序盤は足りないかと思いますが、アイテム(装備)掘り用のパーティが組めるとチケット使ってクエを周回していても、それ以上にドロップが多いのでどんどん増えていきます。

ただ、イベントクエ等一部はドロップ扱いではないので、そういうところで無駄遣いをしてしまうと足りなくなってしまうので、全く気にせず無尽蔵に使える、というわけではありません。

賛否両論

非常に緩い内容のメインストーリー

先に断っておきますが、私は好きです、なんか日常系アニメ見ているような感覚にもなるので。一応敵(魔女)がいて、悪さをしているから倒すぞ!みたいな流れの話なのですが、むちゃくちゃ緩いんですよ。その敵と漫才みたいなやり取りを繰り広げたり、そもそも相手が凄い抜けている性格だったりと。それに伴いクエストの名前もふざけたものばかりです。

こういうノリは合う人は合うだろうし、無理な人は拒否反応を示すでしょう、ということでこの枠におきました。

難易度が高いことは悪いことではないが…

「本格」と謳うだけありそこそこ難易度自体が高いです。割と早い段階から強い助っ人を呼ばないと恒常のメインクエストでもひーこら悲鳴を上げることになります。まぁこの部分はそれこそ強い助っ人をフォローすれば、しばらくは無双してくれるだけなのでさしたる問題ではありません。

このゲームの難易度調整は基本パターン構築&ギミック超え&属性相性です。「数ターンに一回ダメージが通るターンが存在する→バフデバフを重ねながら攻撃を耐えつつ、そのターンで一気に攻勢をかける」とか「防御力が非常に高く1しかダメージが通らないが比較的HPが少ない→多段ヒット系を多く起用したり、防御無視のフルボッコをメイン運用するパーティを組む」等ですね、例に上げたタイプは割と序盤から登場し、後半やエンドコンテンツになるとHPトリガーとかも出てきてもっと複雑です。

で、個人的に「うーん…」となるのは、恒常のノーマルクエですら中盤から結構壁になる敵がでてくるところですね。このブログを読んでくださっている方は知っていると思いますが、私は戦闘で色々考えるのが好きなので大丈夫です。が、ノーマルクエとかは走り抜けたい、ストーリーだけ追いたい、て層はソシャゲ界隈には結構多いと思います、そういった方々は挫折する難易度です。また、ロール制故に各役割ができるキャラが最低1体は確保できていないと辛いという点も(最高レアに拘らなければ普通手に入りますが)。

更に、基本コンテンツがノーマルクエの進行度に合わせて開放されていくので、全開放にすら手間がかかってしまう、というのは若干ハードルが高い話となってくるでしょう。ハードが難しいのならともかく、ノーマルはもっと脳死の方が受け入れる層が多いのでは、と思っています。

また、クエスト推奨の総合戦闘力というのがあるのですが、普通に殴って火力で押せないタイプの場合この推奨値が全く参考になりません、詐欺です。

イベントは難易度は低め

基本的に最序盤を抜ければイベント系はしゃぶり尽くせます。時間回復する分、デイリーミッションで手に入る分、りんごハウスで手に入る分のスタミナを毎日ちゃんと使っていれば、スタミナのためにガチャ石を割らなくても完走できるぐらいマラソン要素も緩いです、とても良い。

反面、手持ちが育ってくると本当にただの消化作業になってしまうので手応えが全然無いということに。まぁそういうのはエンドコンテンツに任せて、イベントは誰でも楽しめる、というのは良い舵取りだと思いますけどね。

日課がちょっと重い

ミッションとしては9つあり、そのうち意識的行うのは2つぐらいです。ただそれ以外に回数制限クエストがあります。ゴールド素材、経験値素材、討滅戦の3つで、これらは報酬が非常に旨い(特にゴールドと経験値は続けていく上でほぼ必須)。レイドとスタミナ消化、9つのミッション、回数制限クエストを毎日こなすとなると、若干重いかな、という印象。これより重いソシャゲは沢山ありますし、有情な方だとは思っていますけど。

限定(衣装含む)キャラ多すぎ&インフレが早い

イベントがある度に限定&限定衣装キャラが配信され、大体そのタイミングでインフレします、つまりその限定が大体強い。インフレ自体はしょうがないこととはいえ、ちょっとペースが早いかなーという印象ですね。しかも限定キャラは文字通り恒常落ちしませんから、そのタイミングでガチャって引かないと復刻や対応するフェス待ちになります。

ただ、インフレしているから過去の恒常キャラがダメかと言われればそこまで産廃化はしません、ノーマルクエ&ハードクエ攻略には活躍しますし、イベントも難易度が低めなので、最初からガンガン参加したければとりあえず手に入った高レアキャラは育てて損はないと思います。

注意するのは覚醒とスキルレベルアップぐらいですかね、ここら辺はゲームに慣れてから手を出さないと失敗すると思います。この2つ以外の育成素材は正直余ってきますので。

強バフを弱バフで上書きしてしまう

バフに限らずデバフもなのですが、効果量が高いスキルを先に使った後、それより効果量が低いスキルを使うと上書きされてしまいます。

ただ、このゲームは素早さの概念がなくターンは必ず味方の一番前から行動し、その後敵の行動です。行動順は容易に操作ができるため、注意さえしていれば防げることでしょう。

フルーツバスケット(ギルド対抗戦)がいまいち盛り上がらない

総人口にも比例してしまうので仕方がないことですが、覇権ソシャゲの対抗戦を見てしまうとどうしても…。ただこれに関して、私はきちんとレビューすることができません。なぜならぼっちギルドだからです。

悪いところ

明確なレアリティ格差

昨今では「低レアも育てれば最高レアと同等の能力になるぞ!」的なゲームが増えてきているため、格差があるとやはり辛い。単純な能力だけでなく覚醒時のドロップに関わる幸運値の上限も違うので、尚更最高レアでないと普段から効率が落ちます。一応フルボッコシステムによって生きてくるキャラもいますので、枠が埋まるまでは完全に無駄にはなりにくいです。ただ、☆4以下ぐらいの低レアは専用クエ等も今のところ無いですし、低レア利用ボーナスみたいなのもないので本当にただの倉庫番となっています。

ガチャは渋い

「10連やれば1体ぐらい最高レアくるやろ~」とか思ってはいけません、ガチャるならガッツリ石を溜め込んでフェス待ちするのが無難です。新キャラ、限定衣装に伴うインフレと最高レア排出率の関係で、無課金、微課金レベルでは常に最前線に張り付くには相当の豪運がなければ難しいでしょう。

オート周回機能もなし

スキップを使わない、所謂オート周回の機能がありません。周る回数だけ指定してあとは放置しよ~、なんてことはできないわけですね。

フルーツメモリー(覚醒素材)はもうちょっと緩和して

キャラを覚醒させるのに必要なフルーツメモリーがとにかく足りない。入手手段が限られている上非常に少量、でも覚醒には結構な量を要求されます。覚醒はキャラのステータスアップ他、幸運値が上昇し、アイテム(装備掘り)パーティを組む上で必須です。

一応イベントキャラはイベント中に最大覚醒まで持っていけるので、初期のアイテム(装備)掘りはイベントキャラ5人を敷き詰める形でパーティを組むことになるでしょう。

また、古い恒常キャラは性能が低いため、そのテコ入れとして専用装備というものが導入され逐次アップデートされていますが、そこにもなかなかの量のフルーツメモリーを使うためやっぱ足りない、何がなんでも足りないです。

いつだって金欠問題、貧乏は心を貧しくする

基本何するにもゴールドを使うわけですが、特に辛いのは覚醒、びっくりするぐらい溶けていきます。ゴールドも回数制限クエストと、イベントで稼げるクエストが出たときぐらいしか手に入らず、一応恒常でゴールド用のクエストがあるもののしょっぱいです。

序盤の進化素材の足りなさよ

進化素材は基本レイド戦で集めることになります(他でドロップする場所もありますが効率が悪い)、レイドはゲージ回復が遅い上、一回の戦闘で手に入る素材量が少なく、進化に求められる素材の種類が5種類(ランク毎に分けられていて計15種類)となっているため、序盤は「レベルカンストしているキャラが沢山いるのに進化ができない!」という状況が起こりえます。なにせ一日に行けるレイドの数は限界があり、欲しいレア帯の敵が出現しているかは運次第、そして欲しい素材が出るかも運次第ですからね。

とりあえず期間限定で開催するエキドナ戦に殴り込めるようになると一気に解消しますので、そこまで耐えるのが一番です。

スキルの効果量がわかりづらい

大抵よくあるのは「防御力20%ダウン」とか「通常攻撃の2.5倍ダメージ」とかじゃないですか、このゲーム数字や%表記ではないんですよ。「特大」とか「超特大」という表記をするので、具体的な効果量がわかりません。

立ち絵に統一感が無い

最初の方で「立ち絵は複数の絵師が~」と書いていますが、そのため統一感がありません。まぁソシャゲにはよくあることなのですが、例えばグラブルのようにチームでイラストを書きながらも、タッチと処理によってその世界に馴染むように調整されているとかありますし、(いつか絵師が死にそうですが)全てのキャラを一人が書いているタイプもあります。

クシャル様の声が小さい!

私の推しキャラです、ずっとこの子がホーム画面。立ち位置としては「怠惰で無気力キャラ」という魔女なのですが、性格ゆえダラッとした発言が多いです、そのためか凄い声が小さい。あまりにも他キャラとの音量差がありすぎるのです、クシャル様の声がはっきり聞こえるところまでVOICE音量上げると他キャラの音声が煩すぎるぐらいには。お願いしますクシャル様の音声のゲインをもうちょっと上げてください。

総評

比較的緩く遊べてBGMもキャラも良い、ガッツリつぎ込むガチ勢には物足りないかもしれないが、まったり勢にはとても遊びやすい

主観ではありますが、昨今のソシャゲの中ではかなりユーザーフレンドリーだと思います。課金する要素がインフレに追いつくため&期間限定のキャラを取り逃がさないためのガチャぐらいで、それを求めないなら逆にどこで課金すればいいのだろう?というぐらいです、まぁ覚醒用のフルーツメモリーを集めるための課金ガチャという考え方もできますが、とりあえず運営が心配になります。

ただ、まったり勢はこのゲームは「恒常ノーマルですらそこそこ難易度が高い」ことだけは覚悟しておいたほうが良いです、キャラ育ててつつ殴っていれば先に進めるタイプではありません。あと、ガッツリ課金しないのであれば、インフレに追いつこう、限定キャラは必ず取ろう、とか思うとストレスなのでそれは忘れましょう。