お久しぶりの更新です。皆さん生きていますか?私は生きています。
仕事とか諸々忙しくなって相対的にゲームを遊ぶ時間は減っています。が、全く遊んでいなかったわけではなく、単にその時間の多くがモンハンに割かれていただけです(もうちょっとでMR999だぜ)。やりたいオフゲー色々あるし、そうでなくてもドラクエ10もFF14もウォーフレも止まっている。なんで一日って24時間しか無いんでしょうね?
さて、今更このゲームですか?てぐらい発売から時間が経っています。事実私の家でも初回限定版の箱が埃被っていたぐらいなので…。なんかこう、暫く手を付ける気にならずに放置してしまっていました。遊んでみたらガッツリハマって一気にクリアまで進めてしまったぐらいなんですけどね。
ちなみに当然アップデート後の所感であり、最初期の頃に「視点が~」「マップが~」という愚痴をTwitterで見聞きしましたが、それはわかりませんですはい。そして例のごとくネタバレも注意です。
いいところ
悪魔のモデリングのクオリティが高い
凄く良いですよ、かっこいい!かわいい!そしてエロい!こればっかりは文章でどうのこうの言ったって伝わらないだろうし
「ここから先は君自身の目で確かめてくれ!!」
良い意味で期待を裏切る展開と魅力的な世界観(中盤まで)
シリーズとしての共通である「身近な日常とリンクする舞台」というのは守りつつ、良い意味で予想を裏切る展開が多く、これまでとはちょっと違った切り口のところもあったので進めるほどに期待が膨らみました。…膨らんだんですけどね…。
会話はこまめにしようね
シナリオ進めていくと、少し前に話をしたNPCの会話内容が変わったりします、結構頻繁に。マップアイコン上の見た目でわかるので、ぜひ会話しに行ってみましょう。今作は全体的に悪魔勢が生き生きしていて面白いです。
新しい思想のマルチエンドルート
ちょっとネタバレ入っちゃいますが、単純なロウ、ニュートラル、カオスな分岐では無くなりました。といっても真3以降はみんなそんな感じですが。無理やり紐づけるなら「ロウ-ニュートラル」「ニュートラル-ダーク」「カオス-ライト」(あと隠しルート)な感じですかね。このカオスだけどライト寄りってのと、ニュートラルなのにダーク寄り、てのがシリーズ的には変わっている感じ。ロウは最終目標はディストピア的だし盲信的なのは相変わらずだけど一番苦悩とか葛藤が描かれているんじゃないかな。
おそらくシリーズいちロウサイドがゆるい
ロウは開発に嫌われているんじゃないかってぐらいシリーズ通して扱いが悪いというか…貧乏くじ引かされるというか…。シナリオ上プレイヤーにルートを選ばせなければいけないので、それぞれ思想が極端に描かれるのはしょうがないのですがロウはいつもそこで割を食っている感じ、あと変に腹黒いやつが紛れ込んでいたり。
今作はメインでの流れはまぁあまり変わらないのですが、各所にいるNPC天使とかと会話するとなんとなく「ゆるさ」が伝わってくるのです。洗脳されるレベルで盲信している感じではないんだなぁ的な。後半のメルキセデクのフリークエストとか凄く会話の流れ良かったですもん。
主人公、仲魔共に育成がしやすい
「写し身」というアイテムがあるのですが、これが本当に一役買っていますね。その悪魔が持つスキル(主人公の場合は耐性も)継承できるのですが、それなりに入手手段が用意されていて、かつ継承に制限等が無いため本当に自由に育成することができます。
特に主人公の耐性は、写し身を使いつつ部分的に「○○無効」系のスキルと組み合わせることで簡単に弱点を減らしたり、あるいは無くしたりできますし、「主人公の死=ゲームーオーバー」なルールである以上この「扱いやすさ」が非常にうまくマッチングしています、厳し目の戦闘難易度を気持ちよくしてくれている大きな要素です。
最後半の良いスキルを持っている高位悪魔に関しては、写し身も無駄遣いするのは躊躇するほどには入手難易度が上がるので、その悩ましい当たりもまたグッドですね。まぁ周回すれば関係ないですけど。
仲魔に関しては、育成してから合体すると出来上がった仲魔のステータスにボーナスが付く仕組みがあるため、これと写し身、スキル属性との相性を弄る経典、お馴染みのお香をうまく活用すると低級悪魔でも十分強くさせられます。悪魔側にレベルアップ制度が導入されてから「お気に入りを育て続ける」というのはシリーズ上みんな可能になっていますが、それが今作はトップクラスに簡単です。
良好なレベルデザイン、難易度調整が絶妙
常に緊張感があり「やるかやられるか」というバランスを保ちつつも「理不尽な状況が極めて発生しにくい」というのがとても良いです。あ、ちなみに今作もプレスターンです(いつまでこのシステム続けるつもりなんだろう…)。育成面が緩く「対策が簡単になった」というのも1つの要因だとは思いますが、それ以外にも
仲魔もアイテムが使える(ようになる)→序盤から属性、蘇生アイテムが買えるため選択肢に幅ができる
仲魔の入れ替えのプレスターン消費が半分→相性やMPの残り、役割を見てガンガン入れ替えて戦える
マガツヒスキルが強力→一気に削り切る、守って乗り切る、復活と回復で立て直す、等が可能
ガードすると弱点やクリティカルを無効にできる→ダメージを軽減しつつ敵のプレスターンを増やさない
というのがきれいに噛み合っているな、という印象です。「おいおいこんなのどうやって勝つんだよ」みたいな壁ボス相手でも、アイテム、入れ替え、マガツヒスキルを駆使して粘って戦っていたらなんとか勝てたよ!みたいなケースが沢山ありました。本当にRPGを一人で普通に遊んでいて「よっしゃあ!」て雄叫び上げたの久しぶりですよ…。
最後半に入るまではずっと良好なバランスです。特に壁になるであろう「ヒュドラ」「ジョカ」「ラフム」「アリオク」あたりは本当に練られているのがよくわかります。
賛否両論
レベルによる強さ依存と取得経験値
完全にマスクデータっぽいんですが、どうも計算式にレベルが含まれている感じがします。アップしているパラメータ以上にレベルの影響が大きい…大きすぎるのです。
また、取得経験値自体が相手と自分とのレベル差で決まるので、「開発が想定する強さ」までは簡単にレベルが上がっていきます。ただ過剰なレベリングをしようとするとすごい苦労するというか、ミリ単位で伸びていく経験値ゲージを辛抱強く眺めることになるでしょう。
いいところで「レベルデザイン、難易度調整が絶妙!」と書きましたが、そもそも普通に進めると否応なしに「開発側の想定内」の強さになるので…ね。仮にレベルを多めにあげて楽をしたい、というのであれば主人公には福音書 (主人公のレベルを1上げるアイテム) 、仲魔には魔導書(仲魔のレベルを1上げるアイテム)を適時使ってくださいね、て感じで用意してあるんじゃないかと思います。
ちなみにシンボルエンカウントなので低レベル進行もできるでしょうけど、相手とレベル差が10ぐらい開くと、もう努力じゃどうにもならないカスダメしか入らなくなるので、ある程度上げていくしか無いと思います。
高低差のあるマップ、ダンジョンのギミック
先に言っておきますと、私はこれらに対して否定的な意見は持っていません。基本難解ではないですし、道中ところどころ「どうやって進むのかな?」と多少悩むタイミングが数回あった程度です。探索も含め楽しませていただきました。本当に駄目なのはデビルサマナーの中華街みたいなものを言うのだ…!(アマラ深界も今やると相当めんどくさいと思う)。
…が、なんか調べているとすごく評判悪いですよね、マップ。ということで賛否両論枠に入れさせていただきました。
※追記
ちょっと補足しますか。おそらくなのですが「探索好きの人ですらめんどくさく感じるかどうかのギリギリライン」を攻めているバランスだと思われます。そうなると特別探索要素を求めていない人にとっては本当に嫌な造りでしか無いんでしょうな…。それからマイナスポイントを更に上げるとすると
・全体マップが見辛い…高低差は色の濃淡で判断できるが重なっているところの道とかは確認できない(それを見つけてね、ていうのが開発側の意向かもしれないけれど)。
・ルートの解が1つしか無い…目の前に見えているのに行けない場所が大きく迂回して辿り着くところで、しかもそれしか正解がない、というのが幾つかあります。探索とオープンフィールドという趣旨であれば複数解がある自由度はあってもいいでしょうね。
・見栄えの変化が少ない…真3のボルテクス界も似たようなものだけど、あっちはまだダンジョンが豊富にあったので…。
そして私が大して不満なく楽しめたのは元々の適性もあるのだとは思いますが、テンノウズあたりで「あ、これはおそらくフィールドをダンジョンの1つとして認識して遊んだほうがいいな」ということに気づけたことかと思います。
元スペックの悪魔を召喚できない悪魔全書
前できていたのにね…。ただ今作のスキルの扱いの楽さを考えると、これもできてしまうと本当に自由になりすぎて苦労せず何でもできちゃう気はします。ので納得はしている感じです。
調子に乗ってガンガン強力なスキル積んだりレベル上げまくったりした状態で善処登録すると、呼び出し金欠になるので注意しましょうね。
1つしか持てない写し身
これもなぁ…複数持てたらバランス崩壊する、というのは目に見えてわかるのです、だからこの仕様もしょうがない。ただ、入手手段が色々ある分、マップで見つけて「これ以上持てない」と言われたり、仲魔からもらった時に「すでに持っていた」と言われるのはやっぱテンション下がります。特に高位悪魔でこれになると「もったいなかった感」が凄いんですよ、持てないぐらいだったら適当にメイン火力の仲魔とかに使ってしまったほうが良かったわけでして。
持てるスキル総数がだんだん開放されていく仕組み
これも凄く難しい問題です。基本進めていくごとにだんだん枠が開放される(できるようになる)わけですが、制限されているうちは結局それが「過程」であることがわかってしまっているので、仲魔も本気を出して育てないし、写し身も最低限しか使わなくなっちゃうんですよね。
ただ、じゃあこれが最初から全部開放されていたら、と思うと、おそらく今のシステムのままだとバランス崩壊するぐらいには温くなってしまうでしょう。
BGMは可も無く不可もなく
決して悪くは無いのですが…うーん。とりあえずフィールドとかは環境音楽チックですね、ここはちょっと不満どころ。豊富かつオシャレなジャンル幅で飽きさせなかった目黒さん、耳に残るリフレインとヘビーメタルなフレーズで印象深かった増子さんと比べてしまうとどうしても…。
悪魔会話もまぁここ最近のシリーズ作な感じ
一番豊富でバリエーション豊かだったのはソウルハッカーズだと思うのですが、以降は単純化していますよね。今作も基本「機嫌を損ねず応対する→欲しい物を貢ぐ」の流れで終わるので単純といえば単純です。
悪いところ
キーレスポンスが全体的に悪い
受付不可なフレームがあるのか、あるいは連続入力されると判定がドロップされるのかはわかりませんが、全体的に気持ちゆとりを持って操作しないとカーソルとかが意図通り動いてくれません。これはもしかしたら開発の技術力云々ではなく汎用エンジンだからなのかもしれないですね…(Unreal Engine5製)。
細かいユーザビリティ
オート攻撃のコマンドはありますが、オートリピートのコマンドはありませんね…。あとカーソル記憶はあくまでその戦闘内だけなので毎回リセットされてしまうのは地味にだるいところです。また、私は「コマンドRPGは極力左手だけで操作ができるべき」という考えを持っているのですが、フィールド、会話、ステータス、戦闘中すべての場面においてL、ZRが決定&キャンセルの代替キーとして使えないのはマイナスです。他の機能に割り当てられているのであれば仕方がありませんが、戦闘中とか完全に宙ぶらりんですからね。
ターンが動いている最中にオート戦闘のオンオフ切り替えができなかったりと、過去作で実現できていた機能が無くなっています。
他にも複音書、魔導書が1つずつしか使えず、しかもこれ毎回戦闘挟むんですよ。使った瞬間レベルが上がるわけではなく「次のレベルまで残り経験値が1」という中途半端な状態になるのです。まとめて使えて、かつその場でレベルアップで良かったじゃん。内部的にスキルの閃きとか贈り物の判定の関係もあるかもしれないけど、それもレベルアップ分複数プールされる仕組みにすれば問題ないのでは?
あと結晶もですね…なまじ手に入る量が多いので1つずつしか使えないのがかなりストレスです。
悪魔の数が少ない
真3リマスターの時のレビューにもこれ書きましたよね。でも「初3D作品だし仕方がない」とも擁護しました。さて、今作は初3D作品じゃないぞ?SJ~真4Fまでの期間は一枚絵だったから間が空いたし、その間にハードも開発環境も変わったのはわかる。でも資産もっと活かそう?ちょっと今回の数は残念です。
当時作った「データ」は全く使えなかった可能性は当然ありますが、モデリング技術とかも「資産」の1つですからね。
専用スキルが強すぎる
専用スキルは特有の悪魔だけが使えるスキルで継承ができません。「育成の自由度が高い」からこそ、これがちょっと強力すぎて残念なところ。基本的に効果や付加価値が汎用スキルの完全上位互換なので、合理的に強い仲魔を揃えたい場合、必然的に専用スキル持ちに絞られてきてしまいます。勿論ゲーム的には(おそらく人修羅以外は)汎用スキルだけの仲魔でも十分戦えるので趣味の範疇にはなってくるのですが。
せめてもうちょっとピーキーなら棲み分けできたんでしょうけどね。MP消費量が多いとか(回復系と万能魔法は既にそうなっているかな)。火力的には強いけど相性貫通は基本できないとか。
アイテム便利すぎて一部スキルが死ぬ
「仲魔もアイテムが使える&蘇生アイテムが売っている=え、じゃあわざわざリカームとかサマリカームとか貴重なスキル枠割いて持たせなくて良くね?」てわりと初期に思った自分、そしてそれは事実でした。最後まで要らなかった…。あと属性攻撃をブロックするスキルとかもアイテムで間に合ったので使わなったですね(物理ブロックはアイテム自体が存在しないので使った)。
後半明らかに力尽きている
今作最大のマイナスポイントでしょうね。中盤までに積み上げているものが残念になるくらい後半で崩れてしまいます。具体的にはこちら↓
シナリオ面
他支部の面々とか色々出てきて、話が大きく展開したと思ったらいきなり同時進行で相手にして、次のフィールドでトップと戦って終わりっていうあっけなさ。マルチエンドに向けてのルート開拓も中盤までは匂わせ程度だったのに対していきなりいろんなNPCが「お前はどう考えているんだ?」的なことを口々に言い始めて唐突すぎです。
「○○って結局どうなったの?」「○○の時の声って結局誰が発していたの?」とか「こいつ結局なんのためにここにいるの?」的なものがばらまかれてそのままです。一応想像の範囲で「多分こうなんだろう」と自分で納得できるぐらいの材料は揃っていますが、シナリオ上での説明不足感がパないですね。
ナホビノは悪魔と人間が1つだった時代の元の姿なのだとしたら、主人公の「元々の」片割れの悪魔は実際何だったんでしょう?だって局長(イザナギ)の人造魔人と合体しちゃったわけじゃない?で、局長自身は違う相手がいるわけじゃない。そもそも日本支部が人造魔人を作ることができた経緯とかは?ヒロインが不思議なチカラを持っていて巫女だったのはわかるけど、じゃあなぜ転生できたの?都合よく学園に強悪魔の知恵が集まっていたのは意図的にそういう人たちを入学させていたからなのかしら?
世界で異変が起きているのに東京が全ての中心であることは今更突っ込みません。もうこのシリーズの伝統だし、ある種世界系ジャンルみたいなもんだから。でも色んな要素がそのまま放置されて終わっちゃっているんですよね。広げた風呂敷を全部畳んでくれというほど完璧は求めませんが、それにしても広げてそのまま過ぎる。
NPC面
全体的に掘り下げが足りません。最初から通して描写がちゃんとあったのはイチロウ君ぐらいじゃないかな…。その彼も人が変わったように豹変してしまうのに違和感。基本メガテンのNPCは各々目的を持つとそれなりに性格が変化をしますが、それでも根っこの人格が見え隠れするところはあったのです。イチロウ君本当に別人レベルに変わっちゃうんですよね、すごい唐突に。いきなりワープ能力身につけるし(あんなん笑うわ)。
そしてそれ以外のNPCに関してはそもそも掘り下げありませんから、言ってしまえばクエスト依頼してくるマーメイドとか、ちょっと進むと会話内容がよく変わるモー・ショボーの方が描写が丁寧だったぞ?このゲームのルート選択ってプレイヤー自身の考えもそうですが、各NPCへの思い入れとかもあって悩んだりするわけで、そもそも絡みが最低限しか無く主人公にそこまで関わってこないので判断基準としてNPCの要素が入ってこないんですよね。
ヒロインが全然ヒロインしていないし…。
レベルデザイン
とりあえずいきなり10レベ以上高い雑魚出してくるのやめよ?最初は笑っちゃったけど。
前述の通り、このゲームは強さがかなりレベルに依存するので離れ過ぎるとどうにもならないです。経験値の取得量もそれに比例するので、いきなり2~3戦闘毎にガンガンレベル上がるようになるんですよ。勾玉(メタルスライム的なもの)を倒すともっと早い。これによる問題点は「そのレベル帯の仲魔やスキルをスルーしてしまう」という点に尽きると思います。台東区到達時点のレベルは人により50~55辺りでしょう、そこから72までは殆どすっ飛ばすでしょうね。んでラスダン入ったら87まではまたすっ飛ばすでしょうね。
で、これは私自身の遊び方の問題もあるのですが、雑魚として出現する悪魔のレベルは80代後半で止まります、以降は雑魚狩りしてもマトモに経験値が入りません。クエストとか探索をしてきていると、おそらく福音書が10冊ちょっとはあると思います。私はこれを使って一気に99まで上げてしまいました。そして最終盤のボスラッシュが脳死になってしまいました…。
マップ、配置
だだっ広いフィールドはそれはそれで良かったです、開けた感じがしたのもあるし、探索も楽しい造りでしたから。ただ、シナリオで登場した各支部のトップが台東区に全部集まっていて、かつそこら辺に突っ立っているのは流石にどうなんでしょう?
支部毎に固有シナリオがあって、幹部がいて、拠点にしているダンジョンがあって…とかそれぐらいしても罰は当たらない。多少背景があったのがコンス君ぐらいかな、でもその話の中心にいるミヤズちゃんがそもそも全然メインストーリーにほぼ絡んできていないからなぁ…。
あとラスダンはギミック解も敵配置も適当すぎ、流石にもうちょっと頑張れ。
総評
システムはわかりやすくシンプル、遊びやすい。レベルデザインも非常に良好。お気に入り悪魔の育成も楽しい。魅力的な世界観。後半の失速さえ無ければ、と言わざるを得ないゲーム。
とにかく高い水準でまとまっている非常にクオリティが高いゲームであることは間違いないでしょう。UI、操作面での欠点は多少ありますが、あくまで同系列の作品の中ではなんか最新作なのに劣ってね?ぐらいの感覚です。まぁ過去作より劣化しているのは事実なので致し方なしですが。
本当に後半に失速するのが惜しいとしか言いようがない。中盤までの密度とクオリティを維持して最後まで進められれば本当に傑作になれたぐらいベースは素晴らしいのです。私、基本ゲームのPVとか見ないんですが、どうも調べてみるとPV時とはだいぶゲーム内容が違うみたいなんですよね。開発期間が長すぎた分色々とぶれてしまって、結果後半予算か納期の何れかが足りなくなったような印象を見受けられます。
あとはまぁ、アトラスは基本どのタイトルも「こう遊んで欲しい」が明確なスタイルなので、合う合わないというのはあると思います。それこそこのゲームで言えばレベル依存が強く開発が想定した強さで進まざるを得ないところや、立体感の強いフィールドの探索を強いられるところなんかは合わなければとことんストレス要素になり得るでしょうし。そのかわり育成系の自由度が高いからそこで試行錯誤してね、て感じでしょう。
特に価格的に損したとも思っていないですし、夢中になって遊ぶほど面白かったのも事実ですが、客観的に評価するのなら「良ゲー」止まりでしょうね。同時に可能性を活かしきれずその評価になってしまうことが心底「残念」というところにつきます。