【ネタバレ注意】大風呂敷だったけど本当にきれいな形で畳んでくれた暁月のフィナーレ6.0を語りたい

ゲーム

明日明後日はクリスマスですね、週末(終末じゃないよ?)ということもありますし、皆さんなにか予定は入っていますか?私は当然の如く何もありませんよ。オミクロン株の市中感染が確認されていますし、国内全体で見ればまだピーク時より全然マシな状態ではありますが、引き続き外出時は気をつけて、密もできるだけ避けていきたいところですね。

さて、ペース的には遅いと思いますが、ようやく暁月のフィナーレのメインストーリーをクリアしました。もうパンデモニウムも行けるようになっているのでFC的にはそっちに話題がシフトしております。私も昨日はガッツリ余韻に浸っておりましたが早速経典集めに奔走しつつ、DPSのレベルを90に上げなくては(タンクとヒーラーは1ジョブずつ終わりました)。

総評

レビューのときは最後に持ってきていますが、今回は感想なので最初に書いてしまいましょう。個人的な評価としては

素晴らしい出来だった。これだけ長く、続編続編で広くなった話を極端に破綻させず、よくきれいにまとめ上げた。

というところに落ち着きます。どうしても回収しきれていない設定や、力技で展開を作っているところもあるわけですが、ここまで長編になるとしょうがないことです、新生をスタートしたときからストーリー全部が決まっていたとしたら話は別ですがそんなことはまず無いでしょうしね。風呂敷は広げるのは簡単だし楽しいけど、キレイに畳むのがとても難しい。

ちなみに優劣をつけるのであれば

漆黒>>暁月=蒼天>紅蓮(ドマ)>>>紅蓮(アラミゴ)>新生

てな感じでしょうかね。漆黒は本当に素晴らしかった、粗捜ししようとしても殆ど見つからないぐらい全体の流れもクエストの具合も丁度良く、最初から最後までずっと楽しいんですから。まぁ漆黒は完全に別世界の話ということで暁とアシエン絡み以外全てが「ポッと出」というのもあり話が組みやすかったと思います、ので公平な比較ではないかも。

さて、暁月ですが、今までの拡張が連続ドラマだったとすると「2時間映画」という印象がしっくりきます。各エリアが短く話がどんどん進んでいくのです。ただ、その短い話をクエストで無理やり引き伸ばしているような感じなのでとにかくクエスト周りが「冗長」になってしまっているのですね、新生の時みたいに「今それいる?」「やること分割しすぎじゃない?」というものがところどころ散見されます。ストーリーの進行速度とクエストの内容が噛み合っていないというか…プレイヤーにとってはクエストの「必然性」てのが納得するのに必要だと思うのですが、この辺り漆黒が非常に良いバランスだっただけに余計気になります。

ストーリー進行1に対してクエストが1用意されていればいいところ、実際はストーリ-1に対してクエストを2~3こなさなきゃいけないような感じです。ストーリー自体は長くともテンポは良いのに、クエストがそれを阻害しに来ています。

また、シーン毎の掘り下げが足りないことで新しいNPCに関しての描写不足が目立ちます、みんなが新生編のムーンブリダみたいな。恐らくそうなった性格とか、行動に至るまでの経緯とかに色々理由があるはずなのにそれらが殆どダイジェスト&本人や周りのセリフのみの描写になっていて、プレイヤー側に伝わりにくいなぁという風に思いました。

全体の流れや登場NPCも凄く魅力的で良かったのに、終わってみると「打ち切りが決まった漫画の終盤の急ぎ足感」があったのがちょい残念なところです、この後記事で色々突っついていますが、その殆どがこの「急ぎ足感」がなければクリアできていたんじゃないかってところばかりですし。

サブクエもちょくちょく進めていたのですが、全体のストーリーの補完になるようなものは別に…。これまで「大体アラグのせい」だと思っていたものが「だいたい古代人のせい」になったぐらいかなぁ。まぁ現時点で描写不足の部分を6.1~6.5で補完するかもしれませんし、最終評価は6.5が終わった時点になるでしょうね、アップデートを楽しみに待ちましょう。

ところで、ここまでスケール大きくして今後どうなるんでしょうねぇ…一応エメちゃんのセリフが伏線になっていそうです。WoWが既に通った道ですが、参考にするなら宇宙から更に手強い侵略者が!とか別大陸別世界(例えばパンダの国とか)に行く、ですね。

個人的に気に入ってるところ

NPCとの同行

オフラインRPGの仲間みたいな感じで一緒に動けるのが良かったです、要所要所で専用会話があるのも掘り下げ的な意味で好きです。ただ、エーテライト使うとはぐれてしまうのはダルいだけですね。お前ら普段使ってるだろう!?て突っ込みたくなります。また、マウントにも対応してくれないのがちょっとね…エメトセルクなんて直前のイベントで乗り物呼び出してたじゃねーか!と突っ込みたくなります。

せめてはぐれた場所から再開できればよかったのに…スタート地点に戻されますからね…。

アサヒ君が最後までブレなかった

紅蓮のドマ編で登場し、とても純粋な「悪役」。FF14はどこかワンピース的な演出というか、敵役として出てきたキャラでも「実はこんな過去が~」「こんな経験をしたから性格が~」みたいな演出が多く、若干そういう要素に胃もたれも感じるようなところに出てきた「人間味のある真性クズ」なので非常に(悪役として)好感が持てます。

最終盤に乗り移られたファダニエルとしてではなく、アサヒとしてちょっと再登場するわけですが、本当にブレないし素晴らしい。そしてタイミングとセリフ的にもプレイヤーにとってはスッキリするような場面だったでしょう。

エメトセルクがかっこよすぎた

まず語り手として登場したのがにくい、相変わらず捻くれた表現をしてくるのですが、そこに来てサベネア島突入時のアレは笑いました。

さて、人気が出たキャラというのもあると思いますが、描写が凄く丁寧ですね。セリフも多いし重要なシーンも多いのですが、初登場時からずっと性格も立ち位置も信念信条もはっきりしていて、かつシナリオの都合で改変もされておらず、ずっとかっこいいままでした、実際描写にはかなり気を使ったんじゃないですかね。責任感が強くて根が真面目なのがきっちり現れていました。

相方のヒュトロダエウスも非常に魅力的で、その距離感も絶妙でした。「男同士の間柄でそんな言葉ポンポン吐くかなぁ?」というセリフはちょこっとありましたが、それはまぁヒュトロダエウス自身の飄々とした性格とか古代人の価値観とか、そういうものかなと納得できるレベルのものです。アゼムは登場しませんでしたが、きっと凄く良いトリオだったんでしょうね。

古代編で「ヘルメスの感情が理解できない」とか「アーモロートを再現してヒカセンを招き入れた自分の意味がわからない」と言っていたのが好きです。色々失って、かつ色んな「人」として生きたことで感化されたこともあり、寂しさや恋しさを感じるようになったんだなぁと。ヒュトロダエウスとのやり取りは毎回悪態をついたり愚痴を吐いたりしていたのですが、それも含めて当時彼は幸せだったんだろうなぁと思うとニヤニヤしてしまいます。

ヴェーネス(ハイデリン)がかっこよすぎた

これ声優さんの演技と演出の勝利です。古代編から現代へ戻る時のイベントのヴェーネスまじでかっこいい、ホント鳥肌立ちますよ。これまでプレイしたヒカセンはハイデリンに対して「ん?こいつなんか怪しくね?」「実は黒幕なんじゃね?」みたいな不穏な空気を感じ取っていたと思いますが、それを払拭しつつ、本当に最初から一貫した信念の元に行動をしていたというのが納得できる性格とムーブでした、人を最後まで信じ、人のために行動した自己犠牲の鏡。

「終末に抗える強い人」が出てくるよう、意図的に試練として辛い環境を作っていたのはまぁ賛否あるとは思いますが、所謂「我が子を谷底へ突き落とす」的な、「若い時の苦労は買ってでもしろ」的な、人という種に対しての母親みたいな存在なんだろうと思うことにしています。というかそうしないと何れ星自体が終末にやられて死んでしまうことがわかっていたわけですし。

どんどん株が上がっていくウリエンジェ

第一世界に渡ってから人間性と口調が柔軟になり、同時にネタキャラ枠として確立した彼ですが暁月でもその存在感は健在。エーテル酔いの時の体育座りや、寒さで声が震えているところには笑いました。それでいて締めるところはきっちり締める、良いセリフを吐くんだこれが。変にでしゃばりすぎず、でも存在感はちゃんとあり、凄くバランスが良いキャラです。今回サンクレッドやヤシュトラはあまり目立たなかったですしね…。

ラハ君が水晶公ムーブになる瞬間

第一世界の水晶公に比べるとどうしてもナヨナヨしていて頼り気がないラハ君、ところどころ凄く凛々しいシーンが有りました。個人的には水晶公ムーブのラハ君大好きなのでもうちょっと彼を活躍させて欲しかった。

「ラグナロク、発進!」

これアルフィノ君に言わせなかったヒカセンいる?

助けられない人は結局無理という非情さ

王道的な流れだったらこれは間に合うだろうなぁって流れのところで容赦なくNPCが死にます、名無しモブだけじゃなくて、ヒカセンサイドと関わった名有りNPCでも関係ないところが良いですね。というか今回は全体的にNPCの命は軽めです、そしてそれがまた終末感ある。終末後のラザハンのクエスト好きです、色々と容赦なさすぎる。

ラスボスが概念的な何か

これは実際賛否あると思うし、良くも悪くもなところなのでしょうが、私としては非常に「FFらしい」と思いました。なんだかんだこのシリーズ、最後の最後って敵の存在が肥大化しすぎて抽象的になっていること多いんですよね、パッと思いつくだけでも3、4、5、9、10はそうかな…あれ、実際は半分くらいか?

「寒夜のこと」クエのステルスゲー

かなり評判悪いみたいなのですが、私的には別に気にならなかったです。一回こっきりですしね、同じようなものが複数回あったらガッツリ評価を下げていたとは思います。難易度的にも敵の感知範囲理解していればまぁ問題ないレベルでしょう。ここぞとばかりに自慢しますが、初見で一回も感知されずにクリアできました。

個人的に気になったところ

シャーレアンの謎が全然謎じゃない、ヒント多すぎ

関連クエストのだいぶ序盤で「ああ、これはノアの方舟的なやつだな」て殆どの人が気付けると思います。だからこそ暁面々の察しの悪さにモヤモヤ、君たち賢人でしょ?ここまでわかりやすい展開ならもっとプレイヤーに対して種明かしをしたときに「そうだったのか!」と感じられるようなどんでん返しが欲しいものです。

ガレアン人がクズにしか見えない

迫害されて大陸を渡ってきたという経緯があるとはいえ、エオルゼアに来てからは基本他国への侵略と属州に対しては理不尽な弾圧を繰り返してきた帝国(ガレアン人)ですが、交流してみると一転してすごい被害者ムーブ&超選民思想。「おまえどの口が言ってんだ」と突っ込みたくなってしまいます。第一軍団長(クイントゥス)に関しても、最もらしいことを言ってきますが詭弁な上ブーメランでもあり、ただの「頭のかったい融通が利かないおっさん」ですよね。

と、ゲームから受ける情報だけだとそうなってしまうので脳内補完。まず帝国は「軍国主義」であるということを理解し、そういう教育が徹底されてきていただろう、と思います(大戦末期の日本かな?)。また、その上で元々「アシエンが帝国を作った」というのはこれまでのストーリーから明らかになっていて、アシエンは自分たちこそ「正しい人の姿」であり、今を生きている人は害虫レベルにしか見えていません、私達で言う蚊やゴキブリぐらい命が軽い。なので選民的な思想も教育の中にあったのではないかと思います。軍国主義+選民教育の結果が「アレ」なんだ、とすると、民間人の言葉の印象も変わりますし、クイントゥスも自害したこと含めて「誇り高い真っ直ぐ(不器用)な軍人」に見えてきませんか?

アラミゴ人も基本クズの描写が新生時代からずっと目立っているわけですが、それでも「ずっと弾圧されてきた背景」というのが語られていて、かつ実際紅蓮ではそういうシーンも差し込まれているので、歪んだ人格が多いことも含めてプレイヤーも納得しやすいんですよね。今回のガレアン人に関してはそういう描写が無かったので、脳内補完しないと本当にただ「極端に拗らせた連中だなぁ」という印象しか持てなくなってしまうのです。

ただ、軍団長の青燐水の使い方に納得していないユルスの描写や、いざ派遣団の援助を受けることになったときに国民の中では「良かった」という反応があるのがまた生生しくていいですよね、結局一枚岩じゃ無いんですわ。ミクロかマクロか、視点で違うのが良いしそれが当たり前。

アニマの「おまえこれで終わりかよ」感

なんか凄い大ボス感溢れる登場したと思ったら即次のIDの3ボス扱いで、そこで倒したらもう出番終了とか…。登場したと思ったらその後のIDですぐボス戦で終わりっていうのが味気ない。もうちょっとアニマの存在によってこういう被害が~的な具体的な描写があってからの戦闘のほうが良かったです(まぁ実際テンパード化という被害の描写あるわけですが)。というか討滅戦扱いの敵でいいような…。

ゼノスの扱いに困っていませんか?

ゼノス自体は私も好きでしたし、実際に人気もあったんじゃないでしょうか…生き返らせる前までは。生き返ってからムービーでちょくちょく「一方その頃」的な扱いで登場していますが、ぶっちゃけ復活後の彼の存在って殆どストーリーに影響与えていないんですよね。ファダニエルとタッグを組みずっと動いていますが、ゼノス抜きでファダニエルだけでも同じムーブは可能なものばかり。

最後の拳での殴り合いからセリフ、これ自体は選択肢も含め良かったです、ヒカセンの悪そうな笑顔がとても良い。英雄として色々背負った状態ではなく、あくまで一介の冒険者としてただ強い相手と戦う、みたいな潔さと演出が。でも、これを差し込んできた場所がよろしくない、ストーリー的にも全ての元凶を倒してうおおお!ってのところでもあるので正直「まだこいつ来んのかよ…」な感じが否めないのです。もっと早い段階で消化すべき相手だとは思うのですが、暁月の全体の流れと最後のセリフを見ると「じゃあどこに差し込むべきだったのか」と言われても答えられない感じ、本当にストーリーにうまく絡まない人なのです。

邪推ですが、「ヒカセンの最強のライバル的なキャラを置いておきたい」「最後にこういう演出の戦いを描きたい」「プレイヤーに対する開発のメタ的なメッセージ」が先行しすぎていて「メインストーリーにどう絡ませていくか」というのがいまいち整理できていなかったのではないでしょうか。「ヒカセンと対になる存在だからこそ孤高として描いている」とかなんとでも言える立ち位置ではありますけど。

あとなんか性格どんどん丸く、かつ饒舌になってますね。ユルスに対して凄いきっちり回答してあげているのが意外で…登場時の彼だと無言で斬り伏せて「…つまらん」とか言って終わりそうな人だったのに。

細かいことだけど最後の最後に呼吸が止まる描写、好き。

体乗っ取ってなにもせんのかーい!

ある種ゼノスがストーリーに絡む貴重なシーン。プレイヤーの体を乗っ取って「早く取り返さないとまずいですよ~」とメタルギアなステルスゲーが開始されるわけですが、普通にギリギリのところで追いついてしまい、そのまま普通に体を取り返せてしまいます。

いや、もうちょっとね…何かこう味方への被害とか…あるいは一般兵になっているヒカセンにみんな気づかず、エーテルが見えるヤシュトラだけ先に気づいて…みたいな流れとかね。

なぜなにアモン君大出世

ファダニエルの前の魂がアモンだったわけで、これに関しては別に「アモンでなくてもよかったじゃん」と思いますね。というより彼に関する掘り下げや伏線って今まで無いんですよ、アラグ時代のすごい人、て事以外全部設定が6.0で出てきたものですし。クリタワレイドでボスとして出てくるだけだし、キャラとしても14オリジナルではなく3のオマージュですし。

本来なら他のNPCをもう少し前から登場&育てておいて、それを暁月でファダニエルとして、かつヘルメスの魂を継ぐ者として伏線回収、てのが扱いとしてはベストだったの思うのですが、アモン君ポッと出過ぎて、最終的に「だからなんなの?」という印象しかないです。

登場人物の中で、アラグ関連使いやすそうだったからかなぁと。性格とか思想云々も今まで出ていないのが逆に6.0で一気に色付け出来て楽でしょうしね。

ゾディアーク退場早いよ

中盤で普通に討滅戦でいなくなってポカーン。確かに鏡像世界が全部融合したわけではないし、核(エリディプス君)が抜け落ちた不完全な状態だから弱い、というのはわかるよ?わかるんだけど、長いメインストーリーがずっと「光のハイデリンVS闇のゾディアーク」という構図を中心に動いてきていて、こんな淡白な登場&退場悲しすぎませんこと?これ以降は光と闇の戦い、というのが無くなって人類と災厄(終末)との戦い、に構図が完全にシフトしますし、幕引きとしてはちょっとさっぱりしすぎなのでは…。

せめてゾディアークが復活したことで何かしら世界に影響が出て、その後なんやかんやあったけど理が乱れるとしてもやっぱ倒さないと~みたいな描写が欲しかったです。

ヘルメス君はもうちょっと掘り下げようよ

非常に重要人物(というか全ての元凶)であり、恐らく古代人に対する現代人目線(そして価値観)な存在なわけですよね、偏り過ぎではあるんですけど。周りの古代人が当時の当たり前であり自分が異端であったことや、メンタルが繊細故に蝕まれていく過程がもうちょっと描写されていればな~と、この辺も脳内補完しないとちょっと弱いんですよね。

色々と突っ込もうとするときりがない人なのであえては書かないですが、心情と行動にブレがあり、言っていることとやっていることもところどころ矛盾しているんですよね。

まぁ「答えを探している状態」だからこそ、色々迷ってその時々で微妙にブレるわけで、それがヘルメスというキャラの個性であり在り方なんでしょうけど。実際「僕は正しくないけど、君たちも正しくない」て自分で言っていますしね。ただその「ブレ」の部分がもっと説得力ある形で描写できていればなお良かったなと。記憶改変時に「私は最後まで人として抗う」と筋を通したのはかっこよかったよ。

終末の原因がポッと出過ぎて…

これまでの話の中で散りばめられたものが繋がって、とかではなく暁月で登場した概念(デュナミス)の力で、それを認識し、扱うキャラ(ヘルメスとメーティオン)が同じく暁月初登場というのがなんかなぁと…。キャラ自体は凄く良くて好きなんですけど。

ただ、ちゃんと見ていくと今回のラスボスってメーティオンではなく「終焉を謳うもの」なんですよね。「どんな状況にあっても生きることを諦めず、前を向いて進んできたヒカセンと暁」に対して「生きることを無意味とし、命は無価値で、みんなで諦めるのが最良」と(受け取ってしまった)概念が形としてメーティオンに宿っている、というだけであって。

積み重ねがあると言えば「これまでの軌跡そのもの」ではありますし、それを感じさせる描写は実際多いのですが、固定の存在を引っ張ってきているわけではなく、具体的な伏線が無い状態なのでどうとでも展開出来てしまったんじゃなかろうか…と。

レポリットまわりのクエスト全般

ここはストーリーというより特にクエスト関連がダルく感じたところ。ゾディアークが死に、間もなく星に終末が訪れるから急がなきゃ!てところでなんで悠長に観光してんだよ!と。新生における珍味クエストみたいな引き伸ばし感と場違い感がありました。

違う種族を知ったり文化交流するクエってそれ自体は嫌いじゃないんです、ここら辺のクエスト群も単体であれば別に悪く感じなかった、しかしタイミングが悪い。ストーリー的にも「一刻も争うぞ!」みたいな流れになっていて、プレイヤー的にも「先を知りたい!」という気持ちになっている中、むっちゃダラダラ焦らされている感じ。

メーティオンを追いかけるクエスト

これに関して言いたいことは唯一つ、本当に引っ張りすぎ。

尾行系クエスト

ワンポイントの味変的な感じで入ってくるなら良いと思うのですが、いかんせん数が多いですね。尾行クエストがあるところは「どうぞこの影に隠れてください!」的なわかりやすいオブジェクトがあって、それを使いながら追いかければまず失敗もしないので難易度的にも消化試合な感じです。

最後にもう少しだけ

色々突っついたけど重箱の隅ですよ、色々考えようとしなければ力づくで「良い話だった」と思わせられるほどストーリーと演出にパワーがありました。好きなシーンも沢山ありました。

オールドシャーレアンにみんなが集うところとか、ヒカセンが紡いできた絆が結果を出したんだなぁと思いましたし、ずっと子供を突き放していたパパシュノがデレて親の顔になるのとか本当にたまらない。…パパシュノが脱出案を保留にして終末抵抗案に賭けた理由が「月の主食が人参だったから説」好き。

また、最後というのもあって暁のメインの面々との絡みが多かったのが嬉しかった。これに関しては暁が好きかどうかによると思いますが。だからこそ、ラスボス前に味方を強制的に帰還させて自分1人になるヒカセンかっこよすぎた。

書こうと思うとまだまだ書けてしまう…のでこの辺でお開きにします。


ヴェーネス「あなたの旅は、良いものでしたか?」