世界的な情勢を見ると非常に色々と大変ではありますが、センシティブな話題ではあるので触れるのは避けておきます。ただこのゲームの発売日が不運だったなと言うところが一つ。
そういえばここ1~2ヶ月で仕事周りの環境がガラッと変わりそうです。稼ぎもかなり増えますが、果たしてプライベート(ゲーム)の時間がどれほど取れるようになるか少々不安ではあります。
さて、私はこのゲームのために(妥協して)RTX3060を買ったのです。発売当初からパッチが2つ配信された現在に至るまでPC版はかなり不具合が多く、酷い人は起動が上手くいかないとか、セーブデータが破損するとか色々トラブルに見舞われているようです。幸いにも私の環境では問題は一切起きず、ヌルヌル快適プレイが出来ております。ボリュームが凄くクリアには至れていませんが、レビューできる程度までは進めたと思いますのでぼちぼち書いていきます。
ちなみに不具合系に関しては評価に触れないようにしています。ゲーム自体のクオリティと混ぜていいものか迷ったのですが、コレを入れてしまうと「博打を打つ気でなければそもそもまだ買わないほうがいい」で終わってしまうので…。あと初回は基本ソロで遊びたいので白霊(他プレイヤー)は呼んでいません。
- 概要
- 良いところ
- 賛否両論
- 悪いところ
- 総評
- 余談:メタスコア97点の価値はある?
- 困ったらこう進め
- 詰まったらとにかく探索
- 付近の雑魚モブのソウル量、体力で適正を見極める
- 辛かったらとにかくレベルを上げて生命力を
- 武器強化の比率がかなりでかい
- 戦技は全体的にかなり強力
- 遺灰はプライドが邪魔しない限り使うもの
- 使い勝手の良い攻撃手段を覚える
- 中盾はかなり鍛えるまで微妙
- 何かしら状態異常が入る武器は大抵強い
- 隠密超大事
- 敵AIはこちらの行動に合わせたパターンを変えてくる
- 遠距離攻撃の手段は必ず1つは持って
- 各地の商人から情報を買う
- 新しいエリアはひたすら街道沿いを進もう
- 崖下は壁際をなぞって移動しよう
- マップ上で広く見えるところはだいたい廃墟系がある
- 廃墟には基本階段がある
- 黄金のルーンはレベルアップの微調整に
- 自分なりの稼ぎ場を見つけよう
- 未踏の地、ダンジョン、ボスに挑むときはソウルは空に
概要
フロム・ソフトウェアは中小規模の会社ではありますが、それなりに実績も歴史もありますね。PS時代にフル3Dのダンジョン探索型RPGである「キングスフィールド」や「シャドウタワー」を発売し、その時から初見殺し、高難易度等の個性を発揮しつつ、当時としてはシームレスなマップ移動ができるという意味では革新的な面もありました。
また、別シリーズとしてアーマード・コアはハードな世界観と独特なロボットデザイン、そして慣れるとどんどん精度が上がっていき上達が実感できる操作感等、こちらも非常に熱心なファンがついておりました(シリーズ終了しちゃいましたけどね)。ステルスアクションである天誅シリーズも癖がありつつもとてもクオリティが高かったです。
さて、今作であるエルデンリングですが、タイトルこそ新規IPではあるものの中身はソウルシリーズの系譜でしょう(そのまえにエヴァーグレイスの流れも多少受け継いでいるかな)。ソウルシリーズはSCEと共同開発したPS3の「デモンズソウル」でスタートし、このタイミングでは刺さる人には刺さるゲーム、という立ち位置でしたが、次作「ダークソウル」で主に海外で非常に高評価を受けビックタイトルに化けました。
ただ中身的には「キングスフィールドのTPS視点進化版」という感じのもので、相変わらず尖っており「好きな人にはとことん刺さる」という部分に関しては変わりません。そして今作も例に漏れずそこは外しておりませんので、なんか業界的には「新しいAAAタイトルついに来たぜ!」みたいな扱いもありますが、ちょっと大げさすぎないかな?というのが個人的な所感だったりします。
良いところ
世界が本当に広く、そしてワクワクする
びっくりするような広さです、マップ取得して「もうこんなに広がったのかぁ」とか思っていて井戸から地下行ったら「なにこれもう1つ世界あるじゃん」てなって、更に新天地行ったら「いやいや更に広がりすぎでしょ…」てなって、なんかもうヤバいぞ。
まぁ昨今のオープンワールド&フィールド系はとにかく広大ってのは別に珍しいことではないですし、もっと広大なゲームもありますが、エルデンリングの凄いところは「独特な異世界感」といいますか、思えば遠くへ来たもんだ、が実感できるところです。
過去色々なオープンワールド系ゲームをプレイしてきましたがこの感情を持つことができるものは少なかったです。ロケーションこそ山岳、平地、沼、雪、等色々ありますがどれも凄くワクワクするかと言われれば「凄く」はしないのです。
転送罠に引っかかって飛ばされた坑道から出たときに見えたおどろおどろしいケイリッドの景色とか、地下世界に潜ったときのシーフラ河の美しさとか、同じ地下世界なのにエインセル河から降りるとアリの巣の山積みのやべぇ白骨死体の数とか、全力で「異世界ダークファンタジー!」てのを表現していて本当にワクワクするのです。新しいエリアやレガシーダンジョンに到達した時の高揚感が従来のオープンワールドの比にならない。
建造物と自然物のハーモニーが魅せる絶景にワクワクする
これもエルデンリングならではの素晴らしさでしょう。もともとフロムのソウル系は建造物の美しさにも定評があり、アノールロンドとか初到達時は息を飲むほどでした。今作もこの建造物のクオリティは顕在で、オープンフィールドだからできる自然物と混ざりあった景色というのが本当に絶景で素晴らしいです。
点在する大型モブやボスにワクワクする
見上げるように大きなモブやボス系がいろいろなところに配置されていて、これもまたワクワクする要素の1つです。まぁ見た目通りの強さではなかったりすることもありそれもご愛嬌ですが、見た瞬間「うおーやべー!」て思える要素は凄く重要だと思うのです。フィールドをどこまで行っても結局ステータス調整されただけの小型モブばかり、てのもなんかがっかりしないですか?
本当に最初から(ほぼ)どこへでも行ける
ストーリー上討伐が必須のボス、というのは各地に点在していますが、じゃあそれぞれ倒さないとその先のマップが開放されないのか、と言われたらノーです、だからこそ良い。当然後半攻略が想定されるエリアは敵が強くて戦ったらまず負けるわけですが、今作は馬がありますからね。駆け抜けながらアイテムだけ取得してスタコラサッサーみたいなことも可能なわけですし、ソウルを稼ぎやすい狩場みたいなものを見つけたりできるかも。
実際私はマルギットとゴドリック無視してリエーニエ全マップ開放までやってしまいましたし、理論上初期レベルで王都まで行くことも可能みたいですよ?
ノーストレスの素材採集
最近はこの仕様のゲームが当たり前にもなってきているので特筆するところではないかもしれませんが、オブジェクトのあるところでボタンを押せば一瞬で採集完了、そして別に持ち歩くアイテム自体に制限もないので無限に取得が可能です(アイテム毎の個数上限はあるが自動で木箱に送られる)。こういうところは「リアリティが無い」と言ってしまえばそれまでですが、ゲーム的に思い切ってしまったほうがストレスも少ないし楽ですよね。
報酬有りきだからこそ探索が楽しくなる
このゲームはプレイ時間の殆どを探索が占めます。かったるい点も無くはないですがそれは後述するとして、かけた時間や投じた苦労に見合った報酬が(比較的)手に入りやすい、というのが夢中で探索をしたくなってしまう要素となっています。装備、戦技、魔術、遺灰、そしてそれらを強化するためのアイテム等戦闘を楽しく、そして難易度を下げてくれる要素が基本探索によって手に入りますので、とにかく詰まったら行けるところに手当り次第行ってみる、というのが重要です。
いつだってキャラメイクをやり直せる(性別含む)
性別、と言い切ってしまうと今のご時世危険ですかね…?拠点が開放されるとそこに姿見みたいなオブジェクトがあるのですが、好きなタイミングでキャラメイクをやり直せます。フロムがようやく時代に追いついた。
ジャンプはたった1つの要素だけど大きな変化
これだけで幅の広がったことが結構あります。フィールド探索やルートを外れた進行は勿論、レガシーダンジョンの攻略が本当に多彩になりました。また、ジャンプ攻撃はビルドによっては必修レベルで強いです。また、これみよがしにボス系が地面に伝播する範囲攻撃を多用するようになってきていて「せっかくジャンプ実装したんだからみんな回避にも使ってね」という開発の意図が見えるようです。
馬の操作性がとても良い
単純に移動方法としての馬は勿論、騎乗戦が絶妙な操作感ですね。結構これの調整って難しいのか、色々なゲームを触ってきて騎乗戦に関してはしっくりこないことが多かったです。今作は特有のもっさりしたアクションと慣性が上手く作用していて、「癖はあるけど割と思った通りの挙動になる」という感じで非常に良いです。
ガードカウンター!
このシリーズに置いて、敵の攻撃を中断したり差し込んだり出来る要素としては「パリィ」がありましたが、ガード派のプレイヤーにも使える差し込み攻撃が追加されました。
実際強いことには強いのですが、連続攻撃だとカウンターモーション中に食らって中断させられたり、そもそもスタミナ消費が激しかったり、強靭が高い敵はこれを当てても怯んでくれない=次の攻撃は確定被弾だったり、リスク・リターンも程よい感じ。
ボス戦は目の前で復活ができる(一部例外あり)
マリカ像というのがありまして、これがあると死亡しても「マリカの契」で復活するを選べばそこからリスタートできます。で、だいたいボス戦の前にこれが置かれているのです。リトライする場合にいちいち祝福からマラソンするのってめんどくさいですからね。
レガシーダンジョンは過去級かそれ以上のボリューム
各地に点在する、所謂いままでのソウルシリーズの1つのエリアを模したようなレガシーダンジョン。オープン化したことでリソースをそちらに取られてクオリティが落ちてしまうのでは?という心配は杞憂でした。単体で胃もたれするようなボリュームなのにそれがいくつもあるのだからこりゃ大変(嬉しい悲鳴)。
賛否両論
結局中身はソウルシリーズなんや
乱暴な言い方をするとダークソウルが各ダンジョンが地繋ぎタイプだとして、今作はその間をフィールドで繋いで、寄り道できる場所を沢山作っただけのものです。ゲーム性と言う部分では殆ど進化していません。物理演算によるオブジェクトを利用したアクションのバリエーションとか攻略法とかも皆無ですしね。
「ダクソでこんな遊び方出来るゲームが欲しかった!」て人も結構多いとは思いますので、そういった気持があればガッツリ刺さるとは思いますが、過去SEKIROを生み出した時のように「フロムの新しいスタイルのゲームかも!」て期待するとがっかりするレベルです。
この世界は「生きて」はいない
所謂世間一般的な「オープンワールド」の持つ要素がこのゲームにはありません。NPCが生活を営んでいて時間帯によって行動が変わったり、フィールドでランダムにイベントが発生していたり、自分の拠点を持ちハウジングを楽しんだり…等々、そういった要素は基本的にありません。あくまでダンジョン探索アクションRPGだったソウル系を「横に広げた」だけのゲームなのです。濃いゲームは敵の配置1つ1つにも意味やドラマがあったりするのですが、そういったものも特に意味は無さそうです(ある敵も勿論いるのだろうけど)。
言い換えると、クエストマーカーに縛られない、ファストトラベルして目的地に移動するだけ、クエストが多すぎてうんざりする…なんていうオープンワールド特有の飽きや疲れからも無縁なわけです。最初から最後まで手探り感がとても良い。
一応敵対するもの同士が小競り合いしている現場とかもありますが、ランダム的な発生ではなく予めその場所で起きるように確定している事項のようですね、祝福で休むと毎回敵の位置がリセットされるわけですし。
フィールドの構造はあと一歩か
各エリアの様々なミニダンジョンや、フィールドに置かれた強モブを攻略すること自体は楽しいですが、移動全般にストレスが無いかと言われればそんなことはなく、めんどくさくなることも結構あります。
ただだだっ広いだけのフィールドではなく、それなりに高低差とかアスレチック感とか景色とか気を使って作っているとは思いますが、それこそbotwみたいなクオリティを求めてしまうと辛いかも。まぁあれは本当にフィールドのあらゆる地点から導線まで1つ1つ人海戦術で確認しながら作った練りに練られたフィールドなので、そう簡単に到達できるクオリティではないでしょう。
好きにプレイできる分バランス維持が難しい
ある程度進んで「あーこいつ勝てねーわレベル上げてこよう」てボスに蹂躙されて探索して、探索中に見つけた中ボスも「あ、これもまだ勝てんわ」て後回しにして…というのを繰り返すわけですが、探索自体が楽しくてレベルを上げすぎたり装備を強くしすぎたりすると、あとからボスに帰ってきたときに拍子抜けするほど弱くなってしまっていたりします(中盤ぐらいまでは)。
過去のソウルシリーズにも稼ぎ要素はありつつも、敵から取得できるソウルの絶対量の関係もあり過剰なレベリングは厳しかったですし、SEKIROはそもそもレベル概念が無いため、開発者が想定する難易度で難しいボスをトライ&エラーで倒す、という達成感がありました。
解法が複数用意されているのが今作のメリットである反面、基本全てにおいて指標のない自己判断での挑戦になるため「適正レベル帯で程よく苦戦しながら攻略したい」、とか思うなら正直それを維持すること自体が難しいと思います。
ちなみに適正レベル自体がその人のプレイヤースキルによるところもあると思いますが、個人的にぐるぐる回って感じたのは「エリア最弱モブが大武器弱攻撃で2~3発、軽武器弱攻撃で4~5発」で倒れるぐらいが適正に感じます(魔術は使っていないのですみませんがわからないです)。これよりタフに感じるところは進行が全体的に辛い。
時間の概念
朝、昼、夜とざっくりした区分けですが、時間帯によって勿論景色や雰囲気も変わりますし、特定のエリアで特定の時間帯に行くと戦える敵とかもいます。あとNPCのイベント進行に関わってくるところもあります。
が、相変わらずのノーヒントっぷり…。まぁオンラインのメッセージで情報交換してね、的な感じなのでしょう(実際夜のみ出現のボスとかはこれに助けられました)。
悪いところ
カメラワークとロックオンと自動追従
これもうどれだけ言われてきているんでしょうか…?一向に改善の気配が無いのが辛い。自動追従はオプションでオンオフ出来るようにしてほしいです。
戦闘状態に入るとマップが開けない
別に実際戦闘に入らなくても、敵モブに気づかれてアクティブになった時点でこれなので不便です。別に時間止まらなくてもいいのでマップ開かせてください。
移動時間が相対的に長い分、ロストソウルの回収がダルい
フィールド上でも油断すればガンガン死ぬわけですが、ソウルシリーズ恒例のロストシステムがあるため、必要であればまた回収に向かわねばなりません。が、過去のダンジョン探索型と違いフィールドがある分移動に割く時間が増え、とにかくやられることが多い今作に置いてはこれが結構ストレスとして積み上がってきます。
各地のレガシーダンジョン内はこの仕様でも全然構わないのですが、フィールド上でやられた場合はもうちょっと違うタイプのリスクを実装しても良かったのではないかなぁと(パッと思いつかないけど)。
ソウルシリーズのビルドシステムと今作のボリュームが噛み合わない
どのビルドも序盤には勝手がわかりづらく、装備品や魔術にはそれぞれ要求ステータスがあるのである程度レベルを上げないとわかってこないビルドシステムです。
この「装備品や魔術が要求ステをクリアしなければいけない」というのが今回の癌になっているんですよね。良いところで「探索すればどんどん増えるよ!」て書いてはいますが、自分が目指しているビルド以外のものはほとんど試せないのです。器用貧乏にしていれば別ですが。
また、敵の強さと隙の少なさを見るに「できるだけ相性の良い戦い方」を選ぶ必要性が高いように思えるのですが、ビルドシステムがそれを許してくれないんですよね(コロリン回避で特大武器振り回したほうが良いような相手もいれば、大盾構えて槍でチクチクしていたほうが良いような敵もいる)。
武器の強化も、一応素材自体は後々無限購入できるようにはなりますがコストがやや重く、前半は自分のメインを重点的に鍛えることになるので例えステを満たしたものを拾っても無強化で弱いため、結局使うことが無いと思います。
過去作は初見でもおおよそ40~50時間程度でクリア、慣れればどんどんクリアタイムが短くなるタイプなので、色々な素性で始めて色々なビルド、装備を試そう、と繰り返し遊べるリトライ性があります。が、今作は一通りの要素をやりつくそうと思ったら余裕で3桁時間消費すると思いますので、そんなボリュームのゲームで「次はこのビルド試そう」でニューゲームでやり直す人がどれだけいるのか…。
勿論ステ振り直しアイテムもあり、貴重とはいえエリクサー症候群になるほど入手が大変なわけではないので気になるビルドがあったら乗り換える気分で使ってもいいと思います。ただ、進行度もレベルもそのままではあるので、「進めながらビルドを完成させたい」という欲は振り直しでは満たされないんですよね、当然倒したボスは復活しませんし。
攻略情報が充実してくれば、必要なアイテムが回収できる最短ルートで気軽に、とかいう遊び方も出来てくるんだろうか。 あとはまぁ周回による難易度上昇はあるはずなので、その過程でビルドを楽しむ系かな、延々と敵が強くなるハクスラ系ゲーム的考え方ですが。
後半バランス調整放棄してないですか?
中盤ぐらいまではね、ボス戦楽しいんですよ。ただ後半に入ってくると複数ボス相手にするシーンが出てきたり、簡悔精神の塊みたいなパターンを持った相手も増えてきて単純にレベル上げて、遺灰召喚してタゲを分散させている間に戦技でゴリ押しするばかりになってくるのです。見切ってアクションゲームとして華麗に攻略しよう、が通用する相手がどんどん減ってくる感じ。
特に安易な複数ボスはダクソ2のときにすっごい評判悪かったの覚えてないの?って言いたくなります。SEKIROみたいな調整なら複数ボスでも良かったと思えるのですが。
攻撃&行動パターンや敵AIの解析が進めばちゃんと隙もあるのだろうか…それにしても過去作で通用した戦い方が尽く潰されている上、行動パターンの派生も豊富になっているのでなかなか大変だと思います。
集団戦闘が多過ぎてダレやすい
もともとソウルシリーズは集団戦はご法度です。でも配置はいやらしいぐらい1体多を要求してくるので、そこをどう出し抜くかをプレイヤーが考えて攻略するわけですが、今作はダンジョンクリア型と違ってその機会が段違いに増えるためダレてきます。街道、廃墟、ミニダンジョン、レガシーダンジョン、ありとあらゆる場所に配置されている敵がみんな集団なんですもの。(逆に単体でソウルを沢山くれる強モブがいるところは稼ぎ場)。
一応「馬」という選択肢があるのが救いでしょうか。勿論駆けてスルーするのもいいですし、まとめて相手にする場合も騎乗戦でヒット&アウェイだとかなり安定しやすいです。あと戦技。
強靭と隙ナシモーションとぬるっと軸合わせと超ディレイでずっと俺のターン!!
敵の強モブ~ボス系はみんなこれ、やたら強靭が高くて重武器のガードカウンターや強攻撃にすら怯まず反撃とかしてきます。こっちは動きがトロいですからその場合はだいたいコロリンも間に合わず食らってしまう。
また、敵のターンが長いです、以下こんな感じ。
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3~4回連続攻撃は当たり前、長いと5~6回ぐらい待つ。しかも間に強攻撃を挟んだりしてくるのでそこで途切れたと勘違いもしやすい。特殊な手段の連続攻撃を持っている敵はヒット数で言うと10回ぐらい連続ヒットさせてくるやつも。
よし敵のターンが終わったぞ、と思って攻撃したら1回差し込んだぐらいですぐ次のターンが始まる。そして前述した通り強靭が高くゴリ押ししてくるので中断させるのが難しい。
よし、それじゃバックスタブを狙おう、と敵の攻撃の空振りを狙って後ろに回り込もうとすると、ディレイ中にすんごい軸合わせをしてくるので背中側に回れることが本当に少ない。
それじゃあパリィで…と思ってダガーや少盾を持って待ち構えようもんなら、非常に読みづらい緩急のあるディレイを挟んだ連続攻撃で覚えるのが非常に大変。
信頼と実績のガン盾チクチク戦法じゃ!と構えて敵の攻撃受けてみると弾かれないで盾の上からガンガン殴ってくるので、大盾ならともかく中盾ぐらいだとスタミナを削りきられる。
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とまぁ、これまでのシリーズの攻略法を露骨に潰してきていて結構手に負えません、しかもやたら攻撃力が高い。もはや真正面から正攻法で戦うこと自体が間違ってるぞ、とゲーム側に言われているような気がします、過去作イチ敵が強いです。…そもそもシリーズ作全体的に見ても最終的には遠距離から魔術ぶっぱしている方が大抵強くて楽だったりしたわけですが。
ちなみに脳筋なら特大武器持ってジャンプ強攻撃がかなりの確率で敵の強靭を崩せます、「ジャンプ攻撃重要」と前述したのはこれがあるからです。敵のAIは基本こちらが攻撃の当たる範囲に入ったときにモーションに入るので「ダッシュで近づく→すかさずジャンプで強攻撃」で敵の初段より速く当てられることが多く、怯んでいるうちにバクステで離れて同じことを繰り返せば安定して戦えます。
あとはまぁ…やっぱり遺灰召喚と戦技、ゴリ押しが正義なんや。
敵の行動がメタすぎる
プライヤーの入力に対して反応し過ぎだと思います。エスト狩りみたいなのは昔からありましたし、インタビューで「ボタン入力に反応しています」という回答もあったので間違いないのですが、今作はあまりのもそれが露骨すぎるかと。アクションや格闘でもこの手のパターンはあるのですが、ある程度ランダム性というかゆらぎがあるものです、このゲームそれがぜんっぜん無いですからね。
しかも過去作より無駄に賢くなっていて、連撃コンボ系をこちらとの距離を見て途中で辞めたりするし、続ける場合でもその派生の仕方も変えてくるので前述した強さと相まって本当にパターンが読みづらい。
相変わらずイベント進行フラグが分かりづらい
シリーズ自体こういうゲームで、それこそイベントをきっちり全部こなそうとするなら攻略サイト必須なレベルでフラグがわかりづらいです。そしてオープンフィールドになったことでそれがより顕著になってしまいました。ダンジョンクリア型の場合、大抵拠点がフラグの更新地点になっていて、そうでなくてもダンジョン道中をきっちり探索していればNPC発見できて進んだりしたので、コンプは難しくてもある程度は進められたのです。しかも今回時間の概念もありますからね…本当にフラグがどこにあって、そしてどのタイミングで消失してしまうのか全然わかりません。
今作は本当にただ遊んでいるだけだとイベントが全然進まない、多分見逃しているものが山程あります。こればっかりはクエストマーカー的なもの欲しかったなぁというところ。 SNSやらでやたら名前を見かけた「ラニ」なんですが、私ず~っと会ったこと無くて(多分レベル70ぐらいまで)、結局調べてみたら一番最初の教会に夜に行くと会えるらしかったです。そんなんわかるかよ!て話。しかも進行度的にフラグが消滅したらしく、知ったタイミングで会うことはもう出来ませんでした。
NPCイベントが完全に世界観を知るためだけの自己満ならともかく、普通にアイテム取得条件になったりしますからね…。
アイテムソートの方法はどこかに表示しなさい
新規アイテムの確認めんどいなぁとか思いませんか?私はずっと思っていました。で、ボタンガチャガチャ試してたら左スティック押し込みでソート順変えられることに気づきました、お試しあれ。
総評
完全特化タイプのゲームなので人は選ぶ。ただハマると本当に時間を忘れて遊んでしまう中毒性。世界も非常に広く、気持ち悪く、そして美しい。フィールドがただの舞台でしかなく、従来作よりレベルデザインが大味なのが少々残念
数で言えば賛否両論や悪いところの方が多くなってしまいました。シリーズ通して「相変わらず」なところも含めてなので、フロムの哲学なのかただファンに甘えて改善していないだけなのか…そこの真偽はわかりませんが、厳しいことを言うと根本的な部分は別に進化していないです。
言ってしまえば本当にシリーズ作品がオープンフィールド化しただけなのですが、それだけでこうも魅力的で楽しいゲームになるのか!というのは元々のゲームの完成度があってこそというのはあるでしょう。そのまま持ち込んできたようなシステムやレベルデザインは今作と微妙に噛み合ってなかったりもして残念な部分ではありますが、オープン化したことでアクションよりRPGに偏った文法になったんだなと考えればそれも納得できることではあります。
細かい粗は多く、AAAタイトルのようなオープンワールドを期待するとがっかりしますし、シリーズプレイヤーからするといつまで経っても…みたいな部分もありますが、その辺りを加味しても抜群の面白さで屈服させられる魅力と個性があるゲームです。というか中小の開発規模でこれだけの世界とボリュームのタイトルを作れただけでも驚異的なレベル。総括するとフロム・ソフトウェア凄いですわ。
余談:メタスコア97点の価値はある?
ないですね(バッサリ)
いや、だって言ってしまえば「ダークソウル4」ですし、人を選ぶことは何も変わりません。オープンフィールド(ワールド)ゲームとして何か革命をもたらした、進化した要素は皆無ですし、極端なことを言ってしまえば「UBI製法」で作られたゲームです。シリーズファンの私が贔屓目に見ても、俯瞰で考えれば85点ぐらいだと思います(人を選ぶゲームとしてはこれでもかなり高い)。
点数を金で買ったんじゃないかとか色々言われていてその真偽は私達にはわかりませんが、単純にレビュアーの好みの偏りの可能性もありそうです。もともとフロムゲーは固定層しか遊ばないコアなタイプが殆どですし、全体のレビューサイトの数の少なさからも「そもそもプレイ&レビューする気無いよ」てところが多いだけかもしれません。
少し前、真・女神転生5の発売時期に、とあるサイトの公式レビュアーがありとあらゆる要素をペルソナ5と比較してあれが駄目、これが駄目、と卑下して点数をつけたことがあり、蓋を開けてみたらその人は過去の女神転生シリーズは勿論、ペルソナ2以前の古い作品も触ったことがない所謂「リファイン後のペルソナ信者」だったことがわかりました。当然周りからは「公式のレビュアーとしてそれはどうなんだ」という疑問が投げかけられましたが、罵詈雑言でそれに応対してプチ炎上していましたね。
まぁレビュアーも一人の人間、好みもある。それでも個人でなく公式であれば可能な限り中立的に、俯瞰的に評価すべきだとは思いますが、それを意識して評価できないレビュアーもいるのでしょう。今回の不自然な高得点と「革新的」とか言っている内容はそういう「妄信的信者レビュアー」の記事なのかもしれません。
困ったらこう進め
公式にプレイガイドのページもありますが、一応主観で「こうすると楽だよ」的なもの。ちなみに脳筋よりの上質ビルドですが、色々試したかったので魔術以外はそこそこ使えるサマルトリア型のステ割り振りをして進めています。
詰まったらとにかく探索
メインは各大ボス毎にかなり極端な強さに設定されているっぽいので、そのままストレートに進めば確実に詰まります。寄り道しまくって装備やアイテムを集めていれば自然とレベルも上がり、いつの間にか攻略できる強さになっていますよ。
付近の雑魚モブのソウル量、体力で適正を見極める
一応開発側が想定したルートというのがあるっぽく、同じタイプのモブでもエリアによって明らかにタフさとソウル量が違います。これを見ながら「どの順番でエリアを制覇していくか」考えればいいと思います。
※マップで祝福一覧を開くじゃないですか、多分ですけど左から順に敵が強くなっていると思います。ケイリッドは赤獅子城方面だけ割と序盤の進行になるっぽいですが、それ以外はリストの通りではないかと。
辛かったらとにかくレベルを上げて生命力を
探索メインで進めても辛くて詰まったら潔く稼ぎましょう。パラメータ自体の割り振りとは別にレベルアップで防御力も上がっていきます。また、生命力は40(人によっては60)まで迷わず振ってしまって構いません、それぐらい無いとどうせ耐えられなくなってきます。
武器強化の比率がかなりでかい
レベル自体を上げるのも重要なのですが、武器強化による恩恵はそれ以上に大きいです。自分のメイン武器があれば出来る限り最大まで強化したほうが良いでしょう。序盤は強化素材が有限なので悩んでしまうかもですが、進行度に合わせて(ちゃんと探索していれば)無限購入できるようになるので心配することはありません。
戦技は全体的にかなり強力
付け替え自由ですし無くなりませんからガンガン試しましょう、何れもかなり強力です。一部はナーフ調整入るんじゃないかってぐらいぶっ壊れています。ちなみに戦技自体の強さは武器の強化値に依存します。
遺灰はプライドが邪魔しない限り使うもの
一番最初に貰えるクラゲだけでも十分役に立ちます。今作の敵の強さ、配置を含めた調整を考えると正直これ前提な気がしないでもない。絶対ソロで踏破する!て目的やプライドが無い限りは解禁すべきです。
使い勝手の良い攻撃手段を覚える
レビューで挙げた「特大武器ならジャンプ強攻撃」とかですね、これは大武器2刀流でも通用します。ガン盾戦法で行きたいなら大盾持って戦技に「鉄壁の盾」をつけるとスタミナ削られなくなります(発見してバグじゃないかと思った)。あとは槍持ってチクチクすれば殆ど隙は生まれません。自分の使う武器に合った有効な手段を見つけましょう。
中盾はかなり鍛えるまで微妙
割と序盤から物理カット100%が手に入りますし、放浪騎士なら初期装備なので頼りがちですが敵のスタミナ削りがエグいです。盾を積極的に使いたいなら大盾ビルドの方が良いでしょうし、そうでなければ少盾持ってパリィとコロリン主体の方が安定しましたね。中盾はそこまで連続攻撃に耐えられないし、かと言ってパリィは判定厳しすぎてメリットがあまり有りません。要所で盾ガードしながらモーションを盗みやすい攻撃は中コロリンで回避する的な対応が求められてきます。
何かしら状態異常が入る武器は大抵強い
出血、毒、腐敗、何れも強力です。もし武器選びに悩んだらこれらの異常を付加できるタイプを選ぶと攻略が有利になりやすいと思います。元々出血特性を持っている武器に更に別の異常付与特性を付けるとかもありですね。
隠密超大事
フィールドは馬で駆けていればスルーできますがダンジョンは無理です、なので隠密しましょう。見た目的にはしゃがむだけですが敵の感知範囲がむちゃくちゃ狭くなります。勿論それで奇襲をかけてもいいのですが、スタブで倒しきれない強モブだったり、1体狙うと他のも釣れてしまうような場所はそのままスルーするのも大いに有りです。
敵AIはこちらの行動に合わせたパターンを変えてくる
特にボス戦とかで「全然差し込む隙が無い!」て時は自分もワンパターンな行動(例えば後コロリン連打とか)していないでしょうか?敵は「対象との距離」「対象の行動」から自分のパターンを決めてくるので、同じ行動をするとずっとハマってしまうことがあります(言い換えると誘導できるということでもある)。
横や前コロリンしたり、一撃盾で防いで連撃誘ったりして隙を作りましょう。所謂エスト狩りみたいな感じで、過去作からずっとあった仕様ですが、今作はかなり露骨な上敵の行動自体が速くなっていて、待っているだけだと本当に隙が生まれません。
遠距離攻撃の手段は必ず1つは持って
敵を1体ずつ釣るのはソウルシリーズの常套手段です。また近寄りたくない相手を遠巻きに倒したりもしますし利用する機会が多い。何かしらの魔法が使えるビルドならそれでもいいですし、物理ビルドなら弓、クロスボウ、あるいはアイテムのスローイングダガーやククリ、どれかは用意しておきましょう。
各地の商人から情報を買う
レビューの方で「ノーヒントが多い」的なことは書いていますが、実はある程度はこの商人から買う情報であたりを付けることが可能な場合もあります。
新しいエリアはひたすら街道沿いを進もう
街道は祝福が多く、その間隔も「都会のバス停かよ」てぐらい短いです。街道を歩いている敵はスルーしながらガンガン祝福をアクティブにして、それからそれぞれにファストトラベルして周囲探索、というのが効率が良いと思います。
崖下は壁際をなぞって移動しよう
断崖になっているところはミニダンジョンや坑道の入り口があることが多いです。これらの攻略は自身を強くするのにほぼ必須なので見つけられた分だけ有利になります。
マップ上で広く見えるところはだいたい廃墟系がある
基本崖とか段差が多い構造なので、平地とか森とかで広く場所が取られているところはだいたい何かしらあります。
廃墟には基本階段がある
各地の廃墟の攻略は基本「敵殲滅→地下階段発見→アイテム回収」になります。階段が隠されている場合もあるので怪しいところはちゃんと武器を振ってね。
黄金のルーンはレベルアップの微調整に
探索していると山程手に入るこれ、アイテムとして使うとソウルが取得できますが、基本はストックしておき「あとちょっとレベルアップに足りない」て時の調整用にしておくと良いと思います。これによって不意に大量のソウルを死んで失うことをかなり防げますから。
自分なりの稼ぎ場を見つけよう
調べれば出てきてしまうと思いますが…まぁ遊んでいるとなんとなく「ここ稼ぎやすいかも」みたいなところが見つかります。ゲームとしては後半に行くことになるであろうケイクリッドの敵はソウル量が多いため、そこで楽に狩れるところを探すと良い感じ。
未踏の地、ダンジョン、ボスに挑むときはソウルは空に
アイテムを買うなり武器を強化するなりレベルを上げるなり、とにかく手持ちを使い切ってから挑みましょう。結局このゲームの死亡リスクってソウルロストだけなので、そのソウルを持っていない状態なら実質ノーダメージなわけでして。