世間一般で言われる「流行りモノ」というのは大なり小なり陽動メディアや集団心理の関係で「評価そのものは適切ではないだろう」というスタンスで見ている側の人間なのですが、それでも多くの人に受け入れられるということは何かしらの良さがあるのは間違いありません。ただ、30歳超えた辺りからあらゆるものが「一周した」ということが感じ取れ、色々な流行りモノが尽く「既視感」に溢れてしまっていて、なんとも素直に楽しめなくなってしまったというのが現状あります。勿論時代に合わせて変化しているので、それがツボにハマれば良いのですが。
かと言ってリバイバルやリメイクで過去に思いを馳せる…なんてこともあまりありません、基本は新しい物好きですし、過去の資産やナンバリングに頼りがちで新規IP、新規ユーザー開拓に消極的な某メーカーに苦言を申したいぐらいです。
さて、前置きが長くなりましたが今回レビューするゲーム、今ではそれこそ絶滅危惧種のようなジャンルで流行りとは対極に位置するものです。正直今では古すぎる内容で、世の中には置いていかれるだけの存在でしょう。それでも私はこの化石のようなスタイルのゲーム性と、一貫してその姿勢を貫いて制作を続けるこのメーカーが好きなのです。
- 概要
- 良いところ
- 賛否両論
- 悪いところ
- 起動からタイトルまでが長い
- (Switch版)スリープしてもプレイ時間が増えていく
- 描写が30fps
- オートラン時しか足が速くならない
- ポートレートが少ない上に性別偏りがあり、職業色を強く出しすぎ
- 入力に対してちょっとラグい?
- 装備品の比較がしづらい
- キャラプリセットは欲しかったな
- 一括売却や選択売却という手段がない
- 消費アイテムと換金アイテムと装備アイテムは別枠で持ちたい
- 欲を言えば片手操作をしたい
- 戦闘時の一括操作はカーソル記憶が適用されない
- 特定のキャラだけ行動入力をしたい
- あまり隊列に意味がない
- 復活手段が少ないのに即死攻撃は多い
- 3Dスティックと十字キーは機能を分割したらいいのに
- 価格が高い
- Lite版とDLC切り分け商法はこの価格では逆効果では…
- 総評
- 初心者救済解説
- 職種雑感
概要
現エクスペリエンス(旧チームムラマサ)が制作したクラシックなスタイルのDRPGです。元々このスタッフはマイケルソフトという会社に属していた際「Wizardry XTH」「Wizardry XTH2」という2作をPS2で世に出しており、それこそタイトルの通りCRPG黎明期の代表作の1つである「Wizardry」のゲーム性をベースに現代でも遊びやすい形に昇華したものとなっています。
その後マイケルソフトが倒産すると、チームムラマサという名前で活動を開始し、PC版限定で「Generation XTH」シリーズ3作を発売しました。それこそ同人規模レベルではあったので、初代は公式サイトの通販限定という、本当に業界末端しか情報が入ってこない世界です。このXTHシリーズにて「Wizardry+オリジナルなチームラ的要素やバランス」が確立していきました。そしてMSがxbox360なら開発支援をしてくれるという事もあって「円卓の生徒」をコンシューマ復帰作として移植発売します。また、これを皮切りにしてxbox360と(開発環境からの移植がしやすい機種だったのか)PSPやVitaでオリジナルのDRPGを細々と展開する形となりました、プチヒットした作品としては「デモンゲイズ」というものがあります。
暫くの間DRPGはお休みしてホラーアドベンチャーゲームを2作品作っていたので、久しぶりの新作として登場したのがこの「黄泉ヲ裂ク華」です。とは言ってもPS4/Switch版は後発で、先にxbox oneで出ているのですけど。当ブログでチームラ作品レビューは初ですので、過去作にあった要素もまとめて評価していきます。
良いところ
独特で魅力溢れる世界観
舞台が1979年の東京、昭和後期です。大正や明治が舞台のゲームは多少なりありましたが、昭和の、またこの微妙な時期を舞台にしているというのがなかなか独特です。当時、まだ生まれていない私ですので実際のその時代というのはわかりませんが、見る限り本当に「それっぽく」感じる、昭和感テイスト溢れる雰囲気なのです。
また、その東京に突然変な迷宮が現れて、その中の資源が非常に文明の進化を加速させ迷宮に潜るというビジネス「探行士」が当たり前のように存在している、というのが面白いですね。現代の世界に異物が迷い込む、てのはよくある設定ですが、この「ビジネス臭」というか「サラリーマン臭」てのが本当に特徴的です。主人公が課長ですしね。
拠点で流れてくるラジオや流行っている歌手のヤザケン(多分元ネタは矢沢永吉+小沢健二)等も時代を感じるようなフレーバーになっています。
後押しするようなUIデザイン
全体的に古臭いデザインの要素が沢山散りばめられています。昔見たような工事現場の看板を模したメニュー画面とか、装備の詳細がノートに字を書いたような見た目だったりとか、細かな1つ1つのアイコンも含めて本当に雰囲気を大事にしているのがわかります。
昭和と言っても実際ゲームの大部分が異世界ダンジョンで現実感無いわけですが、こういったところのデザインのおかげで「昭和感」は失われていません。
中々にぶっとんだファッションデザイン
サラリーマンが迷宮に潜るわけです、当然武装をするのですが、スーツに軽武装+カタナを持ったオールバックのイカツイにーちゃん、弓矢を持つ婦警さん、白衣に神官帽のお姉さん、スク水ランドセル幼女、シャーロック・ホームズみたいな服を着た小学生の男の子、ジャージ姿に杖を持つオタク女性等、間違いなく他のキャラクリエイトゲームでも見たことがないようなやべーポートレートばかりです。しかもやっぱり全部が絶妙に古臭くてダサい(褒め言葉)。
略歴まで自由に弄られるキャラクリエイト
氏名や見た目とかは当たり前だと思いますが、まさか略歴までとは…ロールプレイが好きな人は一層捗ると思います。ちなみに一応キャラを作る時にデフォで入っているのですが、基本は所謂この「探行士」という危険な仕事になぜ望んだのか、という経緯が書かれていてそのデフォ自体が中々面白い。「自衛官をやっていたけど民間人と乱闘騒ぎを起こして~」とか「新人医師だったけど医療ミスの責任を押し付けられて多額の賠償金を~」とか。この仕事って所謂マグロ漁船的な立ち位置なのでしょうか。訳あり感満載な略歴ばかりです。
非常に細かいフレーバーテキストの数々
例えば装備品関係、基本は「その装備の説明+誰かの一言」という内容なのですが、その一言がウィットに富んでいて面白い。別のシナリオで使用した重要アイテムを、これまた関係ないシナリオ進行中のNPCに見せたりするとちゃんと専用の反応とセリフがあったりと、本当に細かい作り込みです、拠点にいる上司の二人も進行度に合わせてかなり頻繁に会話内容が変わります。モンスター図鑑とかも結構読みふけってしまうぐらい丁寧に書かれていますよ。
ダンジョン内で通貨として機能するのは「AG(アルゲン)」と呼ばれるものですが、これが「円」だとどれくらいの価値になるのか、というのも社長とかが教えてくれます。ゲーム的には全く意味がないですが、稼げる額を考えるとどれだけ危険で、かつ夢のある職業なのかイメージしやすいですね。
また、探索中になにか見つけたときの様子を描くテキストが小説的で、演出等は最小限のゲームではありますが描写そのものはとても良くできています。
先が気になるストーリー
「最初は謎だらけで進む毎に様々な真相が明らかになっていく」というスタイルは別に珍しいわけではないのですが、とにかく丁寧なテキストと書き込まれたイラスト、そして自身が探索を進めて深く潜っていく、というゲーム性が合わさって、とにかく先が気になる造りとなっています。
正直チームラ製のゲームってシナリオがおまけ的(今までも決して悪かったわけではないが印象が薄かったり変に捻くれていることが多かったの)でしたが、本当に素直に面白く、その展開の仕方も素晴らしいと思います。 …ホラーゲーム作って鍛えられたのですかね? 単独でも十分楽しいのですが、過去作である「円卓の生徒」、「剣の街の異邦人」、「デモンゲイズ」あたりと世界観を共有しているので、それらをプレイしているとより楽しめると思います。
罪人は「現実世界」の犯罪者がモチーフ
罪人とはこのゲームに置けるボス格の敵であり、ストーリー上倒す目的がある相手です。そしてそれらが私達の現実世界の犯罪者をモチーフに作られているのですね。
なんともこのゲームの世界観や雰囲気にマッチしています。ゲーム内の情報では名前は伏せられているのですが、事件の概要が書かれているためググれば大体見つかる感じです。名前とか事件を出すと(宗教とか思想が絡むので)ブログにヤバい人召喚してしまう可能性もあるので伏せますが、一番わかり易いのはあの「八ツ墓村」の映画のモデルになった人とかでしょうか。
敵に申し訳程度のアニメーションが追加されたぞ
グリグリ動くとかではないんですが、例えば目が定期的に光るとか、(蜘蛛系なら)脚がわさわさ動いているとか、(浮遊系なら)フヨフヨ浮いているとか、触手からヨダレがダラダラ垂れているとか、今までは本当に「ただの一枚絵」だったので、これだけでも結構受ける印象が変わりますね。
指定地点まで自動移動してくれるオートラン
流石に階層がわかれると無理ですが、歩いて移動できる範囲であればどんな距離でも全体マップから指定してオートで移動してくれます。しかも手動で動かすより速く歩いてくれるので、相当近く無い限りはこっちで移動している方が楽です。このゲームは特定の場所を狩場として往復するシーンが非常に多くなるため、この機能は多く利用することになるでしょう。
「花」が探索を楽しく、そして快適にする
ダンジョンは沢山の隠し通路や隠し部屋があったり、階層を移動する場所にハシゴが無かったりします。それらに対して対応する「花」というアイテムを使って開拓していくのです。トビラの花は見えないトビラを発見するために、ハシゴの花は上下の層に移動するために。他にもエリア内のダメージゾーンを無効化するイヤシの花、指定のマスに魔物をおびき寄せるマモノの花、等の種類があり、それらはメインストーリーの進行に合わせて開放され、拠点で作成することが可能になります。
スイッチブーストは結構使いまくれる
そのターン中戦闘能力を強化する機能なのですが、戦闘毎にリセットされますし充電も1ターンで完了するためガンガン使っていけます。MP消費が0になる「超電」は雑魚戦を時短で終わらせるのに非常に重宝しますし、「神電」は宝の数が増えるのでトレハンには欠かせない。「耐電」はボスや対強力な雑魚戦ではあるとないとでは大違いです。
一瞬で終わるテンポの良い戦闘
初代Wizardry XTHから完成していた要素ですが、本当に目を離した隙にターンが終わっている速さです。「高速戦闘」を選ぶとメッセージもなく各々が行動してエフェクトとダメージだけズバババッと出て終了し、通常戦闘を選ぶとメッセージをボタンで送るまで停止しますが、押しっぱなしでやっぱりズバババッと出て終了までノンストップです。速すぎて気がついたらよく味方の首が飛んでいたりします。
過程をきっちりみたければ通常戦闘で一回一回ボタンを押してメッセージを送るか、高速戦闘をした後ログ確認で遡ればオーケーです。
また、一括でリピート選択、通常攻撃選択ができ、更にそれらを通常速度にするか高速にするか選べ、一括で通常攻撃をした場合、手動で入力した行動はリピートに引き継がれます。つまりMPを使う全力行動を一度手動で入力しておき、適当な雑魚は一括攻撃、やばい雑魚は全力で一括リピート、という切り替えを瞬時に行えるのです。前述したスイッチブーストと組み合わせて使えば戦闘は本当に快適そのもの。
緩いけど辞め時が見つからないトレハン要素
ディアブロみたいにそれ自体をメイン要素として謳うゲームと比べたら浅いですが、装備毎に「無、銅、銀、金」と品質差があり、ランダムでプラス補正値がついたりしますし、前述した花によって狩場を自分で作れたり、戦闘のテンポ自体が良いことからついつい何度も潜ってハムハムしてしまいます、少しずつ装備が良くなっていく感覚がたまらない。
賛否両論
書き込みも凄く、タッチもリアル寄りで良いイラストだがグロい
イベントや背景は基本一枚絵で表現されており、それのクオリティもまた素晴らしい出来栄えなのですが、アニメ調ではなくリアル調、加えて世界観やストーリーに合わせてだいぶグロいです。四肢をもがれた人間の死体とか「多分これ内臓がグチャグチャに飛び散っているんだろうな~」的な見た目の散乱物とか普通に出てきます。
グロに関してはどうしてもその人の耐性も関係しますので、万人受けするとは言い難いでしょう。
同じく生々しい表現をするテキスト
どう殺されたか、みたいな内容をちゃんと表現してくるので想像力豊かな人は「オエッ」てなるかもしれないですね。そうは言ってもサスペンス・ホラー系の小説とか読み慣れていれば大したことはないと思いますが。
少女を虐待するようなテキストもあるので、胸糞的なものにも注意ですね。
基本シリアスなのにところどころシュール
全編通してかなりシリアス一辺倒な展開のストーリーなのですが、会話ができる敵NPC等がなんかこう…ちょっとズレている感じがすると言うかいきなり変化球投げられた気分になるパターンがあります。とあるダンジョンに明らかにホイミンを模したようなクラゲが「僕は悪い怪物じゃないよ」て言ってきたり。
チームラ作品共通のことでもありますし、もっというとWizardryもこういう「シュール系」なゲームでしたので(カシナートの剣とかマーフィーズゴーストとか)、ある種伝統と言えば伝統ですよね。
自由に攻略していいと言いながらほぼ一本道
途中からダンジョンが複数に分岐し、フラグ管理上はどこから攻略しても構わない作りになっています。ただ、ダンジョンをクリアした時に開放される「花」がその次のダンジョン攻略にほぼ必須に近いレベル(あるいは本当に必須)で求められたりするバランスなので、相当に天の邪鬼な進み方をしたいとか思わない限りほぼ一本道に進んでいくことにはなるでしょう。
ただ、進行上幾つか先のダンジョンでも開放さえしてしまえばいつでも訪れることが出来ますから、先にそっちでトレハンしまくって装備整えちゃうとかレベル上げちゃう、みたいなことも可能なわけです。だから決して開放自体は無意味ではありません。
難易度は比較的高めでレベルは上がりにくい
戦闘極振りタイプのRPG程の難しさではないですが、きちんとキャラ育成、装備強化、対応する相手に対して有効な手段というのを用意しておかないと簡単に負けます。基本的にダメージレースになることが多く、敵の火力が熾烈で即死攻撃も結構多めです。こちらのHPが適正レベルだと300台の時にボスが一発400ダメージとか出してきたりしますしね。Wizardryよろしく回避率と命中率が非常に重要なことや、チームラ文法であるスキルの使い時、というのを理解していかないと中々先に進めないと思います。
レベルが上がりにくいのもWizardryらしさではあり、その分1レベルでの上がり幅がでかい感じです。
閉塞感が凄い
全体的に暗めというのは剣街とかもそうだったのですが、迷宮に閉じ込められる、という始まりである以上ずっと息苦しい環境が続きます。ダンジョンこそ中盤から増えはしますが開放される感じはありません。陰鬱な感じが続くのでそこには注意が必要です。
能力値の振り分け、スキルポイントの振り分け、転職し放題だぞ
レベルアップ時に能力値を振り分けていくのですが、転職や昇進をするとそれまで割り振ったポイントを全部振り直すことができます、そして転職に制限はなく、昇進も必要アイテムを一回使えば以降は「総合⇔専門」の行き来は自由…つまり、やりたい放題だな。キャラ1人を複数職昇進させたい場合はその分だけ専用アイテムが必要にはなりますが、それも別に後半ぐらいには稼げますので…。
スキルポイントに関しては、そもそもいつでもどこでもフルリセットがノーリスクで可能なので、例えば探索+雑魚戦メインの割り振り、ボス戦メインの割り振りという風に切り替えることができます。
基本的にむっちゃ快適ですしユーザーフレンドリーなのですが、先々を考えてキャラを作り育成するという要素はもう全く皆無ですね、どんなタイミングでもやり直しが可能ということなので。
キャラを複数作る理由がない
極端な話、見た目や略歴等ロールプレイ部分から、スキルポイントや能力値等プレイに関わる部分まで全部弄れますから、レベルだけそのままでいくらでも作り直しが可能なのです。ということはメインPTの6人以外必要なくなっちゃいますよね。
過去作だとそれぞれコストがかかったり、そもそも出来なかったりした部分なので、それに合わせて別キャラを作る必要があったわけですが、別にレベル上げが大変なわけではありませんでした。お金をつぎ込んで強制レベルアップとかそういうシステムも有りましたし。
馬小屋に泊まらなくたって良いぞ
Wizardryと言えば探索から帰ったら、無料で泊まれる馬小屋で寝てMPだけ回復し、魔法でHPを回復してまた探索に行く、というのがなぜか通例みたいになっていたところがあり、チームラ作品でもそこそこの率で採用されていましたが、今作は「拠点に帰ったら(瀕死以外)即全快」なので、もうそんなちまちましたことはしなくてもいいです。
過去作でもWizardryらしさは守りながらも遊びやすくしたり、自分たちなりにアレンジしているところはありましたが、割と一番シンプルになっているのが今作ですね。
MPが回数制じゃなくなったぞ
これ、逆に昨今のRPGしか知らない人には当たり前なのですが、Wizardryは魔法という概念の考え方がTRPGに則っていたため回数制でした(ちなみにFF1と3も同じだぞ)。チームラ作品も基本ずっとこの回数制だったのですが、今作で普通のMP制になりましたね。
これに関しては従来のほうが良いという人もいそうです。間違いなく快適なのはMP制の方ですが。
善、中立、悪の性格が無くなったぞ
性格によって就ける職業というのが異なるのが通例だったのですが、この要素がまるごと無くなりました。それ自体は別に構わないことと言うか、場合によっては良いところに並べるようなことなのかもしれませんが、「友好的な敵」が形骸化してしまったのです。
一応戦闘を回避するとか、多少のリスクを承知で話しかけて回復してもらったりお金を恵んで貰ったりとあったのですが、今までは基本カルマ操作のために利用することが一番多かったと思うので価値激減と言ったところでしょうか。
そもそも性別が無くなったぞ
設定上の性別はありません、名前とか略歴とかポートレートで判断するだけです。そしてそれらは全部プレイヤーが設定できますから…(意味深。
性格と同じく、元々性別によって就ける職業が違っていたので自由かつシンプルになったと言えるでしょう。今の時代にマッチしていると考えてもいい、でもちょっと味気ない。
悪いところ
起動からタイトルまでが長い
違法ダウンロードの注意書きやらメーカーロゴやらそういう表示ありますよね。他社エンジンとか使っているなら表示時間○秒とかの契約もあるのでしょうが、このゲームは「注意書き→オートセーブの説明→メーカーロゴ→タイトル画面」です。最初の注意書きはさておき、それ以降の部分が他ゲームと比べても長すぎ、ボタン押したらさっさと切り替わってください。
(Switch版)スリープしてもプレイ時間が増えていく
明らかな不具合なのでおそらく修正されるでしょう。たまにこの手のゲーム出てきますが、基礎的な部分に不具合が残っていると開発体制に対して不信感抱くようにはなりますよね。
描写が30fps
今まで据え置き版は60fpsだったのにどうして…ちなみにSwitch版で遊んでいるのですがxbox one版やPS4版だと60fpsなのでしょうか?
オートラン時しか足が速くならない
どこかボタンを押しながら移動するとダッシュ速度になるとか、そういう機能はあってよかったと思います。あるいはオプションで移動エフェクト自体を無くしてしまうとか(ボタンを押したら瞬時に次のマスへ進んでいる)。エルミナージュにはそういうオプションありましたよね。
ポートレートが少ない上に性別偏りがあり、職業色を強く出しすぎ
正直ロールプレイ出来るほど充実していません。また性別偏りがあり、例えば忍系のポートレートは女性が2枚だけで男性用がそもそもありません。じゃあ他の職業のポートレートを流用しよう、と思っても、それぞれあまりにも職業色が出すぎていてマッチしないのです。
武器を担がないタイプのポートレートがあっても良かったですね、その方が汎用性がありますし。あとはこの手のゲームにはだいたい存在している職業アイコンとか。ゲームの世界観的にバストアップだけの証明写真風味なやつも雰囲気に合って良さそう。
このスタイルのポートレートなら、せめて各職男女2枚ずつ+それぞれのカラーやアクセサリ有無の差分が欲しいところだと思います。ちなみにxbox one版で存在していたらしい追加ポートレートが移植版では用意されていないみたいです。どうして?
若干女性に偏っているのはユーザー層を見越してか、ゲーム内の設定に準じてのことなのか(主人公の所属する会社は小さく、探行士向きの屈強な男は大手に取られてしまいがちで、裏ルートで優秀な学生や女性をメインに雇っている、という設定)。
入力に対してちょっとラグい?
どのタイミングでの操作もそうなのですが、ボタン入力に対してほんの少し遅れて反応します。NPCとの会話時の選択肢とか結構顕著かなと。戦闘時のコマンド入力も、レスポンスの良いゲームに比べるとワンテンポ待って入力していく感じでスムーズにいかないです。この辺り凄い気を使うメーカーなはずなのになぁ…。
装備品の比較がしづらい
UI面は基本不満は少ないですが、装備を換えるのはちょっと慣れるまで見辛いかもです。大抵RPGってステータスの該当部分が更新されるかどうか、て比較の仕方をして装備変更しますよね?このゲームだとそれぞれの装備の性能が横に一覧で並ぶ形なので、どの部分がどれだけ変化するかが瞬時に判断しづらいです。勿論上がる部分は青文字に、下がる部分は赤文字になるのですが、そもそも文字自体の視認性がそこまで良いわけでもないので…。
キャラプリセットは欲しかったな
職業から能力関係を全てリセットが出来るというゲーム性であるが故に、環境変化に応じてセットアップもそこそこの頻度で変わります。その度にスキルや装備、場合によっては職業と能力値までも変更することになるのです。キャラ自体のプリセットは無理でも、せめて装備プリセットとか…。
一括売却や選択売却という手段がない
手持ちアイテムは100個までで割とすぐいっぱいになります。でそれを売却(都合上そう呼びます)するわけですが、1個1個選択式なのです。「手持ちを一括で全部売る」とか「ボタンを押して選択して選び、最後にまとめて売却する」とか出来るとそれだけでだいぶスムーズになるのですが。
消費アイテムと換金アイテムと装備アイテムは別枠で持ちたい
割と後半になると100個のうち30枠ぐらいは消費アイテム系で埋まってきます。で装備アイテム以上に色々なところで拾える換金アイテムで10枠ぐらいいつの間にか埋まっています。つまりいつも利用できるのは60枠ぐらい。これならそれぞれ別枠で用意して欲しかったなと。
まぁそもそもアイテムリソース管理が絡むWizardryはもっと少ないしもっと不便ではありましたがね。基本リソース管理要素が好きな私ですが、いつでも拠点に帰れるハクスラになるとまた別の話になってきます。
欲を言えば片手操作をしたい
今の時点でも快適性は十分高めなのですが、作業感の強いRPGは右手でスマホとか見ながら雑魚狩りとかしたいので左手だけで一通り操作が完結するようにして欲しいです。戦闘中とかLボタンあまってるじゃないですか、ここにAボタン機能割り当ててくれたっていいでしょう?
この辺りはドラクエとか凄い気を使っていますね、あちらは片手操作を意識したキーバインドになっています。
戦闘時の一括操作はカーソル記憶が適用されない
一括操作を呼び出すと上から「リピート、通常攻撃、キャンセル」の3つを選ぶ形になります。で、キャラ毎の行動は一度選択してしまえばカーソルが記憶されるのですが、こちらに関しては毎回一番上の「リピート」に戻ってしまうのです。なので通常攻撃だけしていきたい場合は呼び出したあと↓キーを毎回押さなければなりません。
特定のキャラだけ行動入力をしたい
剣街とかだと出来たことなのですが、コマンド入力時にLRキーでキャラを選択できて、それで特定のキャラだけ行動を更新し、リピート戦闘をする、ということが可能だったのです。6人いるうち1人だけ違う行動をさせたい、って時に6人分全部入れ直すより対象1人だけ修正したほうが楽でしょ?
凄く個人的な考え方なのですが「過去に出来ていたことが出来なくなる」ていうのは最初からその機能がない場合より凄く評価がマイナスに働きます。
あまり隊列に意味がない
前衛と後衛のことではないですよ?それらは武器レンジの関係上仕事していますから。例えば大抵のRPGだと「前にいるキャラほど狙われやすく、後ろほど狙われにくい」て仕様がよくあると思います。だから1~2番目に防御力の高いキャラを配置したりするわけですね。
一応このゲームにもそれっぽい仕様があるみたいなのですが、それ以上に敵のAIが「防御力の低いキャラ、現時点でHPが低いキャラ」をかなり優先して狙うようになっているみたいで、仮に1番目に防御力の高いメンバーを置いたところで殆どの攻撃が2~3番目の防御力の低いメンバー(例えば斬、闘、忍等)に飛んできます。
きちんと盾スキルの利用が必要だと言われればそういう戦略性として評価はできるのですが、プレイしていると結構露骨なレベルでターゲットが偏るのです、ちょっと極端すぎ。
復活手段が少ないのに即死攻撃は多い
後半〜クリア後辺りから即死攻撃がかなり増えます、それ自体はまぁいいのですが、所謂ヒーラーに当たる職でも復活術は覚えないのですね。なので拠点に帰るかむちゃくちゃ高価なアイテムを使うしかありません(最高峰装備を掘るぐらいの段階にならないと買うのに躊躇する金額)、装備強化に湯水の如くお金を使うので、余裕があっても出来るだけ避けたいと思うくらいです。
なのでメンバーの誰かが死ぬ=探索中断で拠点へトンボ返りになりがちでテンポが悪いです。物理に含まれる即死は即死防御パッシブを覚えた盾役に守って貰えばいいですが、守るスキルは最大で発動90%なので結構お漏らししますし、術に含まれる即死はどうにもならないので装備で各キャラの抵抗値を稼ぐしかありません。一部の職はスキルで抵抗値を割合上昇できますが、装備で抵抗値を稼ぎにくい前衛職はこのスキルを持っていません。
死にやすいのに復帰手段がかなり限定されてしまうのはいかがなものかと思います。チームラのDRPGは半分ぐらいはこの仕様ですけどずっと変わらないですね(最後半になると覚えるゲームもある)。
3Dスティックと十字キーは機能を分割したらいいのに
両方とも同じ動作をします(一応移動時の場合、3Dスティックはデフォで平行移動するという違いがある)。移動入力はどちらか一方にしてオプションで使う方を切り替えできるようにし、余ったもう1つの方を4方向何かしらのショートカットに割り当てるとかすれば、現時点で起きている操作面の不満がほぼ全部解消できるような気がします。
価格が高い
定価7,800円、言葉が悪いですが時代遅れな低予算ゲームに大型AAAと同じ金額の価値ありますか?て話。いや、私的にはあるのですが市場的にね。ずっとこのメーカーの作品は買い続けてきているのでユーザーの絶対数が少ないことも、メーカー自体が零細クラスなのも知ってはいますが、厳しい言い方をすればいち消費者にメーカーの都合なんて関係ないですから。
今はコンシューマ機でもインディー系のゲームが沢山配信されるようになりましたが、その中にはこのメーカーと同規模の環境で、これよりコストがかかるであろうジャンルの作品は沢山ありますし、じゃあそれらはそんなに価格高いの?と言われれば高くないです。SE等一部のリソースを再利用し、相対的に見て金があまりかからないDRPGというジャンル、内容的には下手したら今のインディータイトルかそれ以下と言われても反論できないものでしょう。繰り返しますが、いち消費者にメーカーの都合は関係ありません、他の同規模メーカーで出来ていることが出来ていないのであれば、それは単に経営やプロモーションが下手なだけ、と言う感想を持ちます(実際職人集団みたいな会社で「商売が上手い人」というのはいないみたいですが…)。
唯一擁護できる部分があるとすると、ここはすごくスタッフ想いというか現場がホワイトらしいのです。確か初代G-XTHの時期だったかな?記憶がおぼろげですが、公式サイトで「スタッフなんとかこの仕事で食わせていきたい」みたいな事書いてあった記憶があるのです。
ホワイトということは人件費はどうしてもかかるでしょう。その上で数売れないのがわかっていますから、働く人にキチンと報酬が届くためにお高くなっているとしたらちょっと非難しにくいことではあります。
とりあえずもし今後DRPGの開発費をクラファンとかで募ったら私は最低でも云万は出しますし、古参ファンはそういう人がそこそこいると思います。なので、市場に出すときは相場に見合った価格で出せるよう努力して欲しいです。
Lite版とDLC切り分け商法はこの価格では逆効果では…
本編クリアまでとクリア後を切り分けるという変わった売り方(全く褒めていない)をしています。ただやっぱ価格がね…。まずLite版が5,800円「Liteでこの価格かよ!」て感じでしょう、しかも本編クリアまでです。大抵昨今のRPGならこの5,800円で実装要素までは全部遊べるようにしていますし、ましてやトレハン要素のあるDRPGなんてクリア後が本番なんて考え方もありますから。少し前に海外でUBIに対して「本編を薄くしてわざとDLCを買わせようとしている」て内容で批判が集中したことがありますが、あれと同じことやらかしていますね。これなら通常版展開のみの方が嫌なイメージ付かなかった気が。
コンテンツに対してどれだけの価値をもたせるか、というのはメーカーに判断が委ねられるところではありますが、現状の市場感覚とは明らかに乖離があります。せめて通常版6,800円、Lite版4,800円+DLC2,000円とかなら…。多分それでも「高い!」て言われるジャンルだと思います…。
欲を言えば更に1,000円ぐらい下げてLite版で3,800円…!とにかく購入ハードルを落として新規を呼び込んでもらいたい。まぁそれがジャンル的理由なのか、予算的にプロモーション費がかけられなかったのか、思った以上に開発費用が嵩んでしまったのかはわかりませんが、とりあえずファン層にしか響かない高さなのが悲しいですね。世界樹の迷宮やデモンゲイズの売れ方を見るに、DRPGの潜在需要自体は大体10万前後ぐらいはあるようにも見えますが…そこからアニメ絵イラストの魅力を引いても、逆にこっちの方が良い!て人もいるでしょうから、頑張れば最終5万ぐらいは売れそうですよね、…本当に頑張ればですけど。
総評
ゲーム性はシンプルに遊びやすいトレハンDRPGとして洗練されており、ストーリー、雰囲気、デザイン、演出は関連作品随一。操作性とUIは及第点だが、あくまで過去作との比較であって現時点でも十分に快適。価格?うーん…。
チームラ作品はオリジナリティを出せば出すほどちょっとシステムがごちゃごちゃしたり、専門用語とか多用してきてとっつきにくくなる部分もあったのですが、このゲームは本当に「THE わかりやすい」。非常に素直でシンプル、操作も快適、Wizardryクローンにあった色々な要素が尽く簡略化or消滅していて非常に現代的になっています。その上でスパイスになりうる要素が絶妙なバランスで搭載されていてます。ストーリーと世界観に独自性があり、その魅せ方もとても上手い。
過去作と比較しても間違いなくトップに躍り出る完成度です。「とにかくやり込みがしたい」て場合は迷宮クロスブラッドとか、「ギャルゲ要素&可愛い女の子に萌え萌えしたい」とかだとデモンゲイズとか、求めるものが違うとまた変わってきますが、色々ひっくるめたトータルバランスは一番良く出来ていると思います。
それだけに本当に「新規が寄り付きたくもならない価格」というのが無茶苦茶に惜しいです。元々このゲームは普通のRPGとして作り始めたらしいのですが、ゲームが普通つまらなかったのでまたイチからDRPGとして作り直した、という経緯があるようで、開発が難航した分お金がかかってしまったのかな、と勝手に邪推をしています。手を出しやすい価格帯なら確実に新規に勧められる作品でしょう。ホラー要素があると言ってもジャンプスケア的なやつは一切ないので安心して大丈夫です。
あとこれは良くも悪くもですが、このメーカーは完全版を出したり後に強烈な割引のセールをしたりするので、すぐに新作に飛びつくと泣きを見る場合もあるかもしれません、「ポートレートと幾つかのクリア後のダンジョンを追加しました」て名目で有料DLCじゃなくてフルプライス完全版パッケージとかやらかす可能性すらありますね。もう私のように「チームラの作ったDRPGならなんだって買うぞ!」て考えになっちゃうとどうでもいいのですが、そうでなければ様子見も手です。
初心者救済解説
最初はとりあえず体力に振ろう
体力を上げるとHPも増えますから、前衛も後衛も全ての職種体力に振るべきです。具体的に前衛は15ぐらい、後衛は10ぐらい。自信がなければそれぞれ+5増やしてもいい。あとは進行度に合わせてちょっとずつ上げていくと更に安定することでしょう。
腕力はあまり目に見えて効果が出ないぞ
前衛だから腕力に、というのは思いがちですが20ぐらいまで振れば十分だと思います。自分で調べたのですが、20と50でも最終的に与えるダメージにそこまで大きな差が無かったのです。
速度は殴り職全てに重要だぞ
ここに振らない分体力とか腕力に振れるじゃない、て思うかもしれませんが、命中率にも関係してくるので前衛殴り職はみんなある程度振ってあったほうが良いです。チームラゲーというかWizardryベースの計算式だと、命中率低いとマジで全然攻撃あたりません。
運は積み上げれば着実に仕事をする
ステ振り分けゲーだと運パラメータは割と捨てられることが多い気がしますが、完全無視するといいことがありません。バステの付与、付着に関わってきますし、こちらの即死攻撃ガンガン入るようになりますし、相手の即死は目に見えて減ってきます(ただ即死はレベル差補正のほうがでかいっぽい)。ある程度稼がないと実感できないので、余裕がある時に少しずつ上げ、他パラメータが完成する後半は以降ずっと運にガン振りとかでいいんじゃないかと思います。
知力、霊力は各特化型でちゃんと伸ばして
腕力とは違い、攻撃異術と回復医術にダイレクトに影響してきます。ただ回復に関しては結構過剰気味になりがちなので霊力ポイントかスキルレベルで進行度に合わせて調整するぐらいでいいかもしません。知力はもう超ガン振りで良いと思います。
昇進先は悩んだら総合へ
専門はどの職も晩成型でスキルポイントが潤沢にないと強さを実感しにくいです。総合に便利スキルが揃っていることが多いのでとりあえずは総合へ昇進し、役割分担がはっきりしてきて、かつスキルポイントに余裕が出てきた職から順次専門に移っていくのが良いと思います(猟や斬みたいなずっと総合の方が良い職もあるけど)。
職種雑感
斬術工
癖のないアタッカー運用がしやすく、昇進できる頃になると総合で覚える一列範囲攻撃が非常に使い勝手がよく強力、カタナに即死がついているおかげで運を上げていればよく首も飛ばしてくれる。ボス戦、強敵相手は兜割りでダメージソースになり運用幅が広い、迷ったら入れておいて損がないでしょう。難点としてはやたら敵に狙われやすいです、AI上の関係ですかね、柔らかいのでよく死にます。
クリア後の終盤は即死無効の敵も増え、他のアタッカーの純火力が高くなるため武器を強化していないと一歩劣る性能に。専門になれば解消されますが範囲攻撃を捨てることになります、
序盤:◎ 中盤:◎ 終盤:○
戦術工
重装備も可能で堅め、そして火力も十分と扱いやすい。ターンの最後に行動して大ダメージを与えるパワースイングは最序盤から最後までずっとお世話になると思います。雑魚戦には範囲ダメージを与えるワイルドスイング、ビッグスイングどちらかを好みで選んで良いとは思いますが、何れにせよ殲滅力はちょっと頼りない。扱える武器や防具の関係上命中率が下がりやすく、そこをきちんと考えて運用しないと(特に序盤は)空振りばかりするので注意。
序盤:○ 中盤:◎ 終盤:◎
闘術工
範囲殴り気絶付与役。このゲームに置ける気絶は回避率が0になるので無茶苦茶強力です。最序盤から範囲攻撃が使え、武器種の関係で気絶が付与しやすいので非常に安定します。他のアタッカーが育ってくると火力が劣るケースが増え、扱える装備が少ないことから若干死にやすくもあり、だんだんと使い勝手が悪くなってきます。最初に闘術工を選んでも、途中から斬術工や戦術工に転職する可能性は高くなるでしょう。
序盤:◎◎ 中盤:○ 終盤:△
忍術工
アタッカーにもタンクにもなる便利屋。ただアタッカーとして火力を出すには「隠れている」必要があり、敵に見つかると再度隠れられるまで期待できませんし、タンクとして守る場合も敵の攻撃を確率無効化するスキルなため、無効化出来なかったらがっつり刺さってきます、本体の柔らかさから大抵瀕死か死にます、その上範囲攻撃や術攻撃は防げない。
序盤は盾術工のスキルが頼りないためタンク役は忍術工の方が活躍しやすいです。後半も後衛に下がって遠距離武器を持たせれば引き続きタンクを任せられますが若干限定的に、装備の強化値上限が上がってきているなら、優先的に防具を鍛えた方がいいでしょう。隠れ状態からの闇討ちや蝶の舞はスキルレベルが高ければ、純アタッカー組より高いダメージを出します、ロマン枠。
忍者らしく速と運を高めて安定感を上げていけば色々活躍することでしょう、最速行動でガンガン首を飛ばすことも可能。ちゃんと運用すれば最初から最後まで色んな活用ができ、逆にうまく使えないとずっと中途半端な子。
序盤:◎ 中盤:○ 終盤:△
運用次第で序盤:◎ 中盤:◎ 終盤:◎
防術工
過去作経験者ほど陥りやすい罠、今作ではそこまで万能な盾職ではありません。特に序盤は本当に役に立たないです。防御力も極端に上げられるわけでもなく、敵の攻撃を軽減するパッシブを取得できるほどポイントに余裕がないので、庇ってもその上から潰されます。
昇進出来るようになるぐらいから徐々に頭角を現し始め、後半になると専門で習得できる即死防御が無くてはならないスキルに。防具とスキルでガチガチに固めるとダメージ1桁台まで抑えられます(同じ攻撃を他の前衛が食らうと1~2発で吹っ飛ぶ)。盾装備が要らない+即死をあまり受けないぐらいまで育っているなら総合へ転職し、両手武器2刀流とかやっちゃうと火力貢献もできるタンクに。とにかく大器晩成な職です。
序盤:△ 中盤:△ 終盤:◎◎
猟術工
弓以外に忍者向けの遠距離武器も装備できるため育て方次第で後衛アタッカーにもなれますが、どちらかというとサポート向き。序盤は足狙いで敵の回避率を下げるのに大活躍、早々に総合へ昇進させてあげれば聖や魔でちょっと手が届かないバフサポートを担当しつつ、闇討ちでダメージを与えたり霧隠れで命中率を下げたりとサブアタッカー&デバフもいける、号令の口笛での隊列乱し予防も本当に便利。専門の方は猟らしく純後衛アタッカーなスキル構成ですが、火力だけでみるとどうしても前衛組には劣り、ぶっちゃけ後半は後衛にもガンガン攻撃が飛んでくるためアタッカーが後ろにいるメリットがあまり無くなります、そもそも闇討ちマックスの火力で十分なので、ずっと総合運用が便利。
序盤:○ 中盤:◎ 終盤:◎
聖術工
味方全員を回復するマルチメディマシンです、いやホント。私はマルチメディを覚えてからクリア後の裏ボスまで戦闘中は9.5割毎ターンマルチメディしか使っていません、たまにヘルスメディ(状態異常回復)をするぐらい。あとは探索中持続型のスピードを一番最初に掛けるぐらいでしょうか。ガンマメス等の即死もそこそこ入るのですが、正直毎ターンマルチメディしていないとヤバいぐらい敵の火力が高いバランスのゲームなので、他のスキルを差し込むターンが殆どない。
仕事の範囲がむっちゃ狭いのですが居ないと困ります。ただ「聖術工」でなくても「マルチメディ役」さえ居ればいいので、聖を入れずに総合魔でも代用が効きます。
また、防術工の盾がちゃんと仕事するぐらいの進行度になればマルチメディ以外の余裕も出てくるので、そこそこ良い装備が出来ることから前衛に出したり、サポートに回ったりと、後半にようやく運用幅がでてくる感じでしょうか。とはいえ他にやる仕事もそれほど無く、総猟がいなければありと言った程度。
序盤:◎ 中盤:◎ 終盤:○
魔術工
所謂一つの魔法使い。最序盤はとにかく使い勝手が悪いです。相手の弱点をささないとカスダメしか出ず、弱点をさしてようやく前衛アタッカーと同等の火力。範囲化は該当スキルのレベルアップしていかなければならず最初はポイント不足。ただ、持続異術バリアのために居てくれるとありがたいことも多いです。
最序盤を抜けさえすればスキルの範囲化+装備による火力上昇によって雑魚殲滅力が飛躍的に上昇します。全ての属性をマックスにできるのは終盤ですが、根本の火力が上がると無効化属性以外は大抵大きなダメージを入れてくれますのでとりあえず1属性集中して上げれば結構早い段階から活躍し始めることでしょう。
専門になって全体闇魔法のダークカタストロフ+攻撃系異術底上げパッシブを取ると比類なき火力職に変貌します。最終的には雑魚にはダークカタストロフ、ボスや強敵には異術収束で火力を上げペンタキネシスと、非常に楽な運用でどうにでもなるように。
長距離攻撃バリアで後衛を守れば、前衛の防術工に全体防護じゃなくて前衛防護だけで済ませされるようにもなりますし、総合でマルチメディを覚えさせれば聖術工の代わりにもなり、総合魔と専門魔の二枚構成も現実的に。後半になればなるほどどんどん活躍の機会が増える職です。
序盤:△ 中盤:○ 終盤:◎◎